死のその先へ
主人公が、転生をしてウハウハ無双をしてやるぜ!だと意気込んでいたのだが、あまり甘くはなかった…
目が覚めた。
目の前は、少し部屋がみえる。まだ夜みたいだ。
カーテンの隙間から月明かりが照らす。
「んぁ〜」
情けねぇ声が出た。毎回起きる時、言ってるから癖になっている。
眠気を吹っ飛ばすために背伸びをする。
ギシッと床の音を立て、ベットから起き上がる。カーテンを開けた。月明かりで照らされた部屋が映る。
そして気づいた…何で気づかなかったのだろうか不思議でならない…うちの部屋は磨りガラスの扉で出来ている。
その磨りガラス扉からは、光が出ている。その光は照明だ。
「あれぇ…照明消してなかったかなぁ?」
と独り言と電気代が増えてないかと心配しながらすりガラスのドアに近づく、すると、ギシ…ギシ…ギシ…ギシ…
微かながら足音がする。
俺は、一人暮らしで、しかも友人もあまりいないと言う
ザ・ボッチみたいな存在なのだ…
まぁたまに友人が勝手に俺の家ことアパート来るから
「友人かぁ」と思い扉を開けた…
キィー扉のなる音と共に俺の目には、
黒い人影があった。
そいつの目は、異様に、狂気的な感じがした。
でも足が動かない、恐怖で震えている足を、
必死に動かそうともがく、それに反して、
奴は、近づいてくる、ギシギィギィギシギィギィ
床が鳴る。ふと、奴を見た。奴の手には、光るものを持っていた。
ザク
鈍い音と共に、腹にものすごい灼熱感が襲った。
「うぐぅ…」声が出た。
だがスプラッター映画のごとく腹から面白いほどに、血が出ている。
そして、力が抜けた、床に倒れるドサッ!だと鈍い音
今にも途切れそうな視界、消えていく暖かさ。
目の前が真っ暗になった。
目を覚ます。知らない天井、自分の手を上げる。
赤ちゃんくらいのふっくらとした手、
コレは、俺!?
俺の頭上には、知らない女性がいた。
だが、他人なのに、居心地の良さを感じた。
「元気な子ですよ旦那様」
そう言う女性、いや、母親だ。
そうするともう一人、男性が出てきた。
「そうだねぇエマちゃん、そっくりの可愛いでちゅなぁ」
と赤ちゃん言葉で喋るハg…ゲフンゲフンいかん
お父さん、
「この子の名前は、バネット、バネット・エルディン」
さてさて名前が決まったようだ。
俺の名前は、バネット
とそれは、さておきだ。
ここは、どこだ?
母親は、銀髪で目が青かった。
外国?それにしては、目と髪は、現世にはあまり見たことがない、そりゃそうか…
考えることやめよ…
5年後…
俺は、父上…なんかあれだなぁ上品すぎねぇか?
まぁさておき父上の要望で剣を習うことになった。
それとこの世界には、王道ファンタジーの魔法が使える。
それと魔物もいる。
でもどちらともうまくできっこねぇ…
剣は、相手の奴に、ボコボコにされるは、
魔法は、暴発するわで、ヤベェ状態なんだよ。
「うへぇぁ〜」我ながら情けねぇ声が出たぜ。キリ
さぁて魔法は、暴発と言えど、制御は仕切れる。
俺の得意魔法は、鉄と風だ。
鉄は、ともかく鍵になるのは、風だ相手をズタズタにできるほどの風があれば、攻撃の範囲が広がる。
しっかしなぁ
「後5年かぁ…」
5年後学生のための大会がある。そこまでに、
何とかしないと…
翌日
俺は山に行った。
山は体力をつけるため走っている。
だが、今日は、天気が悪かったのか雨が降った。
俺は、案の定、滑った。
ちょうど打ち所の悪いことに、岩に、右手が当たった。
グギ
また鈍い音がした。
手を見ると指が折れてるじゃぁありませんか。
コレには俺もビックリ
「うっぐぁっぅういってぇ」
脛をぶつけた奴の何倍もの痛さが、俺の指に襲いかかった。
早く山降りて治療しねぇと指が、壊死するんじゃねぇか?
ヤベェそれは、避けなければ、俺の無双ライフが終わってしまう。俺は、山を降り続けた。
雨が降って視界が悪いし、体温も下がる。
少し油断してしまった。
ズリ!
足が滑った。急斜面な坂に転げ落ちそうになる。
咄嗟に、右手を出した。しまっt
でも無事に岩を握った。指の痛みは、もう無くなっていた。
家に帰ると、
「バネット!そんなに、服を血まみれにして大丈夫なの!?」
と、母上がビックリして近づいてきた。
「うん大丈夫だよ!」
と俺は返事を返した。
よく見ると、ズボンの足が血まみれになっていた。
さっきまで気づかなかった…だが、痛みは感じない、
母上が僕のズボンを脱がした。
何も、傷は、無かった。
ただ肌に血がついてるだけだった。
そして5年が過ぎた。
バネット10歳。
入学試験が始まった。まぁ体力とかそう言うので決められる奴だけど、その中でも剣技がある。
俺が無双できるには、丁度いいなぁ
ニヤニヤしながら自分の番が来ないか待っていると。
見るからにザ・お嬢様みてぇなのが、通り過ぎた。
試験が始まった。
「メアリー・ローレンス、バロール・ベルク前に出なさい」
試験官が指示をし二人が前に出る。
メアリー、あのザ・お嬢様じゃねぇか、
そう思っていたら、試合が開始されていた。
試合開始と同時に、メアリーが前に出る、
しかし相手は、男だ、しかも筋肉モリモリの奴、
一体どうしたら10歳であんなに、なるのが、
不思議でたまらない。
しかしそれでは、怯むことは、なかった
メアリーは、バロールの喉仏に、剣を刺す。
うゎ…痛そうだなぁ〜
バロールは、喉元を抑えながら悶絶している。
俺は、メアリーの方を見た、うっ
一瞬で目を逸らす。
メアリーが殺意を抱いたような目で俺を見ていた。
何で俺?会場には、500人以上いるんだぞ…
そう思っていたら次は俺の番だった。
「バネット、リヒト・ベスター前に出なさい」
指示が飛んだ、俺はステージの上に立つ、
目の前には、中性的な顔立ちの男がいた…しかも
イケメンだ、金髪だ。俺は、殺意を抱いた、イケメンは、
この世にいては、いけないのだ!
「試合開始」
合図が鳴る、俺は、一目散に、リヒトに飛びかかる。
「テメェ、ぶっ殺してやる!」
俺は、怒りの咆哮で剣を振った。
リヒトは、簡単に、剣で弾き返した。
次には、反撃が来た。
それを紙一重で回避する。
それからリヒトの追撃が来た、奴の剣を、俺の剣で弾き返した、
そして、リヒトの横腹に剣を当てる。ボキッ!
鈍い音がする、手応えはあった。
奴は、後ろに距離を取る。
「どうした、俺の攻撃を受けて、骨折れちまったか?
ならぁ、大人しくそこでおねんねしなぁ!」
剣を握りしめて、走って剣を奴の顔面、目がけて剣を振ろうとした、だが俺は…こけた
ステージの足元に丁度凸凹があった。
綺麗に足に引っかかり、俺は、頭から強打した。
次起きた時は、夕方だった。
「んぁ〜」我ながら情けねぇ声が出た。
隣を見ると奴がいた、
「げっ…リヒト」
リヒトはこっちを見て
「ん?起きたのかい、君」
「お前を見て目覚めが悪くなった」
「何だよ。その言い方は、ひどいなぁ」
「うるせぇ」
「それと君頭の方は、大丈夫か?いや頭悪いの意味じゃないぞ」
「んなこと言われなくてもわかってるわ」
「だって君、頭から大量に血を流してたんだよ、僕が、包帯を巻いてやらなかったら、どうなっていたことやら」
「一応、お礼は、言っとくありがとう」
「どういたしまして」
リヒトは、満面の笑みを浮かべた。
何処となく懐かしく感じた、記憶の隅に隠れた、
隠した過去…
「退院するまで何か話さない?」
不意に、そう聞いてきた。
「ん、うん、いいぞ、どんと来い!」
それからリヒトと、どうでもいい話をした。
楽しかった。
「ついに今日退院だな」
「そうだねぇ、僕がいなくて寂しくなって泣くなよ〜」
リヒトが笑みを浮かべ言った。
「お前こそ、夜が怖いって寝れなくて話しかけたのによぉ」
「ちょ、それは内緒だろ」
顔を赤くして言うリヒト、可愛い…
ちょと待て、こいつは、男だ、イケメンだ、俺の嫌いなイケメンだ、変なことを考えるのは、やめよう。
それから一週間が経った。
俺は、学園に足を運ぶ、
「俺の教室は、ここか」
1-2教室に入る。そこには顔見知りがいた…リヒトだ。
「やぁ、君じゃないか、奇遇だねぇ」
そこには、女子どもに囲まれた、顔見知りがいた。
クソがぶっ殺してやる!
「そうだな」
俺は、冷たくあしらって、席に座る。
「冷たいなぁ」
女子どもから出て、俺の席の隣に座った。
「何だよ…」
めんどくさいそうにする俺とは、裏腹に、
リヒトは楽しそうだ。
「いや、別に、僕は、話がしたいだけさ」
「そうかよ…」
昨日の夜は、いろいろ運動をしていたので筋肉痛で痛い、
そう言う意味ではないぞ、魔法とか色々だ。
「そう言えば、君知ってる?最近、連続殺人が起きてるんだってさ、いやぁおっかないねぇ〜」
「マジかよ…」
「マジマジ、学校の周りだってさ」
「え…」
おい嘘だろ、マジかよ
俺は、顔を引き攣らせた。
放課後
俺は、部活を何に決めようか、廊下を歩き回っていた。
ん〜ん?あいつは…目の前にはリヒトがいた。
「おーい、リヒト!」
「ん?やぁ、君じゃないか」
「奇遇だな、俺は、部活を何にするのか迷ってたところだ」
「僕も、一緒して良いかい?実は。僕も君と同じく何にしようか迷ってたんだよ」
「部活、見に行くか」
それから、リヒトと一緒に部活を話しながら見た。
「もぉ〜こんな時間かぁ、そろそろ帰ろうか、バネットの家は、どっちだい?」
「俺の家は、西側だ」
リヒトは、驚いた顔をした。それと…いつの間に、
名前呼びになったんだ?
「僕もそっち方面だよ」
「えっマジ?」
「うん、マジだよ」
俺も驚く、家が同じ方向だとは、思わなかった。
「それじゃ、帰ろうか、バネット」
「ああ」
月光が、俺たちを照らす。まるであの時のような月だ。
カーテンを開けて、そこから刺す光、夜空で見える部屋の中のほこり
結構歩いた頃、立ち止まった、目の前には、街灯があった。
その街灯の下に、影がいる人影だ。
動揺した、刺された光景を思い出した。
部屋の照明、黒い人影、その中心に光る、ナイフ
体が硬直する、足がガタついて動かない、死ぬと言うのは、
あまり忘れられるほど甘くない、ふと腹をみる、
腹から、血が出ていた。
「うわぁ!?」
「うっ!?ビックリしたぁ!いきなり大声出すなよ…」
「腹…腹から血が!」
「な、何言ってんだよバネット、血なんて出てない」
「え…」
もう一度腹を見る、血は、出てなかった。
幻覚でも見てたのだろう、取り乱してるのを、やめてリヒトを見た…
リヒトが倒れている…頭から少し血が出ていた。
「おい!リヒト大丈夫か!おい!リヒt」
頭に激痛が、入ると同時に俺の目の前が真っ暗になった。
土臭い、なんか、異様に、蒸し暑い、
「痛っ!」
目が覚めた。何だここは、牢屋?ここは地上?
それとも地下?土臭いから、地下か…?
そんな事は、後にしてリヒト!リヒトは何処だ?
目の前を見る、リヒトがいた。
「リヒト!」
ガチャン!と音がすると同時に、手が痛む、
手に何かがついていた…というより…刺さっていた…
「うっぎゃあ!?何なんだよこれは!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
フックみたいな形のものが俺の手に刺さっていた。
痛みを堪え前を見る、上半身が裸のリヒトがいた、
「は?」
俺は、リヒトの胸に目がいく、え?ん?ん?ん?
リヒトの胸に、二つの膨らみがある、
目を閉じてまた開く、やはり胸だ。
は?アイツ女だったの?
このクソ童貞野郎な俺に、こんなことあるのかよ…
だが今は、このクソ痛いフックを何とかしないと…
フックの針の先端が、潰れてそのままスムーズに、
抜けそうにない、取るとしたら手を引き裂かないと、
取れなさそうだ。
ガチャだと牢屋の奥側の扉が開く、
「まさか、二人のうち片方が女だったとはなぁこいつは、高値で売れる、その前にお楽しみの時間だ」
ヤバいな、非常にヤバい状況だ…
とりあえず何とかしないと、
「おいクソ野郎!リヒトに何をする!」
「あ?誰がクソ野郎だと?」
ガチャ!俺のいる牢屋が開いて奴が入ってくる。
入ってきて早くも俺を殴ってきた。
ゴリ!ガリ!ボキ!俺の顔面を殴る、殴る、殴る。
頬骨が砕けた。
「ゴホッ!」
「何だ?クソガキ、ギブアップか?」
口の中が切れて、口から出た血が、し地面に滴った。
と同時に意識が飛ぶ。
あることを思い出した。
まだ死んでいない、この世界に来ていない、頃の記憶
俺には、幼馴染がいた、可愛くてだが少し男っぽい、そんな奴だ。
だがある日、二人で帰っている最中に襲われて気絶してしまった。起きたら俺は、縛られていた。
目の前には、幼馴染が手錠をされていた。
「おい、由美!大丈夫か!」
「ん…何ここ?何処なの?」
「大丈夫か?」
「うん大丈夫」
部屋の奥から男が出てくる。
「ぼ、僕の由美ちゃんに何をする!このクズが!
ぼ、僕が、本当の恋人なんだ!な、だろ、
由美ちゃん…」
奴は、由美に近寄る
「由美に、近寄るなぁ!」
「おま、お前は、黙れぇ!」
奴は、俺を殴る、殴り続けた、
起きたら…目の前には、服は裂けて胸には、血がべったりついていた…
「がぁぁぁ#/&j&#」
俺は、声にならない声が出た、と同時に扉が乱暴に開き。
「警察だ!早坂由美と赤坂トウマ誘拐、監禁の罪で逮捕する!」
警察だ、警察が来て奴が捕まる。
「何をする!僕は、あの男に洗脳されてる由美ちゃんを助けるためにやっただけだぁ!」
「何言っているんだ!こんな事をしてタダで済むとでも思ってんか!」
警察が奴を取り押さえる、
「君大丈夫か、そこの君は、血が出ているじゃないか!誰か救急車を呼べ!早く!」
「ど…うし…て…」
俺は、意識を飛ばす…
起きたら、病室のベットに寝ていた。
すると病室から警官が入ってきた、その警官は、話しかけてきた。
「君が、赤坂トウマくん、だね…」
「由美は!由美は、大丈夫なんですよね!」
俺は、警官に、聞いた。
すると警官は、ばつが悪そうに、話す。
「君が…君たちが監禁されてたときな、彼女は…腹を刺されて死亡が確認された…それと乱暴もされていた…」
「っ!何でだよ!何でアイツが!由美がっ…殺されなきゃ…ならないんですか…こんなの…おかしいだろ」
俺は、涙が枯れるほど泣いた…泣かないとおかしくなるほどに…涙が止まると…次には、胸から込み上げるほどの怒り、
「奴は…奴は、どうなったんですか…」
「アイツは、捕まったよ…」
「んで、死刑になるんですよね、ねぇ!」
「いえ…精神に異常をきたしてるとして、懲役20年くらいです」
「そう…ですか…」
手に力が入る、手からは、血が出ていた。
奴がもしもこの世界にいるとしたら…必ず殺してやる
これを見ていただきありがとうございます。
これ、初めての投稿なので至らない点があります。
どうか、成長とこの物語を読んでいただけると幸いです。もしよかったらいいねを押していただけると嬉しいです。