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魔女の気まま暮らし~元勇者は不老で最強になってました~  作者: ゆっき
第1章 元勇者と元貴族
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初めての雑草抜き

 街で必要な最低限のことは終わった。次にすべきことはリリアちゃんに仕事を与えること。いや、勝手に買っておいてそれはどうだよって部分もあるけど奴隷には違いないし。

 まあせめて生活している分ぐらいの働きはしてもらおう。


「ということで、手はじめに畑作業だけどやったことは?」

「まったくないわ」


 何となくそうは思っていた。

 あたしも最初はクワの振り方しかしらなかったからね。それだけは勇者として旅に出る前。まだ子供だった頃に家で手伝わされていたから知っていた。

 ただ元貴族の子となれば畑なんて自分で整備しないよね。花を育てるのはまた別の技術な気がするし。


「それじゃあ……ひとまずは雑草抜きから始めてみよっか」


 あたしは作業用の服に着替えさせて、現在は何も育ててない畑まで移動しそう言った。


「えっと、なにもないですけど」

「畑の土って、たまに休ませたほうがいい……らしいんだよ。それで、まあそこまで大量に作らないといけないわけでもないからうちは片方休ませてる間、もう片方で育てるってしてるから」

「そうなのね」

「それで、次の季節からはこっちの畑使う予定だから、それの準備するわよ! ひとまず、耕す前に目立つ雑草を抜いてしまいます。小さい奴は耕す時に掘り返せるから無視でいいわ」

「わかったわ。これくらい、私にだってできるわよ」


 ひとまず反抗してやらないなんてことにならなくてよかった。

 あたしはといえば、とりあえずリリアちゃんを眺めてみることにした。

 畑にしゃがみこんで目立つ雑草を抜いてくれるけど、そもそもの筋力不足なのか。結構力つかってやってる。

 慣れてないせいもあってか、一度抜く度に尻もちついたりしていて可愛い。


「大丈夫ー?」

「だ、大丈夫よ! これくらいは1人で……」


 畑作業をこれくらいって言えるようになるのに、あたしは数年かかったんだけどな。

 まあ、いつか彼女もそれを理解する日が来ると思う。

 あたしも観察をやめて雑草抜きと大きな石などを失くす作業を始めた。


 ****


 空を見ると日が高くなっている。

 そろそろ昼時かな。


「リリアちゃん。お昼にするわよ~」

「は、はい……」


 リリアちゃんは息を切らして汗だくになっていた。

 先にリリアちゃんを部屋のなかに入れてからあたしは倉庫から数体の小さめな人形を取り出す。

 そしてそれに魔力を込めると、人形が動き始めた。


「操霊魔法ってこれのことよね……まあ、いっか。それじゃあ、後はよろしくね!」

『ワカッタ!』 


 人形の1体がそう答えると畑の中に入って雑草の処理を始める。

 自分でできる時は極力使わないけれど、1人の時はやはり人手不足になる時があって編み出した魔法だ。

 人形たちが作業を始めたのを見届けた後に家の中に入るとリリアちゃんが窓からその様子を眺めている。


「どうしたの?」

「ひゃいっ!? あ、いや、あれって何なのかって思っただけ!」


 戻ってきたあたしに気づかないって相当ね。


「多分、魔法よ」

「多分ってどういう」

「自分でもよくわかってないのよね。ただ、まあ魔力を込めると簡単な命令なら聞いてくれるの」

「へぇ~……でも、あれがあったら畑作業やる必要って」

「それが、あの子ら仕事雑だから収穫とかは任せられないのよね。それに雑草抜きとかも結構残しちゃうし。耕すのと水やりだけは完璧にこなしてくれるけど」

「そうなんだ」

「魔法に興味あるの?」

「えっ? ま、まぁ、ちょっとだけ」

「それなら、あとで一緒に勉強してみましょう。あたしも独学だから、せっかくお金手に入ったし街で魔術書でも買ってね」

「は、はい!」

「まあ、そのためにもちゃんと仕事覚えてね。昼食べたら森の中はいるわよ」

「ぶえっ!?」


 なんかすごい声が今リリアちゃんからでたような。


「大丈夫大丈夫。そんなに危険じゃないから」

「ほ、ほんとうに?」

「ただし、迷子にならないようにちゃんとあたしについてきてね」

「それって危険ってことなんじゃ……」

「ふふふっ」


 ちょっと怖がってるリリアちゃんには、これ以上のことは体感して覚えていってもらいましょう。

 あたしはそう思いながら昼ごはんの準備を始めた。

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