綺麗になりました。
(ふぅ、気持ち良かったぁ〜)
ユナにお風呂に入れてもらい猫用のトリートメントまでして綺麗にされた。そのお陰でエミリーの毛艶はキラキラと輝きとてもフワフワになった。
「白猫様、先程も美しかったですがより一層フワフワになりもふり...コホン、毛艶も良くもふり...コホン、とても美しくなりましたよ。」
(途中で途切れたりしたけどなんだろ?ユナさんとっても褒めてくれるからまっいっか!それにしてもとっても気持ちが良い〜猫になってからちゃんとお風呂入れてなかったもん。)
お風呂から上がった後はユナにブラッシングもしてもらい、ブラッシングが終わると高級食材が使われているであろうご飯が用意された。
(なんでこんなに高待遇?あの男の人は猫好きなのかしら?)
頭の中はハテナでいっぱいだったがお腹が空いたエミリーは考えるよりも先にご飯を優先させた。
─その頃のカイル達はというと
「シロ?」
この街の人気者になっているシロなので最近は俺達と見回りはするもののすぐ傍にはいなくなり仲間の猫達の所へ行ったり街の人達に食べ物を貰ったりしているらしい。
俺自体も常日頃からシロを見張っている訳にもいかないのである程度はシロの自由行動は許可している。しかし、マイヤー公爵のシロを見るあの目も気になるしケット・シーの生き残りを見つけようとしている奴らの事もある。だから自由行動は許可しているが、ある程度目の届く範囲にいて欲しかった。
「どうしたんだ?」
「ジーク、シロを知らないか?」
「ん?シロならいつものように街の人らに可愛がられてるんじゃないか?俺達の見回りが終わる頃に戻ってくるだろ。」
「...そうなんだが、何か胸騒ぎが...」
「そうか?大丈夫だと思うがまぁあの事もあるからな。」
「にゃん!!!」
ジークと話していると俺の足元にシロと仲がいい茶白の猫がやってきた。
「ん?どうした?」
「にゃん!にゃー!にゃー!」
必死の様子にもしかしてシロに何かあったのではと思い、その猫に問いかけた。するとその猫は俺のズボンの裾を引っ張り何処かへ連れて行こうとする。
「なんだ?この猫、お前を引っ張ってるのか?」
「みたいだな。ジーク悪いが」
「もしかしてシロ関連かもしれないな。俺はとりあえず皆にお前に用事が出来たと報告しとく。もし、何かあったら俺に言え。他の皆もシロの為なら動くだろうし。お前1人で突っ走るなよ?」
「...あぁ。助かる。」
ジークに礼を言うとその猫を追い掛けた。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
なんとか今月中には完結させたい...。
頑張ります。