俺たち部活作ります!
これから主人公たちに待ち侘びている運命、を是非ご覧ください
俺は、もし奴が、俺の幼馴染を殺した奴が、この世界にいたとしたら、必ず殺すだろう、
奴を苦しませて殺す。
目を覚ます。
牢屋だ、俺は、殴られて気絶したようだ、前を見ると
ズボンを下げてアレを丸出しにしている奴がいる。
奴の前には、リヒトがいる。俺は、猛烈に怒りを覚えた。怒りで前しか見えない、俺は、手に刺さったフックを無理やり引きちぎる。ブチグシャ!と言う音が鳴る。俺は自分の手が引きちぎったのにも関わらず奴に向かって走った。
次の刹那俺は、魔法でナイフを作る、ナイフというか先の尖った鉄製の氷柱のようなものだ。
奴は、こっちを見て、反撃しようとするがもう遅い。
俺は奴の首元にナイフを刺す。
「がぁ!?」
奴からそんな声が出る。
首に刺さったナイフを無理矢理に横に引く氷柱のような形状なので簡単には、切れない。
ブチブチブチ!
嫌な音が鳴る。奴は、その場に倒れる。
奴から、血の泡を口と引き裂いた喉から出して絶命した。
俺は、気絶したリヒトを抱えた。上着を脱ぎリヒトに被せる。自分の手を見る。いつの間にか、手が完璧に治っていた。数秒単位だ、その間に治っていた。
俺は、リヒトを抱きかかえたまま、
外に出て近くの騎士団がいる家に行く。
痛みというのは、まだまだ続くようで、治っているにも関わらず、ズキズキと痛む。
歩いたが街に着く頃には、気絶して、街の道に倒れてしまった。
目を覚ます。俺は、ベットに寝ていた。
寝ぼけて手を横にやる。ムニっとする感触が手に伝わる。ん?何だこれ、マシュマロ?
ムニムニムニもみしだく、マジで何だ?
目を開けると、何という事でしょう…目の前には、ご立派な発達した大胸筋があるではありませんか。
もちろん童貞の俺な事で、
「ん?うぎぁぁー!」
こんな声が出てしまいました。いやぁ〜初見殺しすぎるよぉ、
「起きたかい?君」
リヒトが顔を赤て言った。
「お、お、おう元気よく起きれ、れ、たぜ…」
しばらく沈黙が流れる。
クッソ気まずい…何とかこの状況を打破しなければ…俺の命がいくつあっても足りない。
「な、なぁ…お前、女、だったのか…」
「そうだけど」
「何で隠してたのだ、俺が女子苦手だとわかっていっているんだろうな」
「ん〜?何だろう、気分かな?」
「気分?」
「いや嘘、実はね、君のことが好きなんだよ」
「ファ?」
「だから好きだって言ってんだろ」
頬を赤らめてリヒトは、言う。
おうマジかよ。俺もついにカップルの仲間入りかぁ?
「よろしくお願いします」
俺は、速攻で行った、世界一か二くらいの速さで。
「えっ!何がよろしくと?」
「カップルとしてよろしくお願いしますだと言ったのだが?」
「え…あ、はい、よろしくお願いします」
「ん〜よっしゃあ!」
俺は、目から水が出た。
「そう言えば、昨日は大丈夫だったのか、道でぶっ倒れてた気がしたけど」
「あぁ…大丈夫昨日は、何があったか曖昧で分からないけど、助けてくれてありがとう」
「どういたしまして、んでココドコ?」
「え、僕の家だけど」
「つまり今寝ているところは、君のベットと言うことか」
俺は、枕に顔を埋める、すぅーはぁーすぅーはぁー
匂いを嗅いだ、いい匂いだ。
「バネット、何やってんの…」
「女の子のベットなんて入れる何て奇跡だから今のうちに、堪能しようと思って」
リヒトが冷たい目線を送ってきたのが背中越しでも伝わった。
「さてと今日は休日だな、何をしようか…」
「デートしようよ」
「オッケー」
ん?今、デート言ったよな、ん〜最高だぜ、異世界
俺とリヒトは、街を歩く、何事もないように、
彼女だけには、見せたくないし話したくもない、
ただ純粋であってほしい、
「ねぇ、バネット僕のあそこの店に行きたい」
「チョコレートかぁ、いいな」
チョコレート、この世界に、あったのかな?
「なぁリヒト、あのチョコレートって何時ごろ出たっけ?」
「つい最近だよ、ある女性が考えたんだって、髪は黒だったらしいよ」
「そうか、ありがとう」
異世界転移か?その人に興味が湧くな、いつかあったら話しをしよう。こんな俺にできるかどうかだけど…
「チョコレート、何がいい?」
「普通のがいい、バネットは?」
「俺もそれがいいな」
俺とリヒトは、チョコを買って、服を買ったりした、
あっという間に、日が過ぎて夕方になる、カラスがなく、また夜が来る。
俺と、リヒトは、それぞれの家に帰った。
そして次の日、
学校に行く、今日の事業は、魔物を倒すらしい、
緊張するなぁ
「魔物狩りかぁ」
俺は、元気のない顔で呟く、
「魔物狩りいいじゃん」
「相手は、魔物だぞ、そう簡単に殺せたりしない、
相手だって命張ってんだぞ」
「ならどうしろと?」
「不意打ちだ」
「うわぁ、卑怯だなぁ」
「うるせぇ、そんな考えなしに突っ込んで、死ぬがお決まりなんだよ」
「まぁ、僕は、最強だからね、どんな奴が来ても平気さ」
「そうかよ」
魔物狩りの時間だ、先生が注意をする
「それぞれグループを組んで倒すんだぞ、森の奥に行くなよ」
「「はい」」
「早速魔物狩りの時間だ」
「そうだねぇ」
「のんきだな、お前」
呆れたように見る俺に対しリヒトは、油断し切っている。
「本当に死ぬぞマジで」
「わかりましたよ」
臍を曲げるリヒト
森の奥に行く、
「静かに」
俺は、指示を出す。
目の前には、ゴブリン、剣を持っている、背を向けて、一人のようだ。
「俺が言ってくる、少し待っとけ」
「えぇーずるい」
「まぁまぁ」
俺は、リヒトを宥めて、ゴブリンの背後に音を立てずに近寄る。
剣はデカすぎるので、ナイフを魔法で作り、
ゴブリンの首に刺す、声を出させないように口を塞ぐ、
「がぁ、があぁ…」
と言うとゴブリンは、力無く倒れる。
手とナイフは、血まみれだ。
「ふぅ…終わったぞ」
「お疲れさん、リヒト危ない後ろ!」
「ん?何だ、後ろ?」
俺は振り向く前に、胸を剣で刺される、ゴブリン!?
「いっ!がぁ!」
口と腹から血が大量に出てくる肺がやられた。
後ろのやつを持っていたナイフで、ゴブリンの胸を刺す、次に首元を、切り裂く、それが限界だったのか、俺は倒れて意識が飛ぶ、前が真っ白だ。
いつの間にか、俺は倒れていた。
「うっあぁ…」
俺は、寝ぼけて起き上がると同時に目が覚める。
「おい、リヒト大丈夫か!」
横を見ると、リヒトがいた。
「バネット!死んだかと思ったじゃないか!ゴブリンに刺されてちょっとの間倒れてたんだよ!」
「大丈夫、傷は、治ってるから」
「嘘言わないで、服が血まみれで傷だって…」
俺は服を脱ぎ、傷を確認する。やはり傷はなかった…
と言うか治っていた。なぜかしらないが俺には、超回復が備わっているらしい。それがどこまでなのか気になるが。
リヒトは、俺の腹を見て、驚いていた。
「え、嘘、傷が治ってる」
「だから言っただろ、大丈夫だって」
だが、少しばかり吐き気がする。
俺は立ち上がり、歩き始める。
「本当に傷が治っているのか…」
驚きが隠せないリヒトを横目に、俺は、森の中を歩き始めた、するとどっかから悲鳴が聞こえた。
悲鳴のこれを辿りに、栄向かうと、一人の少女がゴブリン5体に殺されそうになっている。
すぐさま、ナイフを手に取りゴブリンに突撃する。
まずは一体、腹を切り裂く、そして二体、脳天にナイフを突き刺す、そして三体、四体と殺していき、五体目を殺そうとナイフを振り上げる。ゴブリンの血で、ナイフが手から滑る。
ナイフをとっている暇などない、ゴブリンの首を腕で締める。ギュゥぅぅぅ…そんな音が鳴ってどんどんゴブリンの力がなくなっていきゴキィ!だと言う骨が折れた音と同時に地面には垂れ込むゴブリンの死骸。
俺は少女に話しかける。
「大丈夫かい?」
少女は、怯えて俺を見た、手を取ろうとしたけど遠慮気味だ、そう言えば、手が血まみれだったんだ。
少女は立ち上がり。
「助けてくれてありがとう、あの、お名前は…」
俺は、名前を答えようとしたその時、後ろから叫び声が聞こえた。それは、リヒトだった。
「このクソ女がぁ!」
まるで猛獣のような声、女の子は、怖くて逃げてしまった。
「あぁ…」
「ふん、あのクソ女が悪いんだ、僕のバネットをたぶらかそうとしたんだから」
リヒトは、ご機嫌斜めなようだ。
「悪かったよ、でも見捨てれるわけないだろ…」
「それもそうね…僕も悪かったよ…」
素直に謝る、リヒト、やはり可愛い、いやぁ和むなぁ
とほっこりしている時間はないようだ。
もうすぐ戻らないと行けない俺たちは、走って集合場所に着く、そこには、先生と生徒たちがいた。
みんなは、驚愕の眼差しで俺を見ている。
当然のことだ、いきなり服が血まみれの生徒が現れたりしたら普通驚く。
先生が駆け寄り。大丈夫かと聞いてきた。
大丈夫ですと答える俺、めんどくさかったんでゴブリンの返り血です、と言っておいた。
実戦訓練は、終わった。結構命懸けだったなぁ、あんなことを子供にやらせるのは、どう考えてもおかしい
。まぁ何でもいいか。
次は、部活だ。まだ決めてない。何にしようかと迷っているところに、リヒトが現れた。
「君、部活決めてないのかい?」
「そうだが?」
「僕の部活に入らないかい」
「おっ!決めたのか部活!」
「決めたと言うより、作ったかな」
「作った?」
「そう、僕、部活作ったんだ、その名前、何でも部活」
「安直な名前だなぁ…」
呆れたような目で、見る。
「何だよ、僕のこの素晴らしい、名前に、文句でも?」
「いえ、何でもございません」
「ならよし」
「んで、君も入らない?」
手を差し伸べてくる、リヒト、俺はその手を掴んだ。
「あぁ、もちろん」
俺はこの部活に入ることにした。
「この部活に新たな、人材が入ってきた!その名前、
バネット!」
リヒトは、誰もいない部室に、向かって俺の紹介をしていた。
おぉ…何だこの沈黙は。
「よろしくお願いします!」
俺も誰もいない部室に、言う。
「ま、まぁ、まだ初めだから、これから増えるから」
不安な顔で、俺を見る。
「あ、そうだなこれから増えるから、あははは…」
しばらく沈黙が続いた。
部室の扉が開く音がした。中から女の生徒が入ってきた。黒髪のロング…お嬢様系のやつじゃんエグい攻撃してくる。
「何のようですか、部活入りに来たんですか?」
妬ましい顔で、リヒトは言う。
「あの、依頼があって来たのですが」
「そうでしたか、では席に座ってください」
リヒトは、安心した顔で言った。
「それで、君の名前は?」
「私は、メアリー・ローレンス」
「メアリーさんでは、依頼は何ですか?」
「その私、最近、帰り道の時に後ろから視線を感じるのそれで確かめてほしいというか、守ってほしいと言うか…」
「ストーカーを捕まえろと?」
リヒトは、そう言うとメアリーは、恥ずかしそうに頷く。
「分かりました。手っ取り早く、今日にしましょう。
ちょうどもうすぐ夜なので」
リヒトは、窓の方を見る。夕陽が彼女を照らしている。俺は、それを見てとても綺麗だと思った。
「それじゃあ、行きますか…」
「そうねそれでは、行きましょう、メアリーさん」
「危ない時は、俺たちが助けるから、どんと来い」
「ありがとう」
メアリーさんは、微笑んでお礼を言った。
俺たちは、メアリーさんを餌にストーカーを捕まえることにした。最悪、武器を持っていて襲い掛かって来た時、俺には、捕まえようがない、がむしゃらに振り回すナイフをそう簡単に、避けることなど芸は、俺にはない。
そのための不意打ち作戦だ。
作戦は簡単、メアリーさんを餌にする、ストーカー現る、後頭部を殴って気絶させる、簡単だろ?
最悪、死んでもいい。
とか、頭の中で考えていると、メアリーさんの後ろ、3メートル後ろに、人影がいた。
それは、メアリーさんを見ている、その影は、狂気的な目をしていた。
俺は知っている、あの目を、前世のあのクソ野郎の目と同じだ。
殺したくて、殺したくてたまらないあの目だ。
俺はナイフを手に握る。
次の瞬間、影がメアリーさんに向かって走って来た。
俺とリヒトは、物陰から飛び出し、後頭部をナイフの、後ろの部分で殴る。
影は、ぐったりと倒れる。
影は男だった、老けているおっさんだ。いい歳して何やってんだか…
とりあえず俺とリヒトでおっさんを縛り、騎士団に渡しといた。
騎士団に聞いたところ、裏社会組織の奴だったらしい
、絶対アレだ、お貴族、をさらって身代金を用意しなって奴だ。
メアリーさんは、「ありがとう」と笑顔で言った。
俺は、どういたしましてと言い笑顔で、手を振って彼女を見送った。
俺たちは、騎士団に説明して家に帰った。
次の日、
外がやけに騒がしい、そう言えば、昨日、メアリーさんのストーカーを捕まえたんだったか…
俺は外に出る。すると、人が、メアリーさんの家に集まっていた。
メアリーさんは、昨日俺に、家の場所を教えてくれた。メアリーさんの家は、広く庭がある。
俺は人が集まっている場所、を見た。
庭には、3人の人がたっていた。
そこには、メアリーさんとその家族であろう人がいた。庭の中心、目立つところに、メアリーさん達は、いた。
俺は、メアリーさんたちを見た。
すると首元が赤く染まっていて首元から何かが飛び出ていた。
目を凝らして、もう一度見る。
メアリーさんたちの首が裂かれていた。
その切れ目から舌が無理矢理、引っ張り出されていた。そう言えば、鉄臭い匂いがする。生臭い、ハエが、メアリーと家族に群がっていた…
俺は、その場を離れてリヒトの家に行く。
昨日、騎士団が行っていた、裏社会の人間だとしたら、多分だが、目撃者?何かしらメアリーさんたちとの関係がある人物を排除しに行くかもしれない。
リヒトの家に着く、
「おい、リヒト、いるのか?」
俺は、玄関の扉を開ける。
ガチャ、という音がして、扉が開く。
嫌な汗を出しながらリヒトの部屋に行く、部屋の前までついた。
扉を開けると、リヒトがベッドで寝ていた。
俺は、安心した。リヒトを起こそうとした。
後ろから、ギシギシと音がする。
俺の前には、小さな鏡が斜めにかけてある、それを見ると俺の後ろに人影があった。
リヒトの親かと思い後ろを見た。
それは親などではなかった、顔には、マスクを被り、手には、剣が握られている。
どっと汗が出る、俺は、ナイフを手に取る。
すかさず仮面を被った奴は、剣を前に振る、俺は、それを避けたが、肩の部分が少し削れた、肉が裂け骨が見える。
「痛っ!」
痛いと言っている暇などなかった。男が剣をもう一回振り上げ、俺の頭上に、剣を振った。
ボキ!っともグシャ!とも言えない生々しい音を最後に、俺は、視界の中心が離れた。
「何だよ、あのガキ手こずらせやがって、」
奴は、リヒトに剣を向けて、剣を振ろうとしたその時、奴の剣が跳ね除けた。
と同時にパン!と音が鳴る。
奴は後ろを見ると、さっき殺した奴が立っていた、
そいつは、黒い物を持っていて黒い物の先から煙が少し出ている。
「何で生きてやがる!」
と仮面を被った奴があった。
俺はそれには応えず、そのまま鉛玉を奴の頭、
目がけて引き金を引いた。パン!と音が鳴り。
奴は倒れた。
リヒトを見るすでに起きていた。
リヒトが死体の下敷きになっていた。俺は、死体をどかした。
「リヒト、大丈夫か?」
「何が大丈夫だと?」
ですよねぇ〜
突然、パン!って音鳴ったら起きますよねぇ。
「突然で悪いが、昨日、メアリーさんと会っただろ」
「そうね、メアリーさんの依頼を受けたね、でそれが何?メアリーさんに何かあったの?」
「メアリーさんが自宅の庭に死体で発見した」
「は?え?嘘…」
「本当だ、その証拠にこの死体があるだろ」
俺は、横に倒れている死体に、指を刺す。
「そうだね、本当みたいだ。一つ質問して良いかい?」
「何だ?」
「その手に持っている物、何?」
「これは、拳銃、リボルバーっていう奴だ、例えで言うと、手持ちサイズの弓矢みたいな?」
「あなたが作ったの?」
「いや違う、俺の友達が作ったんだ、今度会うか?」
「その友達、女じゃないだろうね?」
リヒトは、笑顔で聞いてきた、めちゃくちゃ圧を感じる。
「女じゃないよ、男だし、ゴリゴリマッチョだ」
「そう、なら良い」
「とりあえずこの死体をどうするか…」
「騎士団のところに行ってこの死体渡してきたら?」
「俺が騎士団のところに持っていくよ」
「わかった」
「なんか思ったより冷静だな」
「そりゃあ、あなたの頭から血がべっとりついてるんだもん」
俺は、頭を触る。確かに血でベトベトしている。
「とりあえず騎士団のところに行ってくる」
「わかったよ、道中死ぬなよ?」
「もう死んでるって」
「死んでないじゃん」
「そうだな」
俺は、騎士団本部に向かった。
「コイツがリヒトの家に侵入してリヒトを殺害しようとした。きっとメアリーさんの時間と関係があるはずだ。」
「そうか、ご協力ありがとうございます。おい!コイツの死体を探れ!何か手がかりがあるはずだ!」
騎士がそう言うと、裏から出て来た騎士団の人が死体を裏に連れて行った。
「できればで良いんですが…情報をこちらに提供してもらいませんか?」
「何でだ?」
「一応、リヒトが狙われたわけです。メアリーさんの親しい人物を狙うと思っています。
もしも次が俺だとしたら、対応しきれないかもしれない。アレは、たまたま間に合ったわけだから、どうかよろしくお願いします」
俺は頭を下げる。
騎士の人が困った顔をしながら
「わかった。良いだろう」
「本当ですか!ありがとうございます」
俺は、騎士団本部から出た。
さて、どうする。
次は、俺かもしれない。
まずは、リヒトのところに行って、次に、爺さんのところに行かないと。
リヒトの家に着いた。
「よぉーただいま戻りました」
「おかえり、バネット」
「一応、情報は、俺の手元に届くようにしておいた」
「さすがだね」
「どういたしまして」それとお前に渡したい物がある。着いて来てくれないか?」
山を登る。山を登った少し先に、小さな小屋がある。
その小屋に入ると、一人の白髪の爺さんがいた。
「よぉ、爺さん」
「何だ、バネットじゃぁねぇか」
「この子ために、銃を作ってくれないか?」
「この金髪の坊ちゃんにかい?」
「あぁ、それとこの子は、女の子だ」
「えぇ!そりぁ驚いた、そんでその嬢ちゃんと付き合ってんのか?」
「そうだが、何か?」
物凄く怖い顔で、俺の肩を掴んで言う。
俺の方がミシミシと音を立てて痛む。
「そ、そうか嬢ちゃん…そいつは、よかった…」
爺さんは少し引いていた。
「厄介なことに絡まれたんじゃろ?」
「正解、彼女が襲われた」
「それは、大変だったな」
爺さんの顔が、穏やかな顔から真剣な顔になる。それは何処となく冷たいような表情。
「そんな訳で、銃を作ってくれと言う訳だ」
「そんなら丁度、良い…これを使ってみてくれ」
「リボルバー式の銃か…」
「それだけじゃない、散弾も使える代物だ、とりあえず試しに撃ってみると良い」
「爺さんありがとう」
小屋の裏には、射撃の練習ができるところがある。
「その銃というものを持ってくれ」
「そっちにもあるだろ、銃」
「確かにあるけどここまで凄くない、使い方なら分かるけど」
「良し、それなら持ち手を握って、先に立ってる物があるだろ、そこを狙って…」
「わかってる、ようは、ライフルと同じでしょ」
「でも反動が手にかかるからしっかり握って、
前に的があるだろそれを狙って、撃て」
パン!という音と共に、的に穴が空く。
「凄いじゃん、的に当たった!」
「そんなの余裕よ」
俺は、リヒトの頭を撫でる。
リヒトは、顔を赤くしている、可愛い奴だ。
「性が出ますなぁ」
後ろを向くと、爺ちゃんニヤけながらが立っていた。
リヒトは、チッと舌打ちをする。
「おぉ怖い怖い、バネットお前のために作った物だ」
「ありがとう爺ちゃん」
俺は、爺ちゃんが手渡した物を見る。
散弾銃、ショットガンだ。
こちらは、リヒトに渡したものより大きい。
持ち歩きに適しては、あまりいない。
しかも威力が高い、下手したら腕の骨が折れるかもしれない。
「俺も試し撃ちしますか…」
バン!さっきのリボルバーよりも大きい音が鳴り的は、粉々とは、言わないがさっきのより穴が大きく出来ていた。
「良いもの作るじゃねぇかよ。爺さん」
「そんなの簡単だ」
「ねぇバネット今頃聞くのは何だけどその人といつ知り合ったの?」
リヒトが横から聞いて来た。
「あぁそれは、なぁ」
それは、9歳の頃、
雨が激しく降っている。その中、俺は、走っていた。
その理由は、分からなかった。
でも、とにかく逃げなきゃと思っていた。
何か大切な物を失った気がした。
目に雨が当たっているのか、目がぼやける。
俺は後ろを振り返る。
一人の男が俺を追いかけていた。
俺は、地面の泥に、足を滑らせた。男が近づき、
そしてナイフを振り上げた。
するとその時、
パン!と同時に男の胸から血が出て倒れた。
「おい坊主!大丈夫か?怪我は、していないか?」
「うん…」
その時、爺さんは、何処か哀れみを持った表情をしていた。
「とりあえず、私の家に来なさい」
「うん…」
トコトコと歩く、雨の音がする。
口から鉄の味がする。
何処かで口を切ったのだろうか。
爺さんの家がある。
そこに爺さんと俺が入る。
「それで、お前さん。どうしてこんな場所にいたんだ?」
「わからない…」
「そうか…」
思い出せない、自分の子供の頃の記憶があるのに、その時の記憶だけが思い出せない。
「まぁ人間、聞いてほしくないこと一つや二つある」
「ひとつ聞きたいことがある」
「何だい、坊主」
「あなたは、日本という国を知っている?」
すると爺さんが、驚いた顔をした。
「おい坊主…そいつを何処で知った」
「いや、覚えている」
「つまり、転生したってことか?」
「そう言うこと」
「こりゃたまげた」
顔を覆い隠しながらいう爺さん。
「こんなところに同じ奴がいるとは、とりあえず坊主風邪をひく前に服を脱げ」
俺は服を脱ぐ
すると爺さんが驚愕した。
「その傷、どうした」
深々と俺の胸を刃物で切り裂かれ内臓が少し飛び掛かっていた。
だが不思議と痛みはない、血は、止まっている。
爺さんは、包帯を急いで手に取り俺の腹に包帯を巻いた。
「訳のわからねぇ能力?いや、偶然か?とりあえずベットに横になれ」
「わかった」
俺は、ベットに横たわった。
「坊主なんともないのか?痛みは?」
「痛くはない」
「そうか安心した」
爺さんは、不安がまだ顔に出ていた。
「坊主、少し外に出る。だから少し家で待ってくれ」
「わかった」
次の日、俺は、目が覚める。いつの間にか寝ていたようだ。
椅子に爺さんが座っていた。
「お前、この近くに家があった」
「それ俺の家だよ」
「っ!」
爺さんは、驚いた顔をする。
「そ、そうか坊主、お母さん達は、無事だったよ」
「本当!」
「だけど、お母さん達は、別の街に行ってしまったんだ」
苦しそうな顔をして爺さんは、言う。
「わしに、頼んだ、と君のお母さんが言ったんだよ。
今日からここが坊主の家だ」
「家に帰りたい」
「それは、危ないから行かない方がいい、盗賊達がまだいるかも知れない、だからな頼むよ」
「わかった」
「で今まで、爺さんの家で暮らしてたって訳」
「言っちゃいけないことかも知れないけど、あなたの親
私は、嫌いよ」
「まぁ、逃げたっていうのは、言い訳できないからな生きていてくれば、それで良いんだ」
バネットは、笑顔で言った。
「バネットが言うなら良いけど…」
不服そうに、リヒトが言う。
「それと本題なんだが、リヒトと俺は、今絶賛狙われている。だから念のために、俺の家に泊まれ」
「え!まぁ良いけども、その、何もしないよね?」
「しないさ」
「するって言ってよ」
リヒトは、残念そうな顔をして言う。
「話は、終わったかな」
「終わったよ」
「まず、無理に盗賊と戦おうなんて思ってたらダメだ」
「それじゃぁどうすればいいの?」
「トラップを仕掛けるんじゃよ」
「トラップ?」
「そうトラップだ、殺傷能力が少ないトラップ」
これを見ていただきありがとうございます。
いやぁまさか僕っ子女子だったとは、驚きですなぁ
私の性癖が露骨に入っているからなぁぐへぐへ
もし面白かったと思ったからはいいねよろしくお願いします。
また会いましょう。