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15話 Memory Ⅴ

「遅いわよ…」

安心した表情を見せ玖由は身体の力が抜け意識を失った。地面に倒れかける玖由を飛び降りてきた京也が受け止める。

「おぉっ!」

その様子に何故か小冬は目を輝かせた。京也は玖由を地面に寝かせ

「どうにか…ってなにか策あるんですか?」

京也は結彩に問いかける。

「……あいつを倒すそれだけよ」

単純で分かりやすく尚且つ1番難易度の高い策だった。しかし京也自身もそれしかないと考えていた為、身構える。そして2人の対の目が紅く染まる。その目を見て教皇は

「なぜ人間がその力を!」

と、剣を抜き襲いかかる。素早く京也の前に結愛が立ち結晶で形成された盾を創り出し攻撃を防ぐ。更に今度は京也が結彩の前に立ち結晶を纏い強化した蹴りを教皇に振り上げる。教皇は後ろに飛び回避するが間髪入れずに結彩が結晶の柵を教皇の周りに創り出し閉じ込める。そこに京也の結晶を纏った拳が打ち込まれ結晶の柵を貫き教皇に突き進む。咄嗟に教皇は剣を盾にし防ごうとするが剣はあっさりとへし折られ貫通した衝撃が、教皇を吹き飛ばす。

「その力を…ぐはっ」

血を吐き地面に倒れかける教皇に京也はトドメをさそうとする。

「待って!」

それを結彩は止める。

「そいつには利用価値があるから生かして置いた方が…」

「お前達の思うようになると思うなっ」

折れた刃を手にそれを自身の心臓に突き刺す。

勢い良く血飛沫を上げながら即死した教皇の行動ににその場にいた全員が目を見開く。

「残念だが、そいつは偽物だ」

と、同じ顔、姿をした人物が現れる。

「お前達はここで死んでもらう!」

教皇は人型のハザードアルマを召喚し結彩達に襲いかからせる。それを結彩は盾を創り出し止めその盾が変形しハザードアルマ達を挟みすり潰す。

「今よ!」

「了解ですっ!」

結彩の背後から飛び上がった京也は結晶て形成された刃を無数に展開し放つ。死角から現れた京也の攻撃をかわす事ができずに次々に貫かれる。すると一部のハザードアルマが変形し別のアルマに武装として融合する。

「合体した!?」

「まるで…私達みたいですね…」

更に別のアルマ達も同じように融合し再び攻撃を開始する。再び京也は刃を放ち命中するが今度は貫く事はなく弾ける。腕を刃に変化させ京也に押し付ける。

「っ…!?」

剣を創造し実体化させ攻撃を防ぐが押し返すことが出来なかった。

「離れて!」

綾乃は武装を纏った腕を上げハザードアルマを京也から離す為に突き飛ばし狙いを定め砲弾を放つ。砲弾は胸部の武装を砕き更に追撃で砲撃し消滅させる。そんな綾乃を狙おうとするアルマを見つけ結彩は刃をハザードアルマに突き出す。

「逃さない!」

刃が勢い良く伸び武装ごとハザードアルマを貫く。徐々に数を減らしていく京也達だったが体力の消費の方が早く限界を感じていた。

「はぁ…はぁ…キリがないわね…」

「そう…だな…」

京也は額の汗を拭い構えるが結晶の維持にも限界が近づいているのか実体化がままらなくなっていた。それを狙って居たハザードアルマはそのチャンスを見逃さず京也に襲い掛かる。

「しまった!」

「っ!」

その瞬間に目の前に現れた人によって一瞬でハザードアルマが消滅する。黒いマントで覆った人物は横目で京也を見る。

「………」

尖った雰囲気の人物は何も言わずに教皇を見る。

「なぜ…お前が…」

と再びハザードアルマを召喚し攻撃させるがその人物は僅かな動作で全てのアルマが消滅した。

「な…なにを…」

「あなたはハザードアルマの弱点を知らない」

「っ!?」

その声に松根は目を見開く。

「このうらぎ…」

次の瞬間教皇が切り刻まれる。更に頭上から複数の切り裂かれた教皇の死体が降ってくる。それを見届けその人物は立ち去ろうとする。

「待って!」

その人物を松根が止めようとする。しかしその人物は振り返る事なく歩いていこうとする。それを松根は黒いマントを掴み引き止める。

「やっと見つけた…お姉ちゃんだよね?」

松根は恐る恐るその人物に問いかける。

「はぁ…」

その人物はため息を付き顔を覆っていたフードを外す。

「良く気づきましたね、松根」

姿を見せた松根の姉、羽根は振り返らずに言葉を放つ。

「なんで…なんで!」

「あなたとは一緒に居られない…」

冷たい言葉を突き付け松根の手を引き離し歩いていこうとする。そんな羽根を見て咄嗟に玖由の持っていた陽電子銃を抜き取り向ける。

「答えてください!私はお姉ちゃんの為にここまで来たんです!」

「やめ…て…」

抜き取られた違和感で目を覚ました玖由は全身の痛みを感じながら松根の行動を制しようとする。

「こればかりは止めません!答えてください!」

「…なら力づくて聞きなさい」

「結彩っ!松根から銃を…」

「えっ…どうして…」

「早く!松根が危ないの!」

切羽詰まった玖由の表情を見て結彩は結晶の矢を放ち陽電子銃に命中させ手放させる。

「っ…なにを!」

「その銃は使い方を間違えたら自分が傷つくの…反動に耐えられないと身体がね」

と自分の両腕を見る。

(左腕は大丈夫だろうけど恐らく右腕は…あと両足もか…)

「っ…!」

松根は銃を手に周囲に銃弾を振り撒く。更に1発の銃弾を狙い銃弾を放つ。銃弾同士がぶつかり銃弾の軌道がずれ察知が出来なくなり銃弾の檻が作り上げられる。

「そこっ!」

銃弾の合間から更に銃弾を放ちそれは羽根に向けて一直線に進む。

「詰めが甘い!」

羽根の周囲の銃弾が切り裂かれ地面に転がる。

「居合い…」

以前に居合いを体験した事のある葵は羽根の実力が上がっていると感じた。

「まだっ!」

剣を抜き羽根に立ち向かおうとする。それを見て羽根は刀の鞘に手をかける。

「そこまでだ!」

二人の間に割って入った憐斗が剣を回転させ松根の剣を受け流す。その背後に大和が立ち羽根に砲を向ける。

「ここまでですか…」

と構えを解きこの場から去ろうとする。その時、葵の姿を見て羽根は不思議そうな顔をして横に歩み寄り

「あなたは…どっちですか?」

そう呟く。

「はっ…えっ!?」

その言葉に動揺した葵をそのままに歩いて行こうとする。

「待って…!」

松根は羽根を引き止めようとするが

「今のあなたには…言えません!知りたいのなら強くなりなさい!」

そう言い残し羽根は再びフードを被り姿を消した。

「あぁぁぁっ!」

松根は自分の非力さを痛感しやりようのない怒りを込めた拳で地面を殴りつける。

「あとは俺達に任せて結彩達は戻れ」

「れん…と…」

「よく頑張ったな」

玖由を抱き上げ憐斗はそう言葉をかける。そんな二人に京也は歩み寄り

「あとは俺が連れていきます」

「任せた」

京也は玖由を背負う。

「あり…がとう…」

「気にしないでください」

「おおおおっ!」

二人の様子に小冬が再び目を輝かせる。

(これはネタになりそう…ふふっ)

「どうしてここがわかったのですか?」

「それはね」

憐斗と共に来ていた加奈が一枚の紙を見せる。

『結彩と京也くんが私達を追い掛けたら憐斗に連絡して』

という文字と場所が書いてあった。

「この字は…玖由が?」

「そう、玖由は京也くん達が行くって事が分かってたんやろうねぇ」

(玖由…)

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