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月下の白猫  作者: nekomaru
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お魚クッキー

 あの日からカイル、ジーク、ユリウスが巡回の時は私も同行させられることになってしまった。

 そのお陰で?街の人に覚えられるようになりお店を通ると私にお裾分けをくれるようになった。


「凄いなぁシロは!さすがシロ!お利口さんでこんな可愛いから当たり前っちゃ当たり前か!」


 ユリウスが自分の事のように喜んでいて顔もずっと緩みっぱなしで騎士としてどうかと思うのだ。


「シロのお陰で俺にもお零れ貰えてシロ様様だよぉ。」


(あ!それ私のよ!)

「にゃん!!!」


 カイルの腕の中に収まっていた私だけどジークが手にしたのは私が狙っていた“お魚クッキー”

 お菓子屋のお姉さんが私の為に作ってくれたお魚型のクッキーである。


「おいジーク、それはシロのだろ」


「冗談だよ冗談。シロもそんなに怒るなってぇ」


(何が冗談よ!絶対食べようとしていたもの)

「フシャー」


「機嫌直せ」


 カイルにお魚クッキーを私の口にほおりこまれる。口の中に広がるクッキーの程よい甘さが堪らない。


(はぁ猫になってもクッキーが食べられるなんて幸せぇ)


「シロ、すっごく幸せそう!良かったな、シロ」


「機嫌直って良かったぁ」


(ボス達にもあげたいなぁ。きっと喜ぶだろうなぁ)


 この前あったボスとも仲良くなりここの猫達とは挨拶を交わすほどに仲良くなっている。


 そして私はクッキーの甘さに幸せになっていた為今日が満月だとすっかり忘れてしまっていたのである。




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