▼旅の途中で色んな物がバグっていました。【Lv15】
「…んで、結局どうするんですかぁ?その娘。」
「娘じゃない、我は【悪魔伯爵・サタニア】だ!!」
「ああ、そうでしたね。まあどっちでも良いですけど。」
食後、出されたデザートを食べながらエコが興味無さげに煽る。
案の定 サタニアは「く、くそっ…元の姿に戻ったら後悔させてやる!」とキレていた。
「…っていうか、サタニアって元々どういう姿だったっけ~?」
「確かに覚えてませんね~」
「貴様らァ~っっ!」
エコさんとルフさんはこういう時だけコンビネーションばっちりだよね…
「とりあえず聞くけど、サタニアの要望は何なんだ?」
「そうだな…まずは元の姿に戻る事、魔力を復活させる事、そしてミワと対決する事だ。」
「ま、そうなるよな。」
こんなに馬鹿にされちゃね。
ずっと黙って聞いていたミワさんが「ふむ」とお茶目に頷いて挙手をした。
「じゃあ、こうしよう?私達がちゃんとサタニアを【黒い館】に送り届ける。
そしたら、バトルしようよ。」
「……送り届けられて魔力と姿が戻るのか?」
「ふっふっふ。」
笑い方が棒読みだった。ニンマリと笑う顔は百点満点なのに そこだけ棒読みだった。
「サタニアくん、君は【システムバグの元通り法則】を知っているかね?」
……やっぱりそこも棒読みだった。
「なっ…なんだ、それは?」
「いいかい、よく聞きたまえ。例えばバグで地に立っているはずが川に入ってしまったとする。
まあバグだから濡れもしないのだがね。…そんな時、君ならどうする?」
凄いよ、表情の演技力とセリフの読み方のギャップが激しすぎるよ。
「ど、どうするって……」
しかしそれにノッてあげる優しい悪魔伯爵。(周りは見て見ぬフリをしています。)
「簡単な事だ。その辺の陸にぶつかればいいのだよ。」
「そっ、そんな事で戻るのか?」
「勿論だ。まあ個人の解釈だがね。」
足を組みニヤリと笑う姿はまさしく“ちょっと怪しいなんかの専門家”! ……見た目だけは。
「法則はこうだ。『あるべき物に当たればシステムがそれに気づきバグが直る』。」
「! じゃあそうすれば俺も…」
瞬間、怪しい笑みから普段の笑顔に戻るミワさん。
「そ。だから【黒の館】に行って“ダンジョンボス”として私と対決すれば戻ると思うよ。
……ってあれ?皆どうしたの?」
盛大に安堵の溜息をつき、役を演じてくれた二人以外のメンバーが緊張の糸が切れたように
一斉に机につっぷした。
ちなみにミワが言ったバグの例は実際に私が『ど○ぶつの森』で体験した事が元になっています。
よく節分で貰うマメを使って友達と遊んでました。




