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カルミアの想い。

自身の正体を話す主人公とそれを聞くカルミアはどんな態度をとるのか?

「俺は『グランド・ダンジョン・マスター』だ。」

「……ダンジョン・マスター!……いえ、その前に『グランド』!?」

「俺はこの世界で、最初のダンジョン・マスターで有り、同時に全てのダンジョン・マスターを支配する者だ。」

「そんな!?」

「どうする?俺を拒絶するか? それとも、俺を亡き者にするか?」

「……」

「……そうか。拒絶でも無く、何らかの判断から起こす行動でも無い、無視か。」

「違います!!」

「カルミア!?」

「何故です? 何故その様な本当の真実を話されたのですか?私が信じる様な嘘を用意出来た筈です。」

「俺はカルミアを信じているからだ。」

「……シオン様。」

「どうする? こんな正に、得体の知れない者と夫婦を続けて行くのか?」

「私も1つ秘密をお教えします。」

「それは何だカルミア?」

「それは、最初にお会いした時から私は、シオン様に心を奪われていました。だから、シオン様が何者で在ってもそれは些末な事です。私にとってはシオン様と共に居られる。そして夫婦で居られるこの今が、最も重要な事です。」

「そうか。流石は俺が選んだ女性だ。」

「シオン様。愛しています。」

「カルミア、俺もだ。」


「では、アリア様達とはどんな立場なのでしょうか?」

「アリア達は、俺が生み出した部下で有り大切な仲間だ。」

「そうだったのですか。だから、私達に就いて来たのですね。」

「カルミアには色々と手伝って欲しいから更なる秘密をウチアケヨウか。」

「シオン様。何かお顔が怖いです。」

「カルミア、心配するな。大した事では無いから。」

「本当ですか?」

「本当だとも。」

「……では、話して下さい。」

「俺が『グランド・ダンジョン・マスター』になったのは、この世界の創造神に頼まれたからだ。俺は、それを引き受ける代わりに世界を俺好みに少々変えて貰った。」

「……!?!?!?!?」

「どうした?」

「創造神様からですか!」

「そうだ。だから、本来ならダンジョン・マスターは自分のダンジョンからは出られないが、俺が変えた。」

「信じたいのですが、流石に創造神様が、となると……」

「そういえば、業務報告を忘れていた。」

「シオン様。何ですか?業務報告とは?」

「こういう事だ。『創造神。業務報告だ。俺はこのカルミアと結婚した。』と、業務報告終了。」

「シオン様。それがどうい……」


『カナタ。業務報告で何という内容を報告するのですか! しかも、事後報告でなんて。

そういうのは、せめて、婚約が正式に決まった時にする物です。数百年振りに話が来たと思ったら、コレですか!

毎日、連絡が取れる様にしてあるのに、本当に業務報告しかしないなんて。もっと些細な内容でも構いませんから、連絡を寄越しなさい。良いですね!』

「善処しよう。」

「ソレはする気が無い時の返事です! カルミアと言いましたね。」

「はい!創造神様。」

「貴女はカナタと夫婦になったのですから、貴女からも言う様にしなさい。分かりましたね。」

「はい!創造神様。」

「細かい説明はカナタからしなさい。では、私はこれで失礼するわね。」


サウンド・オンリーの創造神の出番が終了した。by俺。


「……シオン様?」

「何だ?」

「創造神様はシオン様の事を『カナタ』と呼んでいたのですが?」

「カナタは、ダンジョン・マスターとしての名だ。」

「シオン様。数百年というのは?」

「俺がダンジョン・マスターになったのが、数百年前だからだ。」

「ですが、お姿が?」

「これは、世界が熟成するまでの数百年が暇だから、時を止めていたからだ。」

「時を!

それでは私はこれから、何をすれば良いのでしょうか?」

「簡単な事だ。俺に降嫁した元王女として、またこの領地を治める俺の妻として。そして、俺と共に歩む者として居てくれれば良い。」

「はい。シオン様。」


まあ、魔王を生み出す存在だという事は黙っていよう。

こうして、カルミアからは他にも質問が有ったが、俺が魔王を生み出す者で有る事と転生者で有る事以外は話した。


そして、俺達は名実共に夫婦になった。


1年後、俺達の子供がカルミアのお腹に宿った。

アリア達や主なダンジョン・モンスターからの祝辞を受けた。

出産はまだ先だが、出産した時はシステムに介入して何かしようかと考えていたある日に、カルミアが真剣な顔をして話し掛けて来た。


「シオン様。折り入って大事な相談が有ります。」

「どうした? カルミア、真剣な顔をして?」

「私の親友の『ネメシア・サフラワナ』についてです。」

「ネメシア嬢か。懐かしいな。それがどうしたのだ?」

「やはり、非が元第2王子に有るとは言え、結婚先が見付からない様です。国王で有るお父様も探しているのですが、難しいようで……」

「なる程な。カルミアでさえ、当時相手が居なかったのだ。王家と貴族の差は有れど、同じ年のネメシア嬢にとっても相手探しは難しいという訳か。そして、ソレを俺に相談するという事は、俺の第2夫人として呼びたいという事だな?」

「はい。そうです。」

「カルミアさえ、良いので有れば俺は構わないが、俺の秘密はどうする?」

「私から話します。そして、ソレを誰かに漏らすようなら私が責任を取り始末します。」

「其処までの覚悟が有るのなら、俺はネメシア嬢を受け入れよう。」

「シオン様。ありがとうございます。」

「構わない。大切な愛する妻からのお願いだ。」

「シオン様ったら。」

「何時頃に来るのだ?」

「シオン様なら受け入れてくれると信じていたので、諸々(もろもろ)の手続き済ませて、此方に向かっております。更に、領地の民への告知も済んでおります。」

「全く。俺の妻は優秀だな。」

「恐れ入ります。」

「改めて聞こう。何時頃に来るのだ?」

「明後日です!」


カルミアはこれ以上無い程の「イタズラ成功!」と言わんばかりの良い笑顔を俺に向けた。


あれから、明後日の朝、ネメシア嬢御一行が到着した。


「ようこそ。我が領地ラングァーデへ。先ずは、旅の疲れを癒すが良いでしょう。準備は出来ております。どうぞ、案内致しますので此方へ。」

「シオン=ラングァーデ様。第1夫人のカルミア=ラングァーデ様。私の願いを叶えて下さりありがとうございます。」


ネメシア嬢、いや、ネメシアが到着してからの、堅苦しい挨拶や儀礼的な様式の結婚式が終了した夜。

ネメシアに就いて来た者達を遠ざけて、カルミアがネメシアに俺の秘密を話し中で、全てを承諾すれば俺の寝室にネメシアが1人で来る。

受け入れなかった場合はカルミアと共に来る事になっている。

出来れば、ネメシアが1人で来て欲しい。

俺としてはネメシアを嫌う理由は無いからな。


暫くすると、扉が開く。

ネメシアが1人で来た。


「カルミアから、全てを聞いて尚、俺を受け入れるのだな?」

「はい。卒業パーティーの時に助けて頂いて以来、密かに想いを寄せていました。だから、シオン様に秘密が有ったとしても嬉しいのです。だから、シオン様の秘密は必ず守り通します。

ですので私をシオン様の妻にして下さい。」

「分かった。ネメシアの覚悟と想いを受け取ろう。」

「……シオン様。」


この日、ネメシアは俺の第2夫人となった。


あれから、数日が経ってネメシアにも、正式にアリア達を紹介した。

ネメシアの驚き振りに俺とカルミアは大笑いをした。


アリア達と言えば、アリア達のダンジョンにも挑戦者が現れる様になり、楽しんでいる様だ。

他のダミー・コアのダンジョンも、挑戦者が多く居る為に大変らしい。

たまにアリア達からは、相談を受けている。

勿論、この領地も既にダンジョン化済みだ。



そして、16年の月日が経ち。

カルミアの子供は、長男15歳、次男10歳、長女8才。

ネメシアの子供は、長女14歳、次女13歳、長男7才。

見事に3人ずつだ。


そんな穏やかな日々を送る中で、世界のモンスターが強くなり始めたという報告が増えて来た。



はい。マッチポンプです。

今回は私情を挟み、カルミアの長男とネメシアの長女に華と箔を付けて貰う。

カルミアの長男リング=ラングァーデには、武勲を。

ネメシアの長女エンジュ=ラングァーデには、名声を。

長男リングには、魔王討伐の勇者役を、長女エンジュには、それを後方で支援する聖女役を。

最も、本人達にやる気が無いとか、適正が無ければ、直ぐにチェンジするけどね。

当然、前々から考えていた事だから、子供達を真っ直ぐに育てながら、勇者教育と聖女教育を差別無く、子供達全員に年に合わせて教育をした。



こうして、自作自演の魔王討伐の勇者御一行の選抜に長男リングと長女エンジュは、立候補した。

自作自演で有る以上は同じ人族の他国には根回し済みだ。

長男も長女もやる気が有るみたいで、頼もしいばかりだ。

親バカ? 何を言っている。

認められて許されている権限を使って何が悪い。

因みに、ダンジョン・マスターと魔王を両方を引き受けたのは、片方だけを受けた場合は、もう片方と衝突する可能性が高いからだ。

この世界はまだ若い。

そんな若い世界をある意味で自由に出来る権限を得たなら、傲慢になり暴走するに決まっている。

だから、俺はダンジョン・マスターと魔王を引き受けた。

え!?

俺は暴走しないのか? だって?

俺は俺なりの長期計画に基づき行動している。

その範囲内の中で、好き勝手にしているだけだ。

例えばだ。

予約制の超高級料亭の無料券1食分4名様迄が有るとする。

更に、1ヶ月前に予約すると、「万漢全○」や「ノ○ベル賞受賞者」が食べれる「あの国で出される料理」が食べれるのに、「あっ、オレたちは1個20円の目玉焼きで良いです。」と言う馬鹿は居るのか?

いや、居ない!!

だから、俺は世界の調整者という立場の中で自己判断で許される配慮内の事をしているだけだ。

きちんと、俺の子供達には、俺の影響を受けない様にシステムに介入しているし、カルミアを始め家族にはダンジョン・マスターとしての権限を一切与えていない。

まあ、妻特権で、見る聞く経験すると、お願いを言う事は許しているがな。

だから、子供達は知らない。

俺がダンジョン・マスターで有る事を。



3年後、長男リングを新たな勇者御一行のリーダーとなり、長女エンジュが後方支援のリーダーとなり、第2回魔王討伐劇は始まった。


今回の魔王討伐劇は、アリア達がドン引きするぐらいに盛り上がった!


妻達が!!


この世界にテレビによるライブ中継が無いから、カルミアとネメシアが喰い付いた。しかも、この3年間の中で、俺が魔王を生み出した事に気付き、この魔王討伐劇の観戦をいつの間にかアリア達から聞き出したカルミア達は、お願いして来た。

「リングやエンジュの活躍が見たい!」と。

我が妻ながら、逞しくなったものだ。

と、こんな感じで観戦していたのだが、俺がある程度弄れるのを知ったカルミア達は更に喰い付き盛り上がった。

それを見ていたアリア達は、後ろに下がり、怯えていたよ。


こうして、前回以上に劇的盛り上がりを見せ、今回の魔王討伐劇は終了した。

因みに、下の子供達は座学や礼儀作法や武術の鍛練等で、アリア達が怯える程のカルミア達を見ていない。


後、今回の魔王討伐劇の中で、俺は長男リングを庇い大怪我を負い動けない状態になっているという事になっている。

カルミア達の観戦は、表向きは俺の看病という事になっている。

数ヵ月後に看病空しく死亡予定だ。

不老不死の俺が何時までも表に居る訳にもいかないからな。

カルミアとネメシアには、了承済みだ。


魔王討伐の祝勝会をカルミアとネメシアの母国で俺抜きで盛大に行い、俺達の領地で俺抜きで慎ましやかに行った。


そして、数ヵ月後に予定通りに俺の葬式が終了した。

葬式が終了する前に俺は自分のダンジョンに引き籠った。

遺体? 勿論ダミーだ。

それから、1年後に長男は魔王討伐の功績から王になった。この領地も王都に成る。勿論、俺の計画に必要なので他国には根回し済みだ。


後、誰に似たのか、長男はあの3年間の中で伴侶となる女性を見つけていた。

俺から見ても、母たるカルミアから見ても、第2夫人のネメシアから見ても問題無い女性だ。本当、何処で出会ったんだろう。

……幾ら俺でも、息子のプライベートは尊重するよ。

まあ、カルミアとネメシアからは洗い出せと言われている(脅迫されている)が、拒んでいる。


更に、5年が経ち、長男には、次代の国王たる後継者も出来、安定した頃、母太后となったカルミアが、元領地の屋敷から現王城となった王宮から長男を連れ出した。行き先は国王となった長男と云えども母太后のカルミアの許可が無ければ近寄り入る事が出来無い、通常は立ち入り禁止の地下の一室に到着した。

この地下の一室に来るのは、カルミアとネメシアのみで有る為に長男は緊張している。


「リング。貴女は立派に育ちましたね。国王になってもそれは変わらず、王妃になった『カリン』を大事にしている。そろそろ良いでしょう。リングには、この一室の秘密を教える時がしました。」

「母上。この一室は出来た当時から、母上とネメシアさんのみが入る事が許された場所。一体どんな秘密が有るのですか?」

「それは、貴方の眼で確かめなさい。」

「はい。母上、分かりました。」


カルミアに促された長男は、ゆっくりと立ち入り禁止だった一室の扉を開けた。

其処には、居てはならない人物が居た!!!



暖かい応援メッセージと星の加点をお願い致します。


すみません。今日、コメントを入れて頂いた方、申し訳ありません。誤って貴方様のコメントを消してしまいました。

コメントの返答は「初魔王城の攻略~其の2」に入れてあります。

今後は無い様に気をつけます。

申し訳ありませんでした。

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