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第8話 ソウリュウ銃体術

ギャレンたちが宇宙海賊コーザを捕らえその船長・船員たちを全員、縛り付けて動けないようにして戦艦【アフォーク】ごと近くの惑星クリスタへと連行。ちなみにその際にリーシャは技術班を指揮してちゃっかりと破損した相手のアンドアーマーの部品を回収していた。


「ルビル国ってなにか有名なのってあるのかな?」


ルビル国とは惑星クリスタにある国家。ギャレンたちはこの国の宇宙港に停泊する予定。


「コーヒーが有名みたいだけどまだギャレン君は飲めないかな?」

「……あのピナさん?俺のこと子ども扱いするのやめてくれます?」


ピナは例の件以降ギャレンを団長としてではなく弟のように可愛がるようになった。


「じゃあブラックは飲めるの?」

「……ミルクぐらい入れてもいいでしょ……」


ギャレンとしてはそれが伝わるため内心ではうれしい気持ちがある。


「ピナ。ギャレンで遊ぶのはいいがちゃんと仕事はしろよ」

「は~い。わかってますよ」


そんなこんなで一同は惑星クリスタにあるルビル国の宇宙港に到着した。戦艦【アフォーク】も降り立ち一隻の戦艦がもう一隻を牽引してきたことに若干のざわつきが起こる。


「騒がれてるな~。(やっぱり戦艦は置いてきて船長とか船員だけこっちに乗せたほうがよかったんじゃないのか?)」


内心でそう思いつつもここまでやってきたのでいまさらそんなことを言ってもしょうがない。到着したためこれから身柄を渡すことになる。


「「「バーグさん!あいつらってこの国の兵士に渡したらいいんすよね!」」」

「ああ、それでいい。縛ってるから何も出来ねえだろうが気をつけろよ」

「「「了解!」」」


そうしてギャレンやゴードンたちも降りてそれぞれが作業にかかる。その際に団長ではあるが指示は副団長のバーグが行うので暇なギャレンは宇宙海賊コーザの船長の顔でも見に行こうとそちらへ向かう。ちなみに宇宙港は空気はあるがいまだ無重力。みんなふわふわ浮きながらの作業。


するとそこでは三つ子のガガ*ギギ*ググが開けた戦艦【アフォーク】の扉の前で出てくるのを待っている状態。その近くにはピナだったりほかのゴードンも行ったり来たりで作業中。


「おらおら~出てこーい」

「それとも無理矢理に引っ張られたいか~」

「どうせ逃げらんないんだから大人しく」


"大人しくしろ"。そうググが言おうとするとどうやって縄を解いたのか自由の身となっている船長のコーザがライフルを持って飛び出してきた。


「どけ!!ぶっ殺すぞ!!」

「「「おっと」」」


三つ子は特に慌てる様子もなく避ける。そうすることでコーザは宇宙港に出てそこから逃走を図ろうとしていた。そしてその先にはピナがちょうど通りかかってしまった。


「ピナさん!?」


ギャレンが慌てて叫ぶ。ピナに危機が迫っているのだから当然のこと。しかしほかのゴードンは心配のひとつもしている様子がない。


「女!殺されたくなけりゃあ!」


コーザがピナにライフルを向ける。ピナを人質に宇宙に逃れる作戦に出たコーザはしかし()()()()()()()


ズギュン!


その銃声はコーザがライフルを発砲した音ではない。ピナが携帯していた拳銃にて肩を撃ちぬいた。


「ぐわあ!?」


痛みによってライフルを落とすコーザ。予想外のその事態にギャレンは理解不能のまま場面は動く。


「無重力だからやりにくいけど」


ピナはコーザに近づいて腹を膝蹴りにして首に一撃入れ地面にたたきつける。


ダン!


「がはっ!?」


こうして宇宙港で起こった騒動はピナの活躍で終息した。


「……え?……」

「ちょっとガガ*ギギ*ググ?」

「「「ごめんピナ姉ちゃん。つい避けちゃった」」」


〈てへっ〉と言うようにおどける三つ子だったがその後ろでは怒りのバーグが存在しお仕置き確定。


「ぴ、ピナさんって強かったんだね?」

「え? ああ言ってなかったっけ?私たちゴードンは()()()()()()なのよ」

「生身だと最強?」


どうやらゴードン村では大昔の傭兵時代から進化しながら受け継がれてきたソウリュウ銃体術という武術を全員が(おさ)めているらしい。それはピナが"生身だと最強"と(うた)うほどにゴードンの人間は自信があるようだ。


「そうだったんだ……ちなみに最強ってやっぱバーグなの?」


宇宙海賊の時に船長をしていたり体格からもそう思ったギャレンだったがそれをピナは首を振って否定する。


「ううん。私たちの中で最強なのは()()()()()

「リーシャが!?」

「ええ。リーシャは頭脳の面でも強さの面でも()()だから」


リーシャの意外な真実にギャレンは100%信じることができていない。しかしそれが真実であるということはすぐに理解することになる。

/////

そのあとは騒ぎを聞きつけたルビル国の兵士がやってきて事情を説明。身柄を戦艦もあわせて受け渡す。


「いや~ありがたい。こいつらは逃げるのが上手くて指名手配しても中々捕まえることができなかったんだ。感謝するよ」


そうしてギャレンたちは指名手配のコーザ・サナイゴの賞金を受け取ることになった。


「そうかまだ傭兵じゃないのか」

「ああ。今日ここで傭兵登録はするつもりだ。だから賞金は明日傭兵ギルドに言って振り込んで欲しい」

「了解した。ではそのようにしよう」


というわけでギャレンたち一同は傭兵となる前から大金を手にすることが確定した。

読んでくださりありがとうございます!


もし少しでも面白いと思ったら☆☆☆☆☆をつけてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!

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