猫の耳元で大声は禁物です!
(あの気味の悪い人は誰なんだろ?なんか嫌な見方をしてきたわ)
カイルに言われた通りにディートの元へと行きいつもように器用にディートの背中に乗り日向ぼっこを始めた。
「...い...おい!」
「に"ゃ!?」
(な、何!?何何?)
ディートの背中で気持ちよく寝ていたらいきなり大きな声を耳元でされてエミリーは驚きディートの背中から落ちてしまった。
「わ、悪い。シロ、大丈夫か?」
(び、ビックリしたぁ。なんだ、カイルだったのね。)
(いきなり耳元で大声出すなんて驚くじゃない!)
「に"ゃに"ゃ!シャー!」
文句を一通りエミリーを抱き上げるカイルに文句を言ったのだが
「何回呼んでもシロが起きなかったから少し大きく呼んだんだ。」
と言われてしまったのでエミリーは怒るのを止めた。
「シロ、今日のアイツ覚えてるか?」
(今日の...アイツ...?...あ!あの偉そうで気味の悪い人ね!)
(もちろん覚えてるわ)
「みゃん!」
「アイツには特に気を付けろ。もう来ないとは思うが、念の為だ。アイツはマイヤー公爵と言って貴族の中でも上の方だ。まぁ、だから厄介なんだが...」
もう一度カイルに「気を付けろ」と言われ、エミリー自身もあの人とは関わりたくないと思ってたのでちゃんと頷いておいた。
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