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▼どうやらこの世界は、バグってしまったようです。  作者: すみっこ
▼旅の途中で色んな物がバグっていました。
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▼旅の途中で色んな物がバグっていました。【Lv10】

どうやらリリさんはパーティーの中で一番センスがいい、らしい。

なんかエコさんがそこで座り込んで「悪かったですね女子力低くて…!どうせいつも

同じようなの着てますよ…!!」とか何とかブツブツ言って、笑ってるルフさんを

思いっきり殴ってるけど何かあったのだろうか。


「ようし!ついでにガル!荷物持ちね」

「何でだよ…俺とミワじゃ スキルでミワの方が力持ッ……」

ギリギリとミワさんに手を捕まれて強制的に店に引きずられていった。

多分、あの二人はいつもあんな感じなんだろう。楽しそうで何よりだ。


「…じゃあ、カケル。」

「! 何でしょう」

リリさんがいきなり振り返って話しかけてきた。珍しい。

「とりあえず、僕が似合いそうなの選ぶから好みかどうか選んで。その中から厳選してこ。」

「は、はい!」


瞬間☆


「っ?!」

いつのまにか ガルさんの手には服の山ができていた。顔が見えないくらい。

店員のおばちゃんが「あらら」と口に手を当てている

「っお前がまず厳選しろよ!! 何で女モノが入ってるんだ?! あと毎回速い!」

「や、ごめん。だって此処色んな服があって。」

…もしかしてリリさんは僕を女装仲間にするつもりだろうか。


「あ、見てみて~!!これエルフっぽくて似合いそう!!これとかも格好良いよ!」

リリさんが大量に選んだ服を減らすのはミワさんの役目らしい。

あっという間に三分の一くらいになった。その中で試着したい物を自分で選びカーテンを閉める。


三分後。

「こっ…れでどうですかね?」

着たのは最初にミワさんが手に取った「エルフっぽい」服だった。

緑を基本とした、自然保護系男子が着ていそうな服だ。


「わ~似合うじゃんカケル君。さすがだね~」

「いやーそれ程でもないでs…ん?!」

なんと、ミワさんはいつもの深緑の服とは違う、ワンピと浴衣を合わせたような

白と赤の服を着用していた。髪飾りまで装備している。


「いやぁ~前々から欲しかったんだよね、和風系。どう?似合うでしょ」

「へ?!や、あ、はい。」

そういやミワさん以外 ココにいる人って全員♂だったよね。

よくそんなギャップ出してくるね。何で皆さんも普通なんですか。

「どーせだし私もこれ買っちゃおうかなぁ~」

「あ、じゃあ僕も」

「お前ら俺が持つからって調子のるんじゃねーぞ」


そこから20分くらいたって、買ったのは最初に着た服と黒いマント付きの服になった。

ミワさんもあの和風服を買ったらしくご機嫌だ。

「あ、やっと来た…皆……」

「遅いですよ~、私達はちゃんと聞き込みしてたんですからね!」

「そーだそーだ」

ごめーん、と笑いながら走り寄る。

「どうだった?何か収穫あった?」

「やっぱりモンスターに関するバグがよく起こるみたいです。

ボス級キャラが雑魚レベルになっていたり、別の種類の能力を持っていたり。

今のところ個人データは本部と国がしっかり管理してるようなので掲示板などに

公開されているようなケースは今のところありませんが。」


やはりデータのまとめはエコさんが担当しているらしい。

「あとは王家に行くだけか。」

「…それなら【タートル】じゃなくて…【潜水船】の方がいい……」

「そうだね、確か~…乗り場はあっちかな!」


ミワさんが指さした方には、確かに乗り場らしい所があった。

従業員さんにガルさんが何かカードのようなものを見せると、そのまま船の中に

入っていく。中は対して【タートル】と変わっていないが、比較してかなり広い

のと、座席の後ろに冷蔵庫やトイレ、シャワーまで常備されていたのがかなり

びっくりした。


「じゃあ、ここで一端別れだね。」

「へ?」


リリさんが国を覆っているガラス壁に手を伸ばすと、そのままスルッと突き抜ける。

「え?え?」

「この壁は【水面族】だけ通れるようになってるんです。よく考えましたよね。」

「へえ、そうなんですか。じゃあ…」

ゆっくりとミワさんを振り返る。




「どうしてミワさんの手も壁を通れてるんですか…?」




ミワさんは何も言わず微笑む。その笑みでこれがバグでは無い事に気付く。

でもおかしい。ミワさんは【ノーマル】のはずだ。じゃあ、何で…?



「知りたい?」



何も言えない間にもミワさんの体はどんどん壁を貫いていく。そして肩まで来た時、

「スルリ、」と上半身が一気に通り抜けた。


「え…?」


間違いない、耳の上から生えている青いドラゴンの翼のようなものは、




______どう見ても、【水面族】のものだった。





この後 放心状態のカケル君と愉快な仲間達は従業員さんにより強制的に潜水船に押し込まれました。

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