白猫誕生
『...満月の下でのみ人間の姿に戻れるが、それ以外は白猫の姿でいよ...そして、その魔法がとけるのは....』
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「お師匠様~」
魔女見習いの エミリー はいつもの如く行方をくらます魔女の師匠である ルミエリナ を探していた。
ルミエリナは玄関の前に放置されていた布で覆われていた籠を手に持つ。すると中からスースーと音が聞こえてくるのだ。不思議に思ったルミエリナは布を取るとそこに居たのは寝息をたてている赤子だった。
その赤子がエミリーだ。
「お師匠様どこですか~?」
「...ここだ」
上の方から聞こえて来るのはお師匠様の声。
「...!?なんで木の上なんかにいるんですか!それに今日は王宮へ行く予定では無かったのですか?」
「うむ、そうじゃったのぅ...」
「なら早くお支度して行かなければ!」
「...のぅ、エミリーよ。」
「はい、なんですか?」
いつもよりも少し低い声を出すルミエリナを不思議に思うエミリー
「...少しばかり姿を偽り過ごせ」
「...はい!?」
意味がわからない内に師匠であるルミエリナに強力な魔法をかけられてしまった。