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スマホが消える日…0円の 慣れた国で、67歳のおじいちゃんと僕が気がついたこと

作者: 徒然生成
掲載日:2025/12/16

✦スマホが消える日


――0円に慣れた国で、

67歳のおじいちゃんと僕が

気づいたこと――


---


【冒頭三行】


スマホが壊れたわけじゃない。


店に、もう並んでいなかった。


それが、この国で始まった

いちばん静かな異変だった。


---


★目次


1.0円スマホに慣れすぎた国

2.近所の67歳のおじいちゃん

3.押入れと机の話

4.動画が止まる、本当の理由

5.AIデータセンターが増えると、

 なぜスマホが消えるのか

6.数字で見る、静かな異変

7.家電量販店という小さな戦場

8.勉強した客と、知らない店員

9.決め台詞は、たった一言

10.4GBという現実

11.壊れた「その後」に待っている世界

12.67歳のおじいちゃんは、今日も書いている

13.壊れてから考えると、いちばん高くつく

14.静かなうちにしか、決断はできない

15.あとがき

 ― 消えるのはスマホだけじゃない


---


★本文


1.0円スマホに慣れすぎた国


「0円ですよ」

「実質タダです」

「今ならキャッシュバックもあります」


日本人は、

そんな言葉を何年も聞き続けてきた。


本来、スマホは

数万点の部品と

最先端の半導体でできた

精密機械だ。


それが、

考えなくても手に入る。


便利だった。


でも同時に、

考える習慣を奪った。


---


2.近所の67歳のおじいちゃん


僕の近所に、

67歳のおじいちゃんがいる。


血縁ではない。


でも、顔を合わせれば立ち話をするし、

スマホのことで

時々、声をかけられる。


2年前、家電量販店で

「0円です」と言われて

手に入れたスマホ。


中国メーカー製。

メモリーは 4GB。

ストレージは 64GB。


「乗り換えたら

 2万5000円キャッシュバックします」


そんな言葉に背中を押され、

おじいちゃんは

そのスマホを持って帰った。


本人は笑って言う。


「まだ動いとるけぇ、大丈夫じゃ」

「最近、固まることがあるんよね」


ストレージは、

気づけば 60GB ほど埋まっていた。


本人は、

あまり気にしていない。


だいたいの人は、そうだ。


---


3.押入れと机の話


その時、

僕はこう説明した。


「ストレージは、押入れです。

 写真や動画をしまう場所」


「メモリーは、机です。

 今まさに作業してる場所」


押入れが空いていても、

机が狭ければ

仕事はできない。


机の上に、

弁当箱も、ノートも、スマホも置いたら、

すぐにいっぱいになる。


おじいちゃんは、

少し考えて、うなずいた。


「メモリーは4GB」

「ストレージは60GB」


「……なんか苦しそうやのう、

 わしのスマホ」


---


4.動画が止まる、本当の理由


YouTubeが止まる。

画面が固まる。

アプリが落ちる。


多くの人は思う。


「電波が悪いんだろう」


でも違う。


机が狭くなっただけだ。


4GBの机では、

今のスマホは

仕事量が多すぎる。


---


5.AIデータセンターが増えると、

 なぜスマホが消えるのか


ここからが本題だ。


AIを動かす

データセンターは、

とてつもない量の

メモリーを使う。


一つの施設で、

スマホ数万台分。


しかも、

そちらの方が 儲かる。


メモリーメーカーから見れば、


・個人向け:少量・安い

・AI向け:大量・高い・安定


どちらを優先するかは、

考えるまでもない。


---


6.数字で見る、静かな異変


数字を見てみよう。


・半導体メモリー(DRAM)価格

 → この1年で 約2〜3倍


・スマホの平均メモリー

 → 昔:2〜4GB

 → 今:8〜12GB

 → AI対応:16GB以上が前提


つまり――


作られてはいるが、

個人のスマホまで回ってこない。


そんな時代に、

入り始めている。


---


7.家電量販店という小さな戦場


そうして、僕は

おじいちゃんと一緒に

家電量販店に入った。


若い店員が声をかけてくる。


「今ならお得ですよ」

「乗り換えですか?」

「分割なら負担も少ないです」


いつもの光景だ。


---


8.勉強した客と、知らない店員


僕は、聞いてみた。


「来年、

 メモリー不足が

 世界的に深刻化しますよね?


 そうすると、

 スマホの値段、

 間違いなく上がりますよね?」


店員は、

少し困った顔をした。


「そうなんですか?」

「特に聞いてないですね」

「インフレですからね」


彼は悪くない。

売るために

立っているだけだ。


---


9.決め台詞は、たった一言


僕は、こう言った。


「在庫処分してますよね。


 本体から3万円引きなら、

 おじいちゃん、

 即決しますよ。」


ポイントはいらない。

分割もしない。

一括払い。


空気が、変わった。


---


10.4GBという現実


本当は、

もっと余裕のある

メモリーを探していた。


でも、現実はこうだ。


16GBはない。

多くても12GBまで。


そして、

4GBは、もう限界に近い。


「今は動いている」


それが、

いちばん危ない状態だ。


---


11.壊れた「その後」に待っている世界


スマホは、

壊れる時は突然だ。


その時、店に行く。


そして、知る。


「このクラスは15万円です」

「安いモデルは在庫がありません」


慌てても、

選択肢はない。


---


12.67歳のおじいちゃんは、今日も書いている


67歳のおじいちゃんは、

今日も元気よく

スマホで文章を書いている。


小説投稿サイトに、

自分の経験を

少しずつ残している。


「楽しい」

「生きがいじゃ」


そう言って、笑う。


難しいことは、

僕にも

正直よく分からない。


でも、おじいちゃんは

僕の話を信じて

スマホを買い替えてくれた。


「ありがとう」

「人生、何が起きるか分からんからな」

「今でもよう分からんけど、

 そういう話、

 わしの人生で

 何度でもあったよ」


---


13.壊れてから考えると、いちばん高くつく


これは脅しじゃない。

順番の話だ。


・壊れてから考える → 高い・選べない

・動くうちに考える → 安い・選べる


それだけの違い。


おじいちゃんは、

そこだけは

一発で理解した。


さすがサバイバー。

生き残ることに関しては、

天下一品だ。


---


14.静かなうちにしか、決断はできない


混乱してからでは、

人は

正しい判断ができない。


だから、

決断は今しかない。


それを、おじいちゃんは

よく分かってる。


AIや機械には、

めちゃくちゃ弱いけどね。


「さすがぁ!」


---


★あとがき

 ― 消えるのはスマホだけじゃない


スマホは、

ある日突然、消える。


壊れたからじゃない。

買えなくなったからだ。


0円に慣れた国では、

値上がりは

音もなく進む。


もし今、

あなたのスマホが


・遅くなってきて

・でも「まだ使える」と

 思っているなら


それは、

最後の猶予期間かもしれない。


壊れてからでは遅い。

高くなってからでは選べない。


だから――


買えるうちに、考えろ。


消えるのはスマホだけじゃない。

考える力まで、

一緒に消す必要はない。

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