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聖女戦争  作者: 猫宮
序章 帝国編
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第9話 洞窟

昨日の件から5日経った。 あの後俺達は入念に準備を進めていった。

もしもの時の対策や洞窟に向かうルートの選定をした。


ルカは頭を使うのがあんまり得意じゃないらしく、一人で凍える寒さの中剣の素振りをしていた。


だが今日でそれも終わりだ。


俺達は必要最低限の荷物を持って村の入り口へと向かった。


「どうだリエル? ルカに魔力纏わせれたか?」


「アタシを誰だと思ってんのよ! とっくに済んでるわよ!!

 というかそういうロイは出来てるのかしら?」


「この5日間、リエルにみっちり教わったおかげで出来るようになったぞ。

 ルカはどうだ? 剣忘れてねぇだろうな」


ルカは腰に付けた剣をカチャと鳴らし、少し鞘から抜いた。


「忘れてるわけないでしょ? 私、剣士なのよ?」


「なら良かったぜ。 お... あの爺さんは」


俺は太陽で照らされる入り口の方を見ると杖をついた爺さんが居た。 アレは村長だな。


俺達は爺さんの元へと向かった。


「よぉ、爺さん。 来てくれたんだな」


爺さんにそう言うと、爺さんは少し笑った。


「若者がアクサンタラを救おうとしてくれてるんじゃぞ? それにあの時約束したじゃないか」


「確かにしてたな。 まぁ、でも安心しろ爺さん。 俺達はぜってぇに帰ってくるからよ」


「君の眼に嘘はないな... ロイ君... 何か食べたい物はあるかの?」


「んだよ急に... 食べたい物? 俺はねぇからルカが食べたい物にしてくれよ」


「私、またカルジャマさんの料理食べたいな」


「カルジャマ君の料理... 分かった、カルジャマ君にそう言っておく。 

じゃあ君達の歩みをここで止めとくわけにはいかない。

無事を祈っておるぞ」


「あぁ」


「任せてください!」


「アタシ達に任せなさい!!」


俺達は爺さんに別れを告げて洞窟へ向かう道を歩き始めた。


______________


吹雪が来ないのが一番良かったんだが、どうやら俺達は運が悪かったらしい。

猛吹雪が吹き始めてきた。


俺達は猛吹雪対策を早速使う事になった。


「頼んだぞ、アイススライム!」


俺は右手からアイススライムを出して、洞窟に向かわせていった。


猛吹雪で視界が悪くなったとしても、魔力を感知出来なくなるわけじゃない。


俺達はスライムの魔力を感知しながら進んで行った。


「魔力感知は便利だな! リエル!」


「今の魔術師は使うか分かんないけど、覚えてて良かったわ!!」


「この作戦よく思いついたな! リエル!」


「アタシ達は魔力を感知しやすいから、コレが出来ると思ったのよ!!

 例え前が吹雪で見えなくとも、魔力の輪郭を感知できるもの!」


さすがリエル大精霊様だ。 魔法や魔力に関しては俺よりも詳しい。

案外このパーティの脳はリエルなのかもしれない。


ほんと、楽しみだな。 このパーティで旅をしていくのが。


あの時見捨てなくて良かったぜ。

もしかして見捨てなかったのもルカの『願いの力』とやらが関係してんのか?

まぁ、でもんなのが関係してなくても帝国辺りでバッタリ会いそうな気がしなくもねぇな。


ま、会ってから笑う事が増えたしんな事考えなくていいか。


俺は期待を胸に込めながら洞窟へと歩んで行った。


今回2話とも短いです。 次回はまた長くなります

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