SS・異世界でのクリスマス 挿絵あり
少しだけ未来のお話。
「クリスマス?」
そう言って、首をこてんと傾げるメーテとウルフ。
「うん、僕が居た世界の風習だね。
神様の生誕祭で、家族でツリーの飾りつけとか料理を作ってお祝いしよう。って感じかな?
まぁ、恋人同士でお祝いしたりもするけど……僕には関係の無い話かな……うん」
首を傾げる2人に、クリスマスについての大雑把な説明をしていると。
不意に恋人達が愛を語り合うようなイベントであることも思い出してしまい。
そう言った意味では自分とは縁の無いイベントだったので、言葉から力が抜けてしまう
そんな僕の様子を見ていたメーテとウルフ。
「ど、どうしたアル? 急に遠い目をして? そんな恐ろしい祭りなのか!?」
「アルにこんな表情させるなんて……
クリスマス……一筋縄じゃいかないお祭りのようね」
どうやら変な勘違いをさせてしまったようで、不安げな視線を向けてくる。
このまま勘違いさせておいても特に問題無いように思えたのだが。
僕の発言の所為で前世の風習に対して悪評がついてしまうのもどうなのだろう?
そう思い直した僕は、誤解を解く為、クリスマスについて一から説明していくことにした。
そうして、クリスマスについて一通りの説明を終えると。
「要するにあれか? クリスマスは家族以外に恋人と過ごすと言うのが主流で。
アルはそう言った経験が無いから遠い目をしていた訳だな」
「なるほどね〜、要するに嫉妬ってヤツなのかしら?」
鋭利なナイフで一突きにするが如く。
身も蓋も無い言葉を容赦なく突き刺して来る2人。
反論の一つでもしてやりたいところではあるのだが。
事実である為にぐうの音も出ず、悔しい思いをしながら少しだけ不貞腐れていると。
メーテは苦笑いを浮かべた後、何かを思いついたかのようにポンと手を打った。
「じゃあ、こうしよう。
後一週間程で12月25日、アルの言うクリスマスとやらだ。
折角だし、そのクリスマスパーティーと言うのを開いてみてはどうだ?」
「あら、それは良いわね。
アルが居た世界のお祭りを開くなんて楽しそうじゃない?」
どうやら、メーテが思いついたのはクリスマスパーティを開くと言う事らしく。
そんな提案を口にして見せると、ウルフも賛成のようで楽しそうに尻尾を揺らす。
僕としても賛成で、断る理由も特に見当たらなかったのだが。
一応、本当にクリスマスパーティーを開くのか訪ねてみることにすると。
「アルにとっては懐かしいイベントだろうし、私も興味がある。
それに、どちらの神様の計らいかは分からないが。
もしかしたら、そちらの神様の計らいでアルに出会えたのかも知れないからな。
感謝の気持ちを込めてお祝いをさせて貰うのも悪いことじゃないだろう」
「そうね〜。
そっちの世界の神様のおかげなら、お礼をするべきかも知れないわね」
2人はそう言ってクリスマスパーティーに対して乗り気な姿勢を見せた。
前世でのイベントをこちらの世界で開いたことなど無かったので。
もし開くのであれば、メーテが言う通り、懐かしく感じるだろう。
それに加え、2人の言葉が単純に嬉しく感じた僕は――
「じゃあ、折角だしクリスマスパーティーを開いてみようか」
そう伝えると、クリスマスパーティーを開くことが決定するのだった。
◆ ◆ ◆
クリスマスパーティーを開くことになってからは慌ただしかった。
もみの木に似た木を探して飾りつけをしたり。
クリスマスケーキを作ったりと。
クリスマスパーティを開く上での色々な準備に追われる事になったからだ。
特に、クリスマスケーキの準備などには随分と手こずらされたと言える。
ケーキを用意すると決めたのは良いのだが。
ケーキを作った経験なんて言うのは、母親が作っているのを手伝ったくらいしか記憶に無く。
その記憶を掘り起こしながらケーキ作りに取りかからなければならず。
ちゃんとしたケーキが出来上がるまでに結構な時間を費やす事になってしまった。
まぁ、その甲斐もあり。
僕自身、満足出来る出来映えのイチゴのショートケーキを完成させることが出来たのだから。
苦労した甲斐もあったのではないだろうか?
そうして着々と準備を進め。迎えたクリスマスパーティー当日。
フライドポテトやピザ、それに鳥の丸焼など。
クリスマスの食卓に並びそうなものの調理をメーテにお願いしており。
キッチンに立ったメーテは手際よく料理を作りあげて行く。
僕自身、レシピがうろ覚えであった為、仕上がりに若干の不安があったのだが。
「もう少し蜂蜜で甘さと――後は香草を加えてみるのも良いかも知れないな?」
そう言って、前世の記憶にある料理に近い品。
と言うか、それ以上に美味しい料理に仕上げてしまうのだから流石メーテとしか言いようがない。
ちなみにウルフは何をしているのかと言うと。
「お肉程じゃないけど、生クリームって言うのも案外いけるわね」
などと言い、ボウルに残った生クリームで口の周りを白くしていた。
それから少しの時間が経過した所で、料理の大半が出来上がり。
後はテーブルに並べて行けばクリスマスパーティーが始められると言った状況になった頃。
コンコンッ
玄関の扉を叩く音が鳴り。
来訪者に心当たりがあった僕は玄関へ向かうと扉を開く。
「いらっしゃーい」
そう言って玄関を開いた先に居たのはダンテにベルト、それにソフィアとラトラだ。
『折角アルの世界のお祝いをするんだから、友達にも声を掛けてみたらどうだ?』
メーテのそんな提案により、声を掛けた結果。
皆はクリスマスパーティーに参加すると言ってくれて、こうして訪ねてくれた訳なのだが。
一応、異世界の風習だと伝える訳にはいかないので、田舎の風習だと言って誤魔化していた。
「今日は誘って貰ってすまないな。
知らない風習だから失礼があるかも知れないが、気を付けるので大目に見てくれたらありがたい」
室内に招くなり、畏まった言葉を口にするベルト。
クリスマスは厳かに過ごすと人達も居るようだし、国によって受け止め方は違うと思うのだが。
僕の勝手な印象では、食事を楽しみながら家族や友人と過ごす日。
と言った印象があったので、その事を伝え、そんなに畏まらないで良いことを伝える。
「そうか、習慣や宗教と言った問題はデリケートだからな。
少し不安だったが、アルディノの話を聞いて安心したよ」
ベルトは僕の話を聞き、言葉通り安堵の表情を浮かべるのだが。
「おい! なんだよこれ!? すげーうまそうだな!!」
「にゃんだこれ! にゃんだこれ! 凄い美味しそうにゃ!」
ダンテとラトラはそう言った話よりも食事の方に興味津々のようで。
テーブルへと駆け寄ると、並べられた料理に目を輝かせる。
そんな2人の様子を一緒に眺めていたベルトとソフィア。
このメンバーの中では比較的落ち着いている2人ではあるが。
ダンテとラトラの興奮した様子を見て、興味をそそられてしまったのだろう。
「そ、そんな美味しそうなのか?」
「ま、まったく行儀悪いわよ? もう少し落ち着きなさいよ?」
そう言うと早足でテーブルへと向かい。
そんな皆の姿を見た僕は、自然と頬を緩ませた。
◆ ◆ ◆
「さて、グラスは行き渡ったかな?」
メーテの言葉で周囲を見渡して見れば、皆の手にグラスが行き渡っていることが分かる。
「どうやら行き渡っているようだな。
それでは乾杯の音頭だが、ここはアルに任せようと思う。
ではアル、後は頼んだぞ」
急に振られたことに驚いてしまうが。
僕の居た世界の習慣なのだから、僕がしきるべきなのだろう。
そう思うと、葡萄ジュースの注がれたグラスを手に持って立ちあがる。
「えっと、今日はこの集まりに参加して頂きありがとうございます。
皆はこの風習を知らないと思いますが。
僕自身、クリスマスと言うのは神様の誕生日を家族や友人と穏やかに過ごしながら祝う。
そう言う風習だと受け止めています。
ですので、皆さんも穏やかな気持ちで今日と言う一日を過ごしていただけら――そんな風に思います」
そこまで口にした所で皆の様子を窺ってみると、僕の話に皆が耳を傾けているのが分かる。
だがしかし、若干2名程の視線は料理に釘付けとなっており。
これ以上我慢させるのもなんだし、折角の料理なんだから温かい内に食べた方が良いだろう。
そう思った僕は話を切り上げることにする。
そして――
「我慢させるのもようだし、挨拶はこれくらいにしてましょうか。
それでは、僕の後に続いてお願いします。
――メリークリスマス!」
「「「メリークリスマス!」」」
その言葉と共にグラスが重なる音が響き、クリスマスパーティーが始まることになった。
「うめぇ! なんだこれ!」
「こんなにチーズを使ってるなんて贅沢だにゃ!」
ダンテとラトラはピザが気にった様で、口いっぱいに頬張り至福の表情を浮かべる。
「そっちのも美味しいけど、私はこっちの方が好みかも」
「そうだな。僕もソフィアに同意だ」
ソフィアとベルトもピザをお気に召したようで。
香草とトマトが乗った、所謂マルゲリ―タを頬張っている。
ちなみにダンテとラトラが頬張っているピザは、ベーコンにコーン、それにマヨネーズをトッピングしたピザで。
ダンテくらいの年齢であれば濃い目の味付けの方が喜ぶだろうと思い用意しておいたピザだ。
至福の表情を浮かべて料理を口に運ぶ皆の姿と。
その姿に穏やかな視線を送りながらワインを嗜むメーテとウルフ。
そんな皆の姿を眺めながら、クリスマスパーティを開いて正解だったな。そう思っていると。
「さて、ソフィアとラトラ。
ちょっと付いて来て貰っていいか?」
メーテが席を立ち、手招きして2人呼ぶ。
一体、どうしたのだろう?
僕と同様にソフィアとラトラも疑問に思ったようで首を傾げている。
だが、疑問に思っている間にもメーテは2人を捕獲し、ウルフを引き連れて部屋から出て行ってしまった。
「どうしたんだろ?」
「さぁ、何か催しでもあるのか?」
「そんな話は聞いてないんだけどな〜?」
部屋から出て行った4人の行動を不審に思いながらも。
まぁ、いいかと深く考えるのを放棄して、ダンテとベルトとの会話を楽しみ始める。
それから10分ほどだろうか?
玄関の扉がガチャリと空き、4人が部屋へと戻って来たのだが――
僕は戻って来た皆の姿を見て間抜けな声を出す事になった。
「えっと、なにそれ?」
その疑問に答えたのはメーテで。
「サンタクロースと言うヤツだな!
ん? もしかして何処か間違っているのか?」
そう言ったメーテの全身に目をやれば。
大きく肩を露出したモコモコの付いた赤い服を身に付けており。
頭の上にも、もこもこの付いた赤の三角帽子を乗せていた。
そして、他の3人に目をやれば。
ソフィアもメーテと同じような服装をしており。
恐らく、恥ずかしいのだろう。スカートの裾を押さえながらもじもじしている。
ラトラも同じような赤い服を着ているのだが。
ラトラの場合はチューブトップバージョンとでも言えば良いのだろうか?
肌面積が多く、少しばかり刺激的な格好をしていた。
メーテは一体何をやらせているんだか……
そう思うと、思わず頭が痛くなっるのを感じるが、それをグッと堪えてウルフに視線を向けて見ると――
……何でトナカイ?
ウルフ一人だけ、トナカイのきぐるみを着ており。
もしかして仲間外れにされたのではないだろうか?
そんな疑問が浮かんでしまったのだが……
「これ温かくていいわね〜。
魔物に食べられたらこんな気分なのかしらね〜」
などと、ウルフは訳の分からないことを言っており。
満更でもないと言った様子を見せる。
……まぁ、確かにクリスマスにはサンタクロースがプレゼントを届けてくれると言う話はしたし。
パーティーなどではサンタクロースの格好をする人も居ると教えはしたが……
そんな事を考えながらいま一度皆に視線をやると。
噂に聞く、女性が接待してくれるようなお店に迷い込んでしまったような錯覚に陥ってしまい。
なんとも言えない表情を浮かべてしまう。
そして、そんな僕の表情を見て何かを察したのだろう。
「ちょっ! ちょっとメーテさん!
アルが喜ぶ――じゃなくて! 仕方が無いからこんな恥ずかしい格好したって言うのに!
な、何か引かれてません!?」
ソフィアはメーテに対し抗議の声を上げる。
「あ、あれは照れ隠しだ! そ、そうだろ? アル?」
照れ隠しも何も、若干引いていると言うのが本音ではあるのだが……
だがしかし、ここで正直な感想を口にした場合。
間違いなくソフィアの精神に甚大な被害を与えることになるだろう。
そう思った僕は。
「う、うん。 皆の格好が可愛らしかったから言葉が出なかったんだよ……うん」
多少わざとらしい口調ではあるが、そう言って褒めることにすると。
「かかか、可愛いって! と、当然じゃない!
恥ずかしい格好してあげたんだから感謝しなさいよね! ……うへへぇ」
「んにゃ! ラトラちゃんが可愛いのは当然のことにゃ!」
2人は嬉しそうな表情をうかべ渾身のドヤ顔を見せつける。
そして、メーテとウルフは?と言うと。
「おいおいアル、私はもう可愛いって言われて喜ぶような歳じゃないんだがな〜?
ま、まったく仕方が無いヤツだなアルは……くふっ」
「そうよ? メーテはとっくに可愛いなんて呼ばれるような歳じゃないんだから」
「は? なんだ? 喧嘩売ってるのか?
バカみたいな着ぐるみ着てるやつに言われたくないんだが?」
「バカみたいとはなによ? トナカイ可愛いじゃない?
て言うか、何で私だけサンタクロースの格好じゃないのよ?」
「そ、それはウルフのサンタの格好なんてさせたら子供たちの教育に悪いからだと言ったろ?」
「どこが教育に悪いって言うのよ? トナカイは可愛いけど私もサンタクロースしたかったわ」
「ど、何処がって! 胸だ胸! 阿呆みたいな胸してるから悪いんだろうが!」
「本当にそれだけかしら? メーテの私情が挟まれているような気がするけど?」
「ウルフ? 何処を見て喋ってる?」
「ん? メーテの貧相な胸だけど?」
「ふぅー……よし。ここでは迷惑になる。表に行こうか?」
「いいわよ。表に行きましょうか」
何故か喧嘩を始めようとする二人。
僕は慌てて喧嘩の仲裁に入ると。
本当この人達はなにをしたいの!?
そんな疑問を浮かべ、盛大に溜息を吐くとになった。
その後もクリスマスパーティーは続き。
料理に舌鼓を打ちながら、カードゲームやボードゲームに興じ。
そうして盛り上がりを見せている内にテーブルの上の料理は殆ど平らげられしまい。
テーブルの上には食後にと用意していたクリスマスケーキが置かれている。
手作りと言うこともあり、少しだけ味に不安があったのだが。
クリスマスケーキは思いのほか好評だったようで。
「んー! コレ美味しい! 流石メーテさんね!」
「ん? これはアルの手作りだぞ?」
「へ? アルが作ったの?」
「そうだよ。 自慢になっちゃうけど結構上手く出来たと思うんだよね」
「アルの手作り……うへへぇ」
ソフィアはそう言うと頬をだらしなく緩めながらケーキを口へと運び。
皆も頬を緩めながらケーキを運んでいる。
「あらメーテ、苺嫌いなの? しょうがないから食べてあげるわね」
「なっ!? お前!? コレは最後に取っておこうと思ってだな……」
「あ、あら……そ、そうなの? ごめんなさい、私の苺無くなっちゃったから……
ケ、ケーキなら半分残ってるから食べる?」
メーテとウルフを見ればそんなやり取りをしており。
本来のメーテであればウルフの事を叱りつける場面ではあるのだが。
余程ショックだったのだろう……年甲斐も無くまさかの涙目だ。
それを何となく不憫に思ってしまった僕は、自分のケーキから苺をとり。
「僕の分あげるから、そんな悲しそうな顔しないでよ?」
そう言ってメーテのお皿に苺を乗せてあげることにすると。
「アルゥ……お前はなんて優しい子なんだ――
そして、アルのから貰った苺は格別にうみゃい!」
そう言って大僕の頭を抱き、大袈裟に頭を撫でまわす。
皆が見ているし、かなり恥ずかしいので必死に脱出を試みるのだが。
お酒が相俟って加減と言う物を忘れてしまっているメーテからは逃れることが出来ず。
学友たちから生暖かい視線を向けられることになってしまった……
そうしてクリスマスパーティを楽しんでいたのだが。
盛り上がっていただけあって、皆は遊び疲れてしまったのだろう。
ラトラがソファーで丸まって寝出したのをきっかけに。
一人、また一人と眠りの中へと落ちて行く。
それは僕も例外では無かったようで、いつの間にか眠りの中へと落ちていく事になった――
◆ ◆ ◆
「皆寝てしまったようだな」
「皆随分とはしゃいでたみたいだしね」
子供たちが眠りに落ち、一人一人に毛布を掛けて周った後。
メーテとウルフは蝋燭の明かりが揺らめく中、ワインの注がれたグラスを傾けていた。
「まさか、こうやって子供たちに囲まれながら穏やかな時間を過ごせるなんて――
12年前の私に教える事が出来たとしても信じてはくれないだろうな」
「ふふっ、良かったわね」
「ああ、本当にアルには感謝しているよ。
も、勿論ウルフにも感謝している」
「あら? どうしたの?
そんなこと言い出すなんて珍しいじゃない?」
「う、うるさい! お酒が入っているからな、口がすべっただけだ!」
メーテの言葉にウルフはクスリと笑い。
ワインを傾けると視界の端、窓の外にチラチラと白いモノが映り込むことに気付いた。
「あら、雪ね」
「ほう、道理で今日は冷え込むと思ったが……雪か」
「確かに今日はちょっと寒かったわよね」
「ああ、ここの地域ではもう少し先にならないと降らない筈なんだがな……」
ウルフは窓を開けると振りだした雪の粒へと手を伸ばす。
「珍しいこともあるものね」
「ああ、この世の中には珍しいことが沢山あるからな。
――そう言えばクリスマスに雪が降ることをアルが何とかって言ってたな」
「なんだったかしら?」
「確か――ああ、そうだ。ホワイトクリスマスだ」
「ホワイトクリスマス……ね」
ウルフはそう呟くと窓の外を眺め、メーテも同じように窓の外を眺める。
「もしかしたら、異世界の神様からのプレゼントなのかも知れないな」
「あら、ロマンチックなことを言うのね?」
ウルフの言葉にメーテは少しだけ照れくさそうにし。
「粋な計らいをしてくれた異世界の神様にいま一度感謝しようか」
「ええ、そうね」
そんな言葉を口にすると。
「「メリークリスマス」」
窓に映る雪を背景にした、蝋燭の温かな明かりが揺れる部屋に。
澄んだグラスの音が優しく響くのであった。
クリスマスと言うことで、はじめてSSと言う物を書いてみましたが如何だったでしょうか?
拙い文章とイラストではありますが。
いつも読んで下さっている皆様へのクリスマスプレゼントになれば。
と言う思いから書かせて頂きましたので、喜んでもらえたなら嬉しいです!