情報操作ってやつですね!
「ふっ、ふふ、ふははははっ」
エミリーの言葉にルミエリナは盛大に吹き出した。
「え?え?お師匠様?」
「はっ、はは、はぁー...エミリー、お主はやはり」
目尻に涙を溜めて微笑みエミリーを撫でる。
「私なんか変な事言った?お師匠様がどんな人でもお師匠様はお師匠様だもん!ハーフエルフって何かあるの?」
「まぁエミリー様には関係無いかもしれないけれど、この国...いえ、この世界でエルフは神に近い者とされていますの。精霊と同じで人に姿を見せない幻の存在とされているからケット・シーの生き残りの貴女同様に利用価値があるとされていますのよ。」
「だから父上...陛下は魔女様を欲しがっていたのか。」
「まぁそれもあるけれど普通にルミエリナ様の性格が父も母も気に入ったみたいなのよねぇ。」
「この国にハーフエルフがいるって知られたら戦争になるんじゃないか?なぁ、俺、こんな場所にいたら駄目だと思うんだが!!!」
「え!?戦争になっちゃうの!?」
ジークが帰りたいと訴えているがそれを無視するかのようにエミリーが疑問をぶつける。
「まぁそうじゃのぉ。他の国も力を欲しておるな。だから妾やエミリーは喉から手が出るほど欲しがるだろうよ。」
「この国にハーフエルフとケット・シーの生き残りがいるなんて知られたらヤバいな。これは一生公表せずに知るのは国王夫妻と俺達だけで良い気がするが...」
「うむ、それが1番じゃな。妾はどうとでもなるがエミリーは魔力がほぼ無いからのぉ。魔力が無いと知られこの子の血を欲しがられたら妾だけじゃ助けられないかもしれぬ。だから生き残りなどいないと、情報を流すかのぉ。」
「うわぁ〜もう手遅れだよ。俺...」
「さて、エミリー、お主はどうする?」
「ん?何がです?お師匠様」
ルミエリナの言葉の意味が分からずに首を傾げる。
「これからの事じゃよ。妾とまたこの森で暮らすかい?それとも...」
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