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異世界戦国記  作者: 鈴木颯手
第四章・三河、伊勢、美濃。尾張への三国干渉
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第六十話・勝幡城攻防戦~決戦2~

5か月ぶりです

「行くぞ!殿の援護をするのだ!」


前田利昌が自慢の槍で敵兵を薙ぎ払う。それを見た利昌の率いる兵が士気を上げ敵に殺到する。しかし、利昌が率いるは高々二百。対する敵北畠晴具の軍勢は六千。まともに戦えば全滅は必須であった。だが利昌の目的は敵の惹きつけである。正面で北畠軍と相対する主君織田信秀の援護である。

信秀が率いる兵は千を下回っている。利昌に与えた騎馬隊二百、後方で敵を食い止めている敏宗の歩兵二百。北畠軍との戦力差は凡そ六倍以上となっていた。しかし、前田利昌の援護や織田軍の予想外の襲撃で少なからず混乱が発生している。信秀はその部隊を狙い侵入していく。


「殿に続け!北畠晴具の首を取るのだ!」

「「「うおぉぉぉぉぉっ!!!」」」


信秀直下の兵たちは北畠晴具の首を目指し突き進んでいく。一方の晴具は慌てる家臣たちとは違い冷静であった。晴具は奮戦する織田軍を見ながら詩を詠んでいく。


「ふむ、織田軍は予想以上に粘るのぅ。……茂康」

「はっ!ここに」


晴具は鳥屋尾茂康を呼ぶ。茂康は2メートル近い体躯を持つ武将で抑えているにも関わらず体からは覇気を噴き出していた。晴具が最も信頼する切り込み隊長的存在であり晴具の側近として幾度もの武将の首を落としてきた。


「このままなら織田軍はここまで来るであろう。その時はおぬしが信秀の首を落とせ。あの寡兵でここまでくるのだ、疲弊しているだろうし当家最強のお主の前に屈するであろう」

「御所様にそう言っていただけるとは……。恐悦至極に存じます」


茂康は晴具の言葉に感激すると同時にやがてやって来る信秀を迎え撃つべく抑えていた覇気を解放した。途端に周囲にいる家臣たちは顔を青ざめ中には気絶する者まで現れた。茂康の覇気は陣の半分まで来ている信秀たちにも伝わった。


「殿!晴具の本陣から異様な気配が……!」

「晴具め、本陣で迎え撃つつもりか!やべー奴を配置しやがって!」


信秀はこのままいけば確実にそいつに返り討ちにされる事を悟った。しかし、ここで退き返すことは困難だった。既に信秀が侵入した穴はふさがり全方位を包囲されていた。ここまで来ると敏宗の足止めは必要なくなるが同時に利昌の援護も受けづらくなっていた。

突入した織田軍は既に半数が北畠軍に踏みつぶされる屍と化し残りの半分も傷を負い体力を削られていた。上から見れば織田軍は池に落ちた餌を食べようと群がる魚たちに囲まれているようにも見える。とはいえ軍勢の勢いを利用すれば本陣までたどり着けるだろうがそこには覇気を放つ武将が居り返り討ちに会うだろう。


「前門の虎後門の狼ってか?織田の兵士よ!あと少しで晴具の本陣までたどり着く!そしたらあの覇気を垂れ流す武将を全員で仕留めるぞ!武将の矜持とかそんな事を言っている暇はない!」


信秀はそう指示を出し自らも敵兵を薙ぎ払っていく。織田軍は本陣手前の陣まで侵入し晴具の首まであと一歩のところまで来ていた。しかし、そこに待っているのは北畠が誇る最強の武将鳥屋尾茂康。万全の状態の信秀でも勝てるかどうか怪しい剛の者が信秀の首を取るべく待ち構えている。

そしてついに織田軍は本陣に到着した。初めて伊勢連合軍の総大将北畠晴具と織田信秀が顔を合わせて。


「晴具ぃ!覚悟しろ!」

「ほほほ。その言葉、そのまま返すぞ」


瞬間信秀の目の前に刀身が現れた。瞬時に持っていた槍を横にして防ぐが槍は触れた部分からへし折れ勢いを殺せぬまま信秀にたたきつけられた。


「ぐっ!?」

「信秀、覚悟」


倒れた信秀に馬乗りになり握る刀に更なる力を籠める茂康。少しずつ槍は切れ始め信秀の顔に迫る。いくら力を入れようとびくともしない茂康に信秀は死を覚悟した。





その時であった。









「ハハハ!どうしたぁ?信秀ぇ?」


茂康の体は横に吹き飛び信秀を抑える力は瞬時に消え去った。突然の事に驚く信秀をよそに一人の男が近づいてくる。


「この程度の三下に苦戦しているのか?それでもこの俺を倒した者の兄か?」


信秀が持つ武力の中で最大の武力を誇る武将、今川氏興が消えかかっていた織田軍の前に姿を現した。


ごめんよ氏興。素で存在を忘れていた()

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