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メイドさんと力の塔5

「お疲れ様」

「確かに強かった」

「でしょ?」


レイナミナとミヤビは傷の手当てをする。ここから先、どんなくらい敵が強くなるか分からない。でも50階から先が本番な気がする。


ひと休憩入れたあと2人で51階に進む。

51階は大きな湖があるだけでその他目立つようなものはなかった。

モンスターもいるけどスライムやボアといったそこら辺にいるモンスターっぽい。


「どういうこと?」

「ここは休憩エリアみたいなものか?」


湖の真ん中には大きな屋敷が建っている。明らかに塔の中なのに不思議な光景だった。


「行ってみる?」

「行くしかないだろう」


ミヤビ達は湖の真ん中まで行くことにした。ミヤビは氷魔法で湖を凍らせながら、レイナミナは水の中を泳いでくる。

そして湖真ん中の屋敷まで辿り着いた。

屋敷の扉には営業中の札がかかっている。

誰かいるのかもしれない。警戒しながら屋敷の中に入る。カランカラン。


「いらっしゃいませーリジィのなんでもハウスへようこそ!」


入っていきなりそんな言葉を投げられる。

いきなりそんなことを言われびっくりしてしまう。ミヤビ達は目の前のカウンターに座ってる糸目をしてニヤニヤしている胡散臭い雰囲気のお姉さんがそこにいた。


「久しぶりのお客様ですねぇ〜、本日は何用でしょうか?」

「えっと⋯⋯あなたはなんです?ここは塔の中ですよね?」

「そうですよぉ〜ここは塔の中。でも普通の階層とは違う。それはここが塔の中だけど外になってるからです」


ミヤビが首を傾げる。意味がわからなかったからだ。レイナミナも要領を得ないようではてなマークが浮かんでる。


「わからないっすよねぇ〜、簡単に言えばここは塔の中からしか来れない空のある外の世界です、あなた達は階段上がってる際に普通の階層よりも長く感じませんでした?」


確かに感じた。というか長かった。普通なら50段くらいで終わる階段がいつまで経っても終わりが見えなかった。

ミヤビは頷く。


「それはここに来るまでの間に転移させられているからです、違和感ないので気づく人はいませんけどね、だからここは塔の中です」

「わかりました」

「そして私はここでなんでもハウスを開いてるわけです」

「こんな所で儲かるんですか?」

「勿論儲かりませんよ、でもここまで来た人達はみんな揃って人外なんで、ひとつ売れればそれだけで外の世界で一生遊べるお金が手に入ります」


なんだそれ、というか人外扱いされてる気がする。


「さてそれでは何を買いますか?」

「むしろ何が売ってるんです?」

「そうですよねぇ〜ここはなんでも売ってます、元いた場所に帰りたい人が帰れるアイテム、伝説の武器、防具、綺麗なアクセサリー、寿命を伸ばすや若返り薬、人を生き返らせるアイテムなどなんでもあります」


ほんとに何でもある。しかもおかしい類の物がゴロゴロと、一体こいつは何者なんだ?

ミヤビはそう思った。

その中で元いた場所に帰る、そのアイテムがあればジェネリウス王国に帰れるのでは、セーラの元に帰れるんじゃないかと思った。


「その元いた場所に帰るアイテムっていくらですか!?」

「これは1億ルピアですね」


⋯⋯高い!高過ぎる!私の全財産でも1000万ルピアしかない。さらに10倍なんて無理。諦めるしかないか。

ミヤビは肩を落として大丈夫ですと伝える。


「高いですね⋯⋯」

「これでも1番安いアイテムなんですけどねぇ」

「あはは⋯⋯」


それを聞いても乾いた笑いしか出てこない。

レイナミナもそんなに持ってないらしいので諦めた。


「ありがとうございましたぁ〜」


ミヤビ達は湖の屋敷から外に出て次の階層に行く。

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