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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

東方Project二次創作コラボシリーズ!

梨瑚さんとのクロスオーバー!

今回は梨瑚さんとのコラボ企画です!梨瑚さんありがとうございました!

「あー……暇だ」


 俺は博麗神社の縁側でそう呟いた。

 博麗神社の隣にそびえ立つ巨大なドームは、初めて見るものを圧倒する。……まあ、今じゃ月1で闘技大会が行われるくらいで、全然使われてないんだけどな。


 むしろ、使用方法としては闘技場としてより、こっちの世界に伝来してきたサッカーや野球なんかのスタジアムとして使われる方が多いんだけどな。

 サッカーなんかは、イ○ズマイ○ブンみたいな、霊力を使った『超次元サッカー』なるものが開発される始末だ。


 これ以上は何やら危なげな気配がするので、止めておこう。


「……やっぱり、暇だ」


 俺はポツリと、そう呟いた。

 俺が何度も戦っている、最強の某あいつみたいに、俺の年齢(8億歳)を越える奴、出てこないかな……。


 俺はそう思いながら、うーん、と背筋を伸ばす。


「うーむ……」


 さすがに、他の世界の奴らに迷惑をかけるような行為はしたくない。かといって、今は道場の経営時間は過ぎてるし、他にやることがあるわけでもない。


 霊夢を1日見ていてもいいんだが、前にそうして時間を潰していたら「気持ちわるい」つって怒られたんだよな。

 現代世界と無理やり繋いでいるスマホを開くも、暇つぶしになりそうな物はなし。

 ……本当、することがねぇ。

 この世界を旅するのもいいんだが、早く帰らないと霊夢に怒られるからな。


 ていうか、それは最近したばっかりだ。映姫に怒られたし。霊夢よりもっとたちが悪い怒り方するからな、あいつは……。

 それに、霊夢なら怒るのも可愛いんだが、映姫(あいつ)の怒り方はなんていうか……『ザ・お説教』って感じなんだよなぁ。


 ちんたらちんたらウザいし、煩いし、見た目に可愛さもない。いや、可愛い。可愛いが、飽きてくる。そんな怒り方だ。


「おっとっと……ここで合ってるかな?」

「ん? 来客か? 霊夢は今いないから、相手なら俺がするが?」


 ちなみに霊夢は買い出し中だ。一緒に行けばよかったと、今更ながら後悔してる。


「いえ、ここに幻想郷の管理をしている方が居ると聞いて、そちらの方を伺いたいんだけど……もしかして貴方かな?」

「おお、よく分かったな」


 ちなみに俺は仕事的に言えば、紫の後継者兼、龍神の補佐って所だ。まあ、その仕事はどちらも霊愛(別世界の俺の孫)がこなしてくれるから、あんまり苦労はしてないけど。


「こちらに、サインをお願いします」

「OK……ってまずは内容確認してからだ」


 俺はそう言って、紙に手を当てる。知識を操れば、こんなのは大抵これでわかる。ああ、自己紹介が遅れたな。俺の名前は『博麗 霊斗』外の世界の博麗一族の末裔にして、幻想郷の博麗神社の巫女、霊夢の夫。


 能力は、『すべてを操る程度の能力』。その名の通り、あらゆる物を操ることができる能力だ。ちなみに、俺の本来の能力である『自分を改造する程度の能力』によって、追加された物だ。自分を改造する程度の能力で、不老不死を自分に付与し、さらに様々な耐久能力を付与した。


「何をしてるんです?」

「概要は大体分かった」


 要するに、人里と地底の間に公道を作りたいってことか。……まあ、間欠泉が博麗神社の裏にあるわけだから、それは博麗神社への道も利用してくるかもしれない。そしたら……。


 霊夢の幸せそうな顔が目に浮かぶ。


「……よし、良いだろう。ただし、それをするならまずは人里から博麗神社への道に現れる妖怪をなんとかしなきゃいけないぞ?」


「それなら、もう終わってるよ?」


 ……まさか。そう思って、人里から博麗神社への参道を治める妖怪の気配を探るが……反応はなかった。


「……あいつらを倒せるってことは、相当な実力者だな」

「自己紹介が遅れました。私、『椿』と申します。種族は妖怪、さとり。歳の端はおよそ10億年です。どうぞよろしく」


 10億年……俺より年齢高いじゃねぇか。だが奇妙だな。俺が前に地底に行った時、こんなに強い気配はなかったぞ……?


 ……いや、そんなのは関係ねぇ。10億という時の末に得た妖力、見せてもらおうじゃないか。

 俺が抑えていた霊力を解放すると、椿は口を動かす。


「随分と好戦的なんですね」

「ああ、これでも博麗家の出なんで……ねっ!!」


 俺の劣化しない剣、龍神王武が椿の刀に防がれる。

 しかし、椿はいとも簡単に俺に押される。身体能力を操れる俺なら、年齢とか関係ないからな。


「『スピードデビルシャワー』!!」

「おお、中々に早い弾幕だ」


 空から高密度の黒い弾幕が異常な勢いで降ってくるが、俺はそれを最強結界で防ぐ。


「『デビッドアイズ』『サモンナイトフリーズ』」


 椿がそう唱えると、今度は暗闇が出現し、そこからたくさんの氷と闇の弾幕が飛んでくる。

 俺はそれを空間を開いて吸収し、空間内で消滅させる。


「なんていうチート能力……守られているだけなのに、勝てる気がしませんね!!」

「そうかい。んじゃあ、今度は俺から行くか」

「え!?」


 椿が驚いたその一瞬で、俺は椿の目の前に転移し、蹴りを椿の腹に決める。


「うぐっ……『奇跡の絶望的なる夢想封印』」


 椿は蹴られた直後、暗黒でできた夢想封印を放つ。


「この程度か……神符『純潔の平然とした夢想封印』」


 俺は椿のスペルを全て相殺し、龍神王武でトドメを刺した。


◇◆◇◆◇


「いてて……今のは痛かったですよ」

「おお、復活できるのか」

「あれ……驚かないんですか?」

「まあ、今まで復活する敵なんて何人も見てきたからな」

「……そうですか。手数がもう残り少ないんで、全力でやらせていただきますよ」


 椿はそう宣言すると、妖力をさらに解放した。

 さすが、10億年の妖力か。俺はそう思いつつ、椿の攻撃に備える。


「『デビルファイナルマスタースパーク』

『スカーレット・デビルアワー』!!」


 椿が唱えた途端、今度はファイナルマスタースパークとレミリアのグングニルが大量に出現し、俺に対して一気に放たれた。


「能力封印」


 俺はそう唱え、椿の能力を封印しつつ、無限の硬度を誇る結界を張って防いだ。


「な……!」


「じゃあ、な」


 俺はそう言って、椿の足元に空間の穴を作る。

 俺はそこに叩き込むように、椿に対してかかと落としを決めた。


◇◆◇◆◇


「うう……酷いじゃないですか」

「ああ、悪いな。まあ、スペルで復活したし、良いだろ?」

「まあ、それはそうですけど……!」


 俺はごねる椿に対してそう言うと、元の世界への穴を作る。


「じゃあな。そっちの世界でも、多分紫か龍神に俺の名前を出せば通じるハズだ」

「ええ、ありがとうございました」


 そう言って、椿は次元の穴を通って行った。

 しかし……椿の世界……か、懐かしいな。


 俺は過去の経験を思い出して目を細めつつ、霊夢の帰りを待つのだった。

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[一言] 私の能力が……こんちくしょー強いです霊斗。
2016/05/01 20:29 退会済み
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