初めまして
(うーん、お腹空いた)
大きな伸びと共に目を覚ましたエミリーは今いる場所がいつものカイルの部屋とは違う事に気が付いた。
(ん?...あれ?ここ何処?...確か...あの高級魚くれた男の人がいて...途中で眠くなって...)
首をかしげる。
(眠くなった後...もしかして...連れ去られた!?)
カイルの部屋より大きくエミリーが眠っていたのは天蓋付きの大きなベッドだった。
(猫に人間のベッドって...。それも天蓋付きのこんな大きなベッドって何で?でも、物凄く気持ちよく眠れたのよねぇ〜)
部屋を見回すが窓がなく扉が1つあるだけだった。
(あの扉からしか出られなさそう...どうしよう〜。絶対カイル、怒ってるよぉ。怒られるのヤダなぁ〜カイル、怒ると怖いんだもん!早く帰らなきゃ。)
などとどうやって出ようか考えているとガチャっと扉が開く音がした。
「白猫様、目が覚めたのですね。私は貴女様をお世話させて頂くユナと申します。」
(私のお世話?)
「にゃん?」
「ふふ、白猫様はとても美しい毛並みをされていますね。もっと美しくする為にお風呂に入りましょう。」
メイドのユナはエミリーを優しく抱き上げるとバスルームへと向かったのだった。
ここまで読んで下さってありがとうございます。