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聖女戦争  作者: 猫宮
序章 帝国編
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第28話 後悔

星海歴 1012年4月6日


僕はゴルゴ王国を出て、国境医師団の試験を受けに行った。


向かう最中、魔物に襲われたり盗賊に会ったりと散々な目に遭ったが僕は何とか試験会場がある国に着き試験を受ける事が出来た。

試験は三日間に分けてやり、戦闘試験、魔術試験、治癒試験の三つを1日間ぶっ通しで休みなしでやらないといけない。 しかも、ペアを組んでだ。


僕は向かう最中に仲良くなった、1人の女性と一緒にペアを組み試験へと挑んだ。

この女性は後々僕のパーティメンバーになる、リューネと言うおっちょこちょいで心配性な女性だ。


1日目の戦闘試験は森の中に入り、森に配置された試験官からの攻撃から逃げつつ一日間耐える試験だ。


ペアのリューネは戦闘魔法があまり得意じゃないらしく、戦闘試験の後方はリューネに任していた。 戦闘魔法は得意じゃなくても、防御魔法は大の得意だったらしく、僕らは危険なく1日目の試験を突破する事が出来た。


2日目の魔術試験は、ダンジョンに入りダンジョン各地に配置された怪我人を治癒し、ダンジョンに設置された転移魔法陣に乗せ上へと移動させる試験だ。

だが、この転移魔法陣にも落とす為の罠があり偽物の罠も混ぜて描かれていた。


だが、僕とリューネはお互いダンジョンに潜った事が多かったらしくダンジョンに設置されたギミックも難なく乗り越え脱落する事はなかった。

そして、怪我人は僕とリューネが大得意とする治癒魔法で身体の隅々まで完璧に治し本物の転移魔法陣へと運んだ。

僕らは転移魔法陣の見分け方を事前に知っていた。


僕は昔潜ったダンジョンで、リューネは転移魔法を使う事もあるらしく見分け方を知っていたらしい。

僕らは2日目の試験も難なく突破した。


3日目の試験はもうあり得ないぐらい簡単だった。

いや、と言うか僕とリューネが用意されていた試験のレベルを超えていたのかもしれない。


僕とリューネは何一つ危険なく、案外簡単に試験に合格出来た。


この時は自分も合格出来たのが嘘に感じて、2人で笑った夜もあった。


だが、どうやら本当に僕ら2人は合格したらしく証明書と共に医師団に仲間入りをした。


僕らはそこから医師団の中で一緒に行動していくメンバーを探し、今のパーティのメンバーと出会った。


色んな国を旅しながら、治癒する旅を続けていた僕だったがある日手紙が届いた。

手紙の主はリーニャだった。


手紙の封を開け、書かれた内容を見るとそこには兄... であるリヒトの失踪と星空騎士団が半壊したという情報が書かれていた。


僕はその当時、ある国のいざこざに巻き込まれ身動きが取れない状態にいた。

だが、手紙を隙間隙間の時間で書きリーニャへと送り返した。


いざこざから抜け出せた後、僕はパーティメンバーに目的を伝えて協力してもらう事にした。

本来、関係ない仕事にメンバーを巻き込むのは良くないがパーティメンバーは快く承諾してくれた。


だが、僕はリーニャからの手紙を貰った時嫌な予感が脳裏をよぎった。


それは今回のこの件の裏にカルトが関わってるんじゃないか... って事に。


カルトは昔、僕の前で弱い奴を虐める奴は許せないと言ってきた事があるが、僕はある日カルトの裏の一面を見てしまった事がある。


リヒトがまた同じ奴に虐められていたのを、カルトは物陰からこっそり見てニヤニヤと笑っていた事が何度かあった。


僕は気づいてないフリをしつつ、リヒトを助けに向かったがカルトは今来たと言わんばかりの雰囲気を出して何気なくそこに立っていた。


僕はこの時から少しカルトに対して違和感と嫌な気配を感じていた。

僕は後悔の念に包まれた。


僕は手紙をバックへと直して、リーニャが居るリーニャ帝国への帰路を進んでいった。



________


「ざっとこんな感じかな」


フローレンスはそう言ってまた拳を握っていた。


「国境医師団の試験って魔術師一級試験よりも難しいって聞くけど、お前然りお前のパーティメンバーもすげぇ奴らばっかなんだな」


「いやいや、父様が色々教えてくれたおかげさ。 まぁ... その父様も今はもう病に倒れて居ないんだけどね」


「おっと.... まさかの情報だなそりゃぁ...

 まぁでも、お前から話を聞いてより一層カルトへの不信感は強くなってきたぞ。


俺は会議室で話をしたあの時、違和感を感じたんだ」


「ふふ、やっぱ君も感じてたんだ。 あれだろう?」


「あぁ、多分一緒だ。

 勇者の遺物の場所はリヒトとカルトしか知らない。 

 なのに何故それが大怪盗に盗まれた? リヒトとカルトしか知らないのであれば

 どちらかが分かりやすい場所に置いていたか大怪盗が場所を感知できる能力を持ってた...

 とか変な条件がなけりゃあおかしな話だ。

 場所も割れてないはずの遺物が盗まれるなんてありえねぇからな」


「まぁ、そもそもその話が嘘だっていう可能性もあるよね」


「あぁ、そうだな。 

 やっぱ... あの中で1番怪しいのはカルトだよな.... ん、よし!

  一旦アイツをこの件の黒幕として調べるか!


助かったぞフローレンス。 ありがとな情報を聞かせてくれて」


俺はそう言ってソファから立ち上がり別れを告げて、部屋を出ようとした。


「僕は立場上自由に動けないから、ロイ君みたいな子が居て助かるよ。


僕の直感だけど... リヒトは何らかの策を講じて生きてると思う。

だから、頼むロイ君。 リヒトを見つけ出して救って黒幕を倒してくれないかい?」


「あぁ任せろ。 俺の教えの先生が困った人は助けろってよく言ってだんだ。

 だから、頼みとあれば救ってやるよ。

 んじゃあ、俺は黒幕候補であるカルトのとこにちょっと行ってくっからまたな。


ルカ達を頼んだぞ」


「君達に仕事を任せてすまないね。 この件が終わったら何か返すから楽しみに待っててくれないかい?」


「あぁ、分かった。 楽しみにしとくぜ」



俺はフローレンスに別れを告げ、『死龍』が眠る洞窟がある方へと歩みを進めていった。


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