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聖女戦争  作者: 猫宮
序章 帝国編
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第29話 ロロ兄妹

順調に捜査を進めていっていた俺は、カルトが居るはずの『ガルムンドゥフェン洞窟』に辿り着いた。


だが、そこに居たのはカルトではなくロロとその妹だった。


ロロは作業していた手を止め、俺の方を見ると泥だらけの顔で喋りかけてきた。


「どうしたんだいロイ君。 僕達に何か用でもあるのかい?」


ロロはそう言って重たそうな岩を持ち上げ、横に置いた。


「いや、お前が言った裏切り者を探す為に色々情報聞いて回ってるんだけどよ?

 ココにカルトが来たって情報があったんだが、居ねぇのか?」


「カルト君は... ロイ君が来るちょっと前にどっかに行ったよ。

 用事があるとかなんとかで」


「まぁ... 騎士団隊長だからあるにはあるか...

てか、お前魔法使えんのになんで一々手で運んでんだ?」


ロロは顔についた汚れを袖で拭くと、置いた椅子に座ってる俺の顔を見てきた。


「確かに僕は魔法が使えるけど、何かを浮かしたり物体に付与する魔法は苦手なんだ。

僕... 魔力超過者でさ。 大体の魔法はそこら辺の魔術師より使えるけど、使えない魔法はもうね...

 酷いんだ」


「へぇ〜... お前も魔力超過者なんだな。

 なんだが俺の周り... 魔力超過者多くねぇかな...?」


「運が良いんじゃない? 有名な話じゃ100万人に1人だとか、隕石が人間に当たる確率よりも珍しいとかなんだとか昔おばあちゃんの書庫で見た事あるよ」


「ばあちゃんいるんだな... まぁお前の言う通りだと良いな。 ...てかよお前の妹さんは手伝わないのか? あそこで座って飲み物飲んでるけどよ」


ロロの妹は、ロロが置いたであろう石に座って飲み物にストローを刺してチョピチョピと音を鳴らしながら飲んでいた。

俺が何か言おうとしたその時ロロが立ち骨をポキポキと鳴らしながら喋り始めた。


「アーリャは僕と違って転移魔法だったり、転送魔法が得意なんだけど、一回一回の魔力消費量が凄くてね。 今はアーリャがいつも常備してる特製のジュースを飲んでるんだよ」


「お兄様の言うとうりなのです。 私は今魔力貯めた貯めジュースを飲んでます。 

 氷で冷やしてるから美味しいのです」


アーリャは飲み物を飲みながら合間合間で俺にそう言ってきた。

出会った時からも思ってたが、コイツらもコイツらで整ってる顔をしてて目に入れても痛くならないな。 ん..? てか待て。 あの時周りにいた大人っぽい奴らはどこに行ったんだ?


俺はその疑問をロロに聞くことにした。


「なぁロロ。 なんでお前らの周りに居た大人っぽい奴ら呼ばねぇんだ?

 その人達居たら作業ももっと楽に進むだろ」


ロロはそう言われ少しドキッとしていたが、落ちている大きな岩を持って言葉を返してきた。


「実はここに来る途中に魔物と会ってそこそこ激しい戦闘をしてね。

僕とアーリャは戦い慣れてるから、平気だったんだけど。

君が見たあの人達は新人達でね、怪我しちゃったんだ。

だから、今はリーニャが用意してくれた宿で休んでるよ」


「はぁ〜ん... まぁ、色々事情があるって事だな。 

まぁ、でもここにカルトが居ねぇんだったら一旦ルカ達の元に戻るか」


俺はそう言って置いていた自分の荷物を背負い、立ち去ろうとしたその時ロロに肩をチョンチョンと触られ紙のような物を肩にトントンとぶつけてきた。


「コレ、なんか君に渡せって知らない人が渡してきたんだ。

 本当に僕知らないから、手紙の内容が変でも僕の事疑わないでよね?」


俺はロロから手紙を受け取り魔法袋の中に入れ、袋を閉じた。


「裏切り者がお前... みたいな内容が書いてたら疑うかもな。

 ま、でもカルトが怪しいのは確定してっから安心しろ。


んじゃまぁ、作業を邪魔するわけにもいかねぇから俺はもう行くぜ」


「コッチも頑張るから、ロイ君も頑張ってくれよ。 

 君の物語が進めば、僕達の物語も進むんだからさ」


「俺は物語の主人公でもなんでもないっての。 じゃ頑張れよ」


俺はロロとアーリャに別れを告げて、来た道をまた戻って行った。


戻る道中に俺はロロから渡された手紙の封を開け中身を読んでいた。


手紙の送り主は、ファルコが言っていた長老から俺宛への手紙だった。

字が汚いし... 潰れてて読みにくいが、要約すると

『お前に話がある。 満月が夜に満ち溢れ光が街を包む時私達は出会う...』 みたいな事が書いてある。


一々言い方が詩的と言うか... ナルシストと言うか。


てか、満月って3日後じゃねぇかよ。 俺3日後まで何も出来ねぇのか?


いやまぁ... あるにはあるか....

出会ってないカルトに話を聞きに行ったり.. リーニャに話を聞きに行ったり...


んん... でもなぁ? 

よく考えてみれば大怪盗がカルトやリヒトが隠した勇者の遺物を何らかの手で見つけた線もあるにはあるしな....


この固まっちまった考えを一回捨てて... 3日間の間じっくり考え直すのもありだな。

下手したらカルトが裏切り者じゃない可能性もあるしな。 いや... でもな....


まぁ... とりあえずルカ達の元に戻るか。


俺は手紙をバックにしまい星空騎士団の本部に戻った。

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