僕のそばにいて
田舎特有の虫の鳴き声が聞こえる。今年は夏が長いおかげでもう9月と言うのに、まだ夏の風物を見かける。最近自分は家の事情で引っ越してきた。母と父は離婚。僕は母と妹とは別居。今は祖父と一緒に住み学校ではだんだんとトモダチができてきた。今でも前の学校のトモダチとは連絡をとっている。15の僕にとって「死」となにか?「自分」とは何者なのか?「女と男」とは?と、考えちゃう年頃だ。そんな僕は今も周りかどんな風に見てるか気になり、田舎の数少ない女子たちとコミュニケーションを祖父の「彼女の一人くらい……以下略」の圧を感じながら取っていた。午後0:54 突如散歩をしたいと思ったんだ。イヤホンで曲を聴きながら歩く夜中の静けさほど良いものはなくとても良い気分だ。もちろん音量は低めに設定しなくては静けさを楽しめない。別に何処にも行く予定はなかったが、林へ行くことにした。静かな木のざわめきはやはり良い物だ。そんな静かな街を歩いていると走っている音が聞こえた。こんな静けさを台無しにする奴もいるのだな。と驚きながら足音が後で止まった。が突然頭から体が切り端されたように感じた。頭が赤青黄色で砂嵐が起こり僕はそこに倒れた。最後聞いていた曲は「stand by me」だった。
『The Intouchables』
Tell me, Driss, why do you think people are interested in art?
I don’t know, it’s a business?
No. That’s because it’s the only thing one leaves behind.
教えてくれ、ドリス。なぜ人は芸術に惹かれると思う…?
わからないな。”商売”になるからかい?
ちがうよ。…”人が地上に残せる唯一の足跡”だからさ。