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魔女の気まま暮らし~元勇者は不老で最強になってました~  作者: ゆっき
第2章 新たな住民と人族と魔族
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魔法使いの装備

 ポーションとかの問題はこれで解決ができそう、それなら次は装備の問題だ。

 今のあたしは結構魔法でどうにかしてる部分もあるから、武器についても知識が乏しいのよね。最悪武器なしでも魔物によってはいいとして、必要なのは防具だ。

 今までは剣士用の重めの金属鎧とかを主流にしてたけど、女の体になった上で魔法とか動きやすさを重視した防具というとどんなのがあるのか。


「あたしが知っている範囲だと、ローブの魔法使いをよく見てたけど、中にもなにか装備していたはずだし……」


 ただそれを公開してくれた仲間も今まではいなかったから、想像で準備を進めないといけない。いや、普通に装備屋で聞いたほうが早いかな。

 そう考えながらギルドの横を通って武器屋の集まる区画の入り口についたところで、ここでよく出会う武器職人のドワーフさんに声をかけられる。


「おぉ、嬢ちゃん」

「こんにちは」

「武器の補充か?」

「そうですね。ただ、今日はちょっと本格的に考えてるんですが、魔法使い関連の装備を整えたくて」

「魔法使いか。どんなタイプかにもよるのう」


 やばい。魔法使いのタイプをよく知らないせいで、自分でそれを選ぶことすらできない。

 あたしが何故か素直に言い出せずに悩んでいるとドワーフさんが何かを察したようにあたしに聞いてきてくれた。


「もしかして詳しくないのか? それならわしのほうから多少説明してやろう」

「申し訳ありません」

「まあそもそも魔法使いなんて魔法が使える物を全般でいうわけじゃが、特別な装備は必要としていないということが事実じゃ」

「まあ、それは一応知ってますね」

「じゃろうな。まあただ、そこからさらに冒険者として極めていくために装備を整えるとなると、手近なもので言えば職人が加工を凝らしたスタッフやワンドが一般的じゃな」

「スタッフとワンドの違いってあるんですか?」

「本当に基礎の基礎から知らんのじゃのう。まあ別に特にないが、木製素材の目立つものがスタッフで大きな魔石や宝石をつけているのはワンド程度の呼びわけじゃな」

「ふむふむ」


 たしかにどっちも持っている冒険者は見たことがある。でも、言いっぷりからして本質的には同じものみたいね。


「その他だと魔本じゃな。マジックブックなんて呼ぶ輩もいるがそこはなんでもいいじゃろ。こちらは特殊な素材で作った本に魔法を埋め込むことで、本来覚えてないものでも使えるようになるものじゃ。本人が使えるものであっても負担が軽くなるなどの利点があるが、魔法を本に埋め込んだ時点で文字にしているから詠唱が必要になる」

「それって結構値段しますよね?」

「まあ初心者向けの魔法ならあれじゃが、基本的にはそこそこの値段がするし、制作を依頼するにも結構な値段じゃろうな」

「ですよね」


 あたしは魔本はなくても大丈夫そうかもしれない。ただ、自衛のためにリリアちゃんに持たせる物を買うのはいいかもしれない。


「まあ武器と言った点ではそこらへんじゃな。あとはさすがに知ってると思うがローブじゃが。あれも魔法を強化する効果を持つ加工を凝らしているものが多い」

「あれもそうだったんですね」

「それでいて防具としてもある程度機能するように作ると考えると、結構な値段はするみたいじゃけどな」

「そうなると、初心者がまず揃えやすいのはスタッフとワンドですかね」

「そうなるのう。ここらへんは鉄鋼物の武器が多いからのう。もう少し奥に行くと魔法装備店があるからそこを見るのが良いと思うわい」

「丁寧にありがとうございます」

「いやいや、うちの息子の店を贔屓にしてもらってもいるからの。これからも仲良くしてもらえるとうれしいわい」

「もちろんです」


 人とのつながりは大切だと改めてあたしは感じた。

 あたしはドワーフさんに説明されたとおりに、武器屋の間を抜けて奥の区画へと向かって歩き出した。


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