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歴史とDNA

スサノオとアマテラス

作者: とびうお君

 スサノオとアマテラスが夫婦で生まれた子供は娘でこの娘が地元の有力者=アマテラス=男神との間に儲けた子供がニニギ系だと言う話がある。これは面白い。ソースが甘いのだが、その辺りは仕方ないだろう。様々な話をごった煮にしたもので、その1つがアマテラスの所在地である熊野あたりの神話になる。


 本来のアマテラスが男神だと言うのはずっと言われてる。だが何故女神にしたのか?そこで、南方と北方の統一が主たる目的で改変されたんだと思う。天皇の出自を隠すのが目的なら出雲族と同族だといわない。ただ男子系でのスサノオとの繋がりじゃないんだと思う。


 ただこの神話熊野の神話になる。九州からきたはずの神武天皇に辻褄合わなく無いか?やはり神武天皇はもっと早く来ていて実際はその後の天皇こそが出雲系となった可能性がある。


 じゃ扶余は関係ないのか?そもそも出雲がその系統だと私は書いてるんだ。


 実際の神武は多分アマテラスの子供じゃない。昔九州からやってきた近畿の土着の豪族が出雲始祖の戦争に巻き込まれて支配としての結婚だったのじゃないか?と後は本来男系祖先が太陽神だった天皇家に対して近畿多数派の女神信仰に摩り替えたと。自身の出自の隠蔽はあったか?なら逆にこれそれを表してる可能性もある。


 出雲王家と血縁であるのを隠して無いからだ。


 当時の新羅は雑多な国が割拠する場所で、後の新羅、百済や高句麗どの氏族が王族とか特に無かった。地域によっては騎馬民族系が強かったり、倭人が強かった地域があったり、秦人が支配層だった地域が合ったりと別れていたと見ている。その中の騎馬民族系が出雲に目をつけたのか?またはそもそも倭人と一緒に作っていた国の可能性がある。その支部として日本に進出したかと。


 この辺りは難しい。スサノオが九州に遠征した説など分かれるから。ただこの手の実はアマテラスと夫婦で誓約なんてものじゃなくて、普通に子供を生んだって神話もちらほらある。


 ここで隠蔽と言うのは本当に困る。古事記、日本書紀の狙いが分かってない。第一の狙いは歴史書と神話の合体にある。中国の神話のパクリになる。神話が持つ権威になる。次に、当時偽天皇家が流行っていて、それをなんとかするために家計図をまとめた歴史書の開発のために使われた。


 そこには隠蔽じゃなくて天皇家にとって政治がしやすいような捏造だけがあっただけで、それを隠蔽と言うのは多分違う。それは天皇家個人の都合だけじゃない。他の氏族との関係性の中で作られる。天皇家だけが強引な事をして政治がしやすくなるわけじゃない。その辺の藤原不比等のセンスは素晴らしい。


 おそらく女神アマテラスは天皇家と何の関係も無い。同じ太陽神を信仰していただけじゃないか?と見ている。しかもそれは多分北方系。古いといっても欠史8代が短すぎるってだけで、それを普通の人間の寿命に置き換えたぐらいだと九州からの移民の天皇家の何代もあったヤマト開拓史の歴史があった可能性がある。


 新しい天皇を実在とするより、花々しくない地味な開拓史を消して別の英雄伝説に摩り替えただけだと思う。いつ来たか?は分からないが、北方系の民族の文化が流入した時期よりは後だと見てる。


 出雲の支配者が本当に北方系なのか?は分からない。ただ諏訪家のC2C1をその系統だと見た場合、名も無き良く分からない北方系の人達がどうも高句麗建国前に半島に氾濫したと私は見ている。その時期は百済や新羅の建国のずっと前だと見てる。BC210から200年の間に人質だった王子が王座について、ここから東湖攻略となるので、時期が特定できる。


 この辺りから始まったと見て良い。そもそも金属加工は北方系の影響が大きいのでそれでもっと前から来ている。扶余が北方の後のキタンの先祖である可能性の高いダウールと混ざったような種族だとしたら、高句麗は西の鮮卑と混ざったようなグループだと見られてる。どっちも同じ扶余族で良い。ただ混ざった系統が違う可能性がある。


 金属加工集団と、騎馬民族を明確に分けるのは無理だと思う。南方系の金属加工集団も居てかなりこれややこしい。


 ただ倭人を呉越の難民だけに限定するのは間違ってる。それぐらいに進んだ国の難民じゃないと多分南方系の金属加工集団は考えなくて良い。


 後インドベトナム系というややこしいグループもあって、青銅器は重要じゃないが、鉄だとこの集団がかなり重要になってくる。ベトナムの鉄文化はインド系だとされているから。これはハプロから読み解ける。ただ基本は北方系で良い。


 スサノオは凶暴だとされてるが、それは多分敵対した地域の神話のせいで、出雲の成りたちから暴力による恐怖政権だったとちと思えない。これは出雲と新羅が深いつながりを持っていたのは、出雲側も多分辰韓に倭人の拠点があった可能性が高い。出雲の遺伝子を考えた場合、かなり少数の新羅集団が支配者になっただけだと見ている。そういった集団が暴力的に支配したのは考えにくい。


 スサノオがどこでアマテラスとされる天皇家のルーツとなる母親と夫婦に成ったか?これはちょっと特定できない。熊野の神話を取るなら当然近畿だとなる。だがこの路線で考えてる人は九州説を唱える人も居る。こちらのほうがより神話に近い。


 何故縄文人が北方系の太陽信仰があったのか?でそれはまあ当時の九州はそんな感じなので。稲作民族と混血した縄文系の有力者と結婚した、アマテラスとされる母親とスサノオの娘。この家系が北方系の男性神の太陽神を祭っていたんだろう。


 それがスサノオじゃないのか?ならそうかもしれない。ただそうすると一つすっきりさせないといけないのは、出雲系は基本縄文色が強い神話体系だという点。これを再編集したためスサノオの部分だけが元の天孫降臨の部分が色濃く出るようになった部分だと思う。おそらく、本来天孫降臨があったんだろう。だが出雲を作った周りの海人連合や地元民との融合で縄文色が強くなったのか?と見ている。


 後重要なのは基本は藤原不比等が編集した点。天皇家の記述神話とはどんな意味があるのか?で天武天皇が道教マニアだった点になる。後に道教は天皇家の神道とは相性悪いので排除されるが、技術だけはしっかりと残って陰陽道になってる。和魂華才。昔から日本はこの傾向があるようだ。


 道教的な天上世界の確立。これこそが北方系の神話と一線を画する部分で、これはまんまギリシャ神話になる。そこでスキタイと持ち出せば楽なのだが、ギリシャ神話も地元のミケーネ文明の神話との融合があり、ああいうルーツを持つ民族は大体こうやって天上世界を作り上げるようだ。スキタイ=ギリシャ神話の天上世界とは違う。


 雑多な神様が住まう別世界。これはユダヤ教じゃありえない。天使はあくまで地上との橋渡しの使い走りで神じゃない。この世界観は多神教でしかありえない。天上とは違うのかもしれないが、インドも神様同士の雑多な話が多い。これがキーなんだ。何故卵生が消えてしまったのか?


 神様達が住む楽園を作るのが目的で、ただなんとなく神の子が授かったじゃ困るんだ。意図的に道教的な神様天上ワルードを作り出す必要があった。それぞれに分離した神話の神様が天上から直接登場するので卵生なんていらないわけだ。


 これを作り上げた藤原不比等はやっぱ作家的に面白い人だと思う。しかもこれに政治的な血縁関係も処理してる。多分事実と違う血縁関係がある。無理があるのはやらなかっただけで、有力者順に仕方なく皇族にした系図あると思う。ただそれを捏造隠蔽とか低次元で考えるのは下らない。日本的人間関係の調整政治だ。


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