仲良しコンビ
カイルにバレてしまったので満月の夜はカイルの部屋から1歩も出ないと約束して私はまだここでお世話になって良い事になった。
(ここに住み続けて良いって事になって良かったぁ。信用できるカイルだからもう大丈夫ね。)
(ねぇディート、私が人間に戻ったら乗せてね。)
「にゃーにゃー」
昨日の一件からカイルは前以上に過保護になった。勤務時間も私を連れて歩く事が多くなったし私が寝る時間になると呼びに来る。私はたまにカイル以外の部屋でも寝たりしてたけど元々人間だと知ると『俺の部屋だけにしろ』と言われてしまった。
(過保護よねぇ~満月の夜だけなのにね!)
「にゃん」
ディートは分かっているのかいないのか私の言葉一つ一つにブルルと鼻を鳴らして答えてくれる。
(お師匠様いつ迎えに来てくれるかなぁ?お師匠様気まぐれだからなぁ。...はっ!私の事を忘れてるとか...無いよね?...ない、よね?...うん、無い無い!)
「シロ、ここにいたのか。」
私がディートの背で寛いでいる所にカイルがジークと共にやってきた。
「シロは本当にディートが好きだよねぇ。何処が良いの?」
(ディートはとても格好良いもの!ジークはディートの良さを分からないなんて可哀想ね。)
「みゃー、フン」
「え!?なんか俺、今シロに鼻で笑われた!?」
「お前が変な事を言うからだろ。」
「え!?今の変な事だったか?だってディートはカイルにしか懐かないしさぁ。全く俺に懐かないじゃん!」
(ディートだってこんな軽い奴は嫌よね。)
「にゃん?」
「ブルル」
「なんか分からないけどシロとディートに馬鹿にされた感じがする!」
「察しがいいな。されてたぞ。」
カイルとジークが話している中、ディートの鬣と体温が気持ち良くていつの間にか寝てしまった。
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