誕生日が来ました。
「エミリー」
あれから1週間が経ち、人生初の猫の姿で17歳を迎えた。
誕生日を迎えた夜、カイルの部屋にある自分のベッドでゴロゴロしていると何処からかお師匠様の声が聞こえてきた。
(何処!?)
「にゃ!?」
当たりを見回すとカイルの部屋が一瞬だけ光、その光が消えたと同時にお師匠様が現れた。
(お師匠様〜!!)
「にゃーん!!」
「久しいの、元気だったかい?」
(はい!)
「にゃん!」
「そうかいそうかい。エミリーも今日で17歳じゃな。おめでとう!」
(覚えていてくれたんですねー。ありがとうございます。)
「なぁーん。にゃにゃ。」
「これでもう成人じゃな。...して、エミリーよ。成人したそなたに話しておく事があるんじゃが...今そなたを保護しているカイルも一緒に話を聞いてもらった方がいいかもしれな。カイルが来るまで待つとしようか。」
そういうとカイルの部屋にあるテーブルにいつもお師匠様が使うティーセットが並べられていく。
「カイルが来て他の者が来ないようにしてからエミリー、そなたを少しの間元の姿にするからのぅ。」
それだけ言うとお師匠様はエミリーを抱き上げて膝の上に乗せ優雅に紅茶を飲むのだった。
ここまで読んで下さってありがとうございます。