猫の姿はいつまでですか?
あれからジークの言う通り隊長率いる騎士団達が待っていられずに乗り込んできて無事だったエミリーを囲って『良かった良かった』と口を揃えて言った。
隊長達にマイヤー公爵当主であるレックスと魔女のルディを城へと連れて行って貰った。
残ったエミリー、カイル、ルミエリナ、ジーク、ユナリアナの5人は数ヶ月前までエミリーも住んでいたルミエリナの森にある家へとルミエリナの転移魔法で来ていた。
(懐かしい〜森の匂い〜)
エミリーはルミエリナの腕に抱かれてピンクの鼻をピクピクさせて匂いを嗅ぐ。
「ひゃ〜可愛らしいですわ。小さなお鼻がピクピクしていて」
と手をわしゃわしゃしながら近づくユナリアナから逃れようルミエリナに縋り付く。
「エミリーが怖がっておる。そのくらいにしてやりなさい。」
「ねぇねぇ、魔女様俺まで来ちゃって良かったの?」
この場にいて良いのか困惑しながらルミエリナに聞いた。
「構わん。お主も知っておるのだろう?この子が人間でケット・シーの血がほんの少し混ざっておることを」
「う、うん」
「ルミエリナ様ルミエリナ様、この子エミリーちゃんって言うのよね。人間の姿も見てみたいですわ。」
「うむ、そうじゃな。一応片付いた事だしまずはその魔法を解かねばな。」
ルミエリナが軽くエミリーに手を翳すと白い霧がエミリーを覆い尽くした。
「...戻った?」
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