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ふっかつできない
町の人間は教会にお布施を払うことでふっかつの契約を結び、もし不慮の事故で死んでしまったとしても教会の中でふっかつすることができる。
ふっかつは契約時に身に着けていた物や私財まで元に戻してくれるので、冒険者などが積極的に利用してモンスター討伐やダンジョン攻略に向かっている。
しかし、稀にだがふっかつが失敗することがある。
町に不都合な有力者や、商人ギルドに逆らった商人、神父と懇意にしている人間が恨んでいた者など、なぜか失敗する人間が偏っているが、きっと不心得者には機会を与えないという神の意志なのだろう。
契約時に身に着けていた物や私財まで元に戻してくれるなんて、なんて素晴らしい契約でしょう。お金が無くなっても死ねば戻ってきますしね? ・・・そういえばなぜ冒険者は特に用もないのに全員『血溜まりの丘』を知っていたのでしょうか?