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全てを忘れた子供達  作者: RARUHI
9/13

僕たちが鳥だとゆうのなら

今まで3回も起きたのか。

そこでふと思った、もし僕もそんな事になったらどうしよう。もし僕も記憶を取り戻したせいで暴れたりしたら……

そう不安になっていると、門矢くんがこんな事を聞いてきた。


「お前は俺たちを動物で例えると何だと思うか?」


動物で例える?と聞き返すと


「ああ、なんか今の俺たちは鳥みたいだなって思ったんだよ」


「じゃあ僕たちは鳥籠の中の鳥って事?」


そう言うと門矢くんは少し驚いた表情をして


「どうしてそう思うんだ?」


と僕に聞いてきた。

僕は言った後にしまったと思った。

いくら何でも鳥から鳥籠の中の鳥だと話が飛躍し過ぎだなと少し反省した後、ええっと、と一拍おいてこう答えた


「だって鳥籠の中の鳥ってさ、ずっと好きなように生きていられてご飯もちゃんともらえるけど、籠の中から外へは出る事が出来ないだろ。

そう考えたらさ、僕たちはも似たようなものなんじゃないかなって」


「なるほど、まあよくある考えだよね。

……別に馬鹿にしてる訳じゃないさ。ただその答えを聞くとどうしても本当の自由はどこにあるんだろうって考えるのさ」


「本当の自由か。じゃあ空を飛んでいる鳥は自由なんじゃないかな?

いろんな所に自分の翼で飛んで行けるし」


そう話すと、少し頭を掻いて


「俺は前提から変わってくるけど、元々俺たちに自由が無いから俺たちは鳥みたいだって思ったんだよ」


それを聞いて少し不思議に思った。 

何故なら僕はさっき言った通り飼われていない鳥には自由があると思っている。

だから門矢くんも同じような考えを持っていて、その事を話すために本当の自由についての話をしたと思ったからだ。

その様子を見て


「やっぱりすぐには納得いかないよな。

ただ、第一鳥は自由なんかじゃない。

飛ばなければ餌も取れないし、渡りも出来ない。

飛ばなきゃいけないから飛んでいるだけなのさ。

ただ俺たちが勝手に飛んでいる鳥の中に自由を見てる。

自分が自由になりたいから。

だからこそ本当の自由ってゆうのが何なのか知りたいんだ」


そこまで聞いて僕はやっと納得できた。

自由が無いから僕たちは鳥なんだ。

でも今の僕たちにも自由は無い。

ある程度好きに生活できるけど外の世界に出る事はできない。


「ならいっその事さ、僕たちが自由を見出した空を飛ぶ鳥になった方がいいんじゃないかな?

鳥籠の中でずっと外を知らずに生きるより、生きるために広い空を飛んでゆく方が楽しいと思うよ。

僕もここの生活が楽しくないわけじゃないけど、やっぱり外の世界に行きたいな」


自分でも知らず知らずのうちにそんな事を言っていた。

この言葉がのちの自分を左右するとも知らないで。












門矢の「第一鳥は自由なんかじゃない………」

のセリフ、知っている人もいるのではないでしょうか?

このセリフとても好きで、どうしても話の中で組み込みたかったので無理して入れてみました。

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