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東方交換録  作者: シン
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能力の行き先~人の限界点~

~永琳Side~


 あの話し合いから数日。霊夢達からの連絡によれば、犯人の特定までは出来たけど、これからどうするのか、今どこにいるのか等は分からなかったらしい・・・。本当はこういう時に適した薬を作るのに、今はその能力も無くなっている。変わりに私の手元に来たのは・・・


「赤い瞳・・・ねぇ・・・」

「あぁ!!お師匠様!!今こっちの目見ちゃダメですよ!!」

「分かってるわよ。まったく・・・『狂気を操る程度の能力』なんて使い道に困る能力ね・・・」

「そんな言い方ひどいですよ!!!」

「で、イナバの所には私の『永遠と須臾を操る程度の能力』が行ったわけね。」

「扱い方わかんないですよこんなの・・・」

「私の『人間を幸運にする程度の能力』はお姫様の方に行ったわけだ」

「実感は無いけど、消去法ではそうでしょうね。だって・・・」

「よりにもよっててゐに私の能力が行くなんて・・・」


 本当に・・・うどんげに行っててくれたらまだ使えたものを・・・あるいは私に姫様の能力が来てれば・・・


「無いものねだりをしたって仕方ないわね」

「これから、どうなっちゃうんでしょう・・・」

「決まってるじゃない。黒幕のミクスとかいう男を倒すのよ」

「それは分かってますよ!でも、相手にはあの星熊勇儀さんがいるって話ですし・・・」

「それに、その勇儀の口ぶりからするに、味方は一人じゃ無さそうだものね」

「なんで関係ないはずの勇儀が味方に付いてるのか、そいつの目的である『力を持たぬ者への復讐』の意味、他の仲間の存在・・・考え出したらきりがないわね」

「まぁ、考えたって仕方ないし、まずは動いた方がいいんじゃない?私は留守番してるけど」

「あんたも来るの!!」

「え~~」

「いえ、てゐにはここに居てもらうわ」

「え?お師匠様、いいんですか?」

「えぇ、てゐが今持ってる私の『あらゆる薬を作る程度の能力』は、今の状況を打破できるかもしれない唯一の可能性。もしかしたら、奇跡的に有用な薬が出来るかもしれないもの」

「うん。信用されてないことは分かった」

「それでも、可能性は0じゃないなら、それに賭けるしか無いんだもの」


 多分・・・ほぼ0でしょうけどね・・・。


「さて、私たちは動きましょうか。さし当たって・・・行き先は博霊神社かしらね?」


~レミリアSide~


 あれから数日経ったわけだけども・・・。ずいぶんと面倒な方向に転がって行ってるわね・・・。普段ならここで運命を操ってるところなんだけど・・・。


「私は吸血鬼だから『気を使う程度の能力』なんていらないんだけどね」

「ちょ!!お嬢様!そんな言い方しないでくださいよ!!」

「だってねぇ・・・」

「その美鈴には妹様の能力ですものね・・・」

「咲夜さんまで~・・・それに、こんな物騒な能力怖いですよ!『ありとあらゆる物を破壊する程度の能力』なんて!!」

「あはは!美鈴も使ってみなよ~!楽しいよ~?」

「そういうフランにはパチェの『火水木金土日月を操る程度の能力』ね。また難しいのを・・・」

「えぇ~?でもいろんな魔法使えるの面白いよ~?」

「そう簡単に出来るものじゃ無いんだけどね・・・」

「フランに普通なんて求めても仕方ないわよ」


 500年近く生きてたとしても、中身はまだ子供・・・。感受性が強いほうが柔軟に対応できるのかもね・・・。


「それで、パチュリー様には咲夜さんの『時を止める程度の能力』ですか」

「私が時を止めたところで、何をするって話だけどね・・・」

「咲夜みたいに機敏に動けるわけでも無いものね」

「そして最後に、お嬢様の『運命を操る程度の能力』が、私の下にあるわけですね・・・」

「数多ある能力の中でも、紅魔館の主たる私だからこそ使いこなせたその能力。咲夜・・・貴女に使いこなせるかしら?」

「お嬢様のように完璧には出来ないでしょう。ですが、私はその紅魔館の主の忠実なるメイド。それが主の命とあらば、やってみせましょう。」

「くくく・・・それでこそよ、咲夜」


 さて、能力はこれで把握できたけれども、勇儀は『いずれ来る戦いの時』と言っていた以上、戦う事になるのだろう。この状況での最善手は・・・


「咲夜」

「なんでしょうか、お嬢様?」

「貴女はここに残りなさい」

「な!!何故ですか!!??私では足手まといだとおっしゃるのですか!?」

「ええ、そうよ」

「っ!!」

「そうね、貴女が来るのはあまりにも危険だわ。普段使っている時を止める能力を使えない今、貴女は普通より動けるただの人間なのよ」

「ですが!それでも少しくらいお役に立つことが!」

「咲夜さん・・・残念ですが、ここはお二人の言葉が正しいです」

「美鈴!!貴女まで!!」

「今の咲夜さんは、私にだって勝てない」

「言ったわね・・・いいわ、外に出なさい。メイド長として・・・」

「いえ、ここで十分ですよ。いいですよね?お嬢様?」

「そうね。外に行く必要は無いわ」


 残念だけど・・・こればっかりはね・・・


「ルールは簡単です。私が咲夜さんの急所への攻撃を5回寸止めした時点で私の勝ち。それまでに咲夜さんが、一度でも攻撃を当てれば咲夜さんの勝ちです」

「どこまでも人を馬鹿にして・・・!後悔させて・・・」


 その言葉の最中にすでに美鈴は咲夜の後ろに回っていた。


「まずは一回。後頭部への寸止めです」

「な!!」

「敵は『よーい始め』だなんて合図をくれたりしません。油断した時点で死にますよ」

「今のは美鈴が正しいわ。咲夜?今から行くのは戦場なのよ?」

「申し訳ありません・・・」

「分かればいいわ。さぁ、続きを始めなさい。後4回よ」


 その言葉の直後、咲夜はいつもの如く大量のナイフを投げつける。いつもなら、ここで時間停止を使い、相手の後ろに回りこむのが咲夜の常套手段だけど、今はそれが出来ない。十数本のナイフが向かってくるも、美鈴は眉一つ動かさない。そして、ナイフの最初の一本が美鈴の眼前に差し掛かった時、ついに動いた。

 流れるような動きで迫り来るナイフを避け、弾き、見切っていく。ほんの一瞬のことなのに、美鈴にはそれが出来る。


「くっ!それなら・・・」

「遅いですよ!!」

「っ!!」


 スペカを取り出そうとした咲夜に向けて、先ほど投げられたナイフの一本を掴んでいた美鈴からナイフが飛ぶ。咲夜も急いでナイフを取り出しそれを弾くも・・・


「2回目、ですね。今度は喉です」

「ま、まだ・・・!」


 そこからは、一方的だった。接近戦を挑もうと、弾幕を撃とうと、隙を突いてカウンターを狙おうと、美鈴はその全てを打ち破って見せた。そして・・・


「心臓・・・これで5回です」

「そ・・・んな・・・」

「分かったかしら?咲夜、今の貴女は美鈴にすら圧倒される。そんな貴女が来ても、状況は良くならない。それどころか、最悪のケースだって考えられるんだもの」

「最悪の・・・ケース・・・?」

「決まってるでしょ?貴女が人質に取られることよ」

「パチュリー様・・・」

「今の貴女の中には、私の『運命を操る程度の能力』が入ってる。貴女が死んだ時、それがどうなるのか分からないわ」

「そ、それは・・・」

「それに・・・」

「?」

「貴女が死んだら、今度から誰が私の世話をしてくれるのかしら?」

「!!」

「お姉様ったら素直じゃないんだから~。素直に『咲夜にいなくなって欲しくない』って言えばいいのに~」

「ふ、フラン!余計なこと言わなくていいの!!と、とにかく!!貴女はこの紅魔館の主である私の認めたメイドなのよ!!私の命令以外で命を捨てるなんて、絶対に許さないわ。いいわね」

「お嬢・・・様・・・」


 まったく・・・主にここまで言わせるなんて。全部が終わったら躾が必要かしらね?


「さてと、それじゃ、あらためて行きましょうか」

「咲夜さん、留守の間の紅魔館の事、お願いしますね」

「貴女じゃないんだから、誰一人通さないわよ」

「ふふ、心強いわね。こあ、貴女も悪魔の端くれなんだから、何かあったら咲夜を守りなさい」

「はい!お任せください!!」

「久しぶりの外だ~!今度はどんな強い人と遊べるかな~?」

「さぁ、とりあえず目的地は、博霊神社かしらね?」


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