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【1話-2】収納魔法ってなんだ!

洗礼を受けた帰り、タリスは収納魔法について調べ始めたが教会の本には6属性の魔法しか載っておらず、

「いや、そもそも収納魔法ってなんだよ!」

となったので、神父様に聞いてみた。


「収納魔法は属性を持たず、基本6属性に属さないので、無属性魔法と言い、火や水などといった見たことのあるようなものではなく、ぼんやりとした概念のようなものが多いらしい。

収納魔法を実際に使っている人を知っているわけではなく、伝聞で商人などが荷物を運ぶ際、荷を収納することで多くのものを運ぶことができるという。

魔法についての文献はないが、火や水もイメージすることで魔法が使えるので、しまうことをイメージすることで魔法が使えるのではないか?」

と神父様は仰っていた。


家に帰り、父に洗礼の結果を報告すると、

「収納魔法が9999?!

 剣術が10あればオークにだって勝てるのにその1000倍じゃないか!

 なにも剣を振るうことが平和なこの世界で人を助けることにはならない、英雄に大事なことは、人を助け世の中をより良くしていくという気持ちだ!」

と言われたので俄然やる気が出た。



翌日から収納魔法の特訓を始めた。

母に収納とはどういうことか聞いたら、

「物とかをむき出しじゃなくて箱とかの中に入れることさ。

 たとえば・・・ほら、今日修行した木剣を家の木の箱に収納するだろ?

 そんな感じさ!」


「なるほど、むき出しじゃなくてしまって入れるイメージか!」

イメージができればできると思った。

木の箱に、木剣を入れるイメージ・・・


イメージはできるが、火の魔法のようにうまく行かない。

火の魔法はどうやって使っていたか思い出す。


まず、燃え盛る炎をイメージする。

そして、呪文を唱える.


【フレイム】


「フレイムを唱えれば火がつくんだけど・・・

 !!

 収納魔法のときは呪文唱えてないじゃん!」


「なんと唱えれば収納されるんだろう??

 収納魔法だから単純に・・・」


【収納】


すると床に置かれていた木剣が跡形もなく消えていた。

「木剣がなくなった!

 これがしまわれるってことか?!」


イメージして唱えるだけで収納できるなんて、実は魔法の才能あるんじゃない?

なんて思ったが収納魔法以外は才能ないんだった・・・


それからタリスは目につく物を次々に収納していった。

外に落ちていた石、生えている草、収穫した稲、落ちていた枝・・・


【収納】

そして次に薪を収納しようとして、収納と唱えても薪は消えなかった。


タリスは気づく

「今まで入れたのは、木剣、石が3つ、草、稲が3束、枝が2本・・・

 これ以上収納しようと思っても収納できないのか・・・

 今は10個が限界ってことだな!」


一回収納されているものを出してから考えよう!



「あ・・・

 出し方分からないや・・・」


しまうときは、イメージをして【収納】と唱えた。

出すときは・・・

はじめに収納した木剣を箱から取り出すイメージで・・・

【取出】


木剣がカンカンと音を立てて地面に落ちた。


「やった!

 これで色々なものの出し入れができる!」


その日からタリスは、道に落ちているものを収納しては取り出し、収納しては取り出しを繰り返した。

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