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第5話 傭兵団結成

宇宙海賊ゴードンの乗組員全員が同じ村の出身だった。そこは惑星スレイヤにあるボルト共和国の辺境の村。そこはゴードン村と呼ばれ村の人間の全員がゴードンという同じ苗字だった。それは血の繋がりがなくとも村人全員が家族だという考えから。村にはいくつかの()()が存在したがその中でも"傭兵にはなるな"というのが唯一絶対の()


ゴードン村はもともと大昔に存在した()()()()()()()のメンバーが集まってそこで暮らし始めたところからきている。その傭兵団ゴードンは当時地上でも宇宙でも精強で知られその辺りでは知らないものがいないほどの有名な傭兵団だった。しかしとあるときに傭兵団として活躍しすぎた影響で傭兵団ゴードンのたくさんの被害者たちが結集。その有頂天(うちょうてん)となっている者たちに牙をむいた。その結果、傭兵団ゴードンは多くの仲間を失うことになった。大切でかけがえのない仲間たちとの突然の別れ。


その後に傭兵団ゴードンは姿をくらまし少なくなった仲間たちでひっそりと辺境に村を作った。そこでは苗字を同じにして本当の家族とし、後世にこの事を伝えいかに目立たずに生きることが大切かを語り継いできた。


「―――だからこそ俺たちの村では傭兵になるということは家族を危険にさらす行為であり掟として固く禁じられてきた」


ギャレンは宇宙海賊ゴードンの戦艦内の広い部屋の中でバーグから話を聞いていた。その場にはガガ*ギギ*ググの三つ子やオペレーターのピナといった()()()()の船員もいた。


「だから傭兵にはならずに……そもそもどうして宇宙に?村で暮らしてたんだろ?」


そう問いかけると三つ子のゴードンが順番に答える。


「ボルト共和国の上の奴らが税を増やしやがったんだよ!」

「それも大幅にな!」

「ゴードン村は質素で金なんかねえのに!」

「「「だから俺たちはバーグさんについてきたんだ!」」」


憤慨(ふんがい)している三つ子のゴードン。そこにピナが補足する。


「村の人口を半分以上に減らせばなんとか払えるから。バーグさんが年齢が若い奴らを連れて宇宙に出たのよ」

「……事情は分かった。それで?これからもあんたらは宇宙海賊を続けるのか?」


そうバーグに向かってギャレンは問いかける。そして周囲の家族たちもバーグに視線を向ける。


「いや、宇宙海賊はやめだ」


そうつぶやくとバーグは周囲に向き直る。そしてそこに宣言する。


「俺たちはゴードン村を出ようとも魂はそこにある!ゴードン村の教えは心に刻まれている!それは"意地汚くも生き残れ"という()()()()()()()大切さだ!その教えを実行する!俺たちは()()()()()()()とする傭兵団の団員となる!」

「うん?」

「反対の者はいるか!」

「「「いるわけねえ!よろしくな!ギャレン団長!」」」


なぜか勝手にゴードンたちがギャレンを団長とする傭兵団を組織してそこの団員となってしまった。


「(まあいいか。もともとそれを提案するつもりだったし)」


そのつもりだったためすんなりと受け入れるギャレン。するとその場の全員がギャレンを見る。なにか言葉を待っている様子。


「ええっと……じゃあ改めて。 俺はギャレン・ノートン。俺もちょっと訳ありだからその話はあとでするとして、俺を団長にするならバーグには副団長として俺を支えてほしい」

「おう!任せろ!」

「まだ俺たちは出会ったばかりだしゴードンのみんなのような家族の絆はすぐには作れないと思う。だから俺はみんなを守ろう。いつの日か家族となるために」


パチパチパチパチ!


拍手が起こる。こうしてギャレンを団長とする傭兵団は結成された。みんながそのギャレンの言葉もあり笑顔となり拍手をしているところに水を差すように声が。


「もういい?」


そう言ったのはバーグからディアマンテの情報を尋ねられた女の子リーシャ。


「リーシャお前!今までどこに言ってやがった! いいか?俺たちは「大丈夫。聞こえてたから」っっておい!」


リーシャはバーグの言葉を切りギャレンへと近づく。至近距離までやってきてギャレンを凝視。


「……」

「ええっと……バーグさん?この子は?」

「バーグでいい。 そいつは「私はリーシャは。ついてきて」っておい!俺の話を遮るな!」


リーシャに手を引かれるギャレン。困惑のままにとりあえず引かれるがままについていく。


「あなたの機体を解析した」

「ディアマンテを? 壊したりとかしてないよな?そうなると俺じゃあ直せないんだけど?」

「舐めないで。私がそんな素人のような真似をするわけない」

「そ、そうか。だったらいいけど」


その自分の能力に絶対の自信を持っているような返答に少し引くギャレン。しかし壊したりなどではないと知りホッとしている。


「あのアンドアーマーは化け物。 あれを完璧に操縦しているあなたも化け物」

「化け物って……まあ誉め言葉として受け取っておくよ」

「でもあの子はもっと()()になる」

「凶悪?それはどういう?」


リーシャはギャレンを宇宙戦艦の後部にあるアンドアーマーを置いてある格納庫(ハンガーデッキ)にやってきた。


「この子はロックがかけられてる。本来の姿も能力ももっともっと高い。今は()()()()()されてるようなもの」

「力を……セーブ……」


リーシャの手を離れギャレンはディアマンテに触れる。


「解析したらノヴァシリーズ第0号機"ディアマンテ"と出た。 これはほかにも同様のアンドアーマーがある証拠。ノヴァシリーズは宇宙の均衡を崩す強力な兵器。これをどこで?あなたは一体なにもの?」


そのリーシャの質問をギャレンは聞こえていなかった。ギャレンの心にあるのはディアマンテの真の姿について。


「ふふっ。 初めてだな……挑戦者になるのは」


楽しそうに笑みを浮かべるギャレンだった。

読んでくださりありがとうございます!


もし少しでも面白いと思ったら☆☆☆☆☆をつけてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!

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