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月下の白猫  作者: nekomaru
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見た目と中身は比例しない。

 ジークにバレてしまって数週間が過ぎたがあまり変化は無かった。変わったといえばジークが猫の情報網を聞きたがる事。だが、猫語な為、ジークには理解出来ず断念するのだった。


(人の情報を聞きたがるのは良くないわ!そうよね、ディート)

「にゃ、にゃにゃー」


 毎日の日課のディートの背に乗って騎士達の訓練を眺めていた。

 その通りだと言うようにディートは首を縦に揺らした。


 騎士達は訓練を終えたようで口々に


「今日もシロは可愛いなぁ」

「シロちゃーん!」

「シロ〜シロ〜今日も疲れたよ〜」


 などと言って撫でていったり、訓練の愚痴を言ったりしていく。


(皆お疲れ様〜)

「みゃーん」


「「「癒されるー」」」


「馬鹿やってないでさっさと着替えて来い」


「た、隊長!?」


 一斉に大きな返事をして走って行ってしまった。


「皆行ったか。...シロちゃーん、今日もお利口さんでしたねぇ。」


(...ギャップってやつよね。)

「にゃ、にゃ」


「お返事してくれたのかなぁー?」


 騎士達が恐れる隊長はシロであるエミリーの前では甘々のただの男の人なのだが、それを知るのはエミリーとディートのみである。








(はぁ、隊長に散々撫でられまくったから毛がグチャグチャになっちゃったよぉ。)


 あれから隊長に約一時間程撫で回され続けたのだ。やっと誰かが隊長を探している声でいつもの隊長へと戻り去っていった。


「お!シロ...ん?何でそんなにボサボサなんだ?」


 通りがかったジークが声を掛けてきた。


(貴方達の恐れている隊長がやったのよ!)

「シャーッ!にゃんにゃんにゃん!」


「な、なんか、ごめんよ!猫語分かんないけど理不尽な目にあった事はなんとなく分かる!」


 ジークは怒るシロを宥める。()()()()持っていた猫用のパンをシロにあげると生暖かい視線をジークに向けるシロ。その視線から逃げるかのようにジークは猫用のパンを渡して何処かへ行ってしまった。




ここまで読んで下さってありがとうございます。

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