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異世界戦国記  作者: 鈴木颯手
第四章・三河、伊勢、美濃。尾張への三国干渉
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第四十六話・行動

和睦を了承し清州城が明け渡されたが俺は直ぐに兵を東西に分けた。信繫軍千は東に俺が連れてきた兵士が西に向かう事になった。因みに清州城に籠っていた兵士たちは使えそうなものを選び残りは金を持たせて帰路につかせた。盗賊になられると面倒だからな。


何か忘れている気がするが俺は西へと急いでいた。氏興にもこちらに向かうよう使いを出したため直ぐに来てくれるだろう。武神氏興…語呂が悪いな。


現実逃避している場合ではないな。とにかく今は急いで向かわねば!


和睦して直ぐに飛ばしてきたためあっという間に勝幡城付近まで戻ってくることが出来た。途中村々を軽く見たがどこもかしこも人の姿がなかった。隠れているのかそれとも土地を捨てて逃げたのか…。これが終わったらいったん領地を見て回らないといけなさそうだな。


そう思いながら勝幡城についた。どうやらまだ敵は来ていないようだ。俺は急いで城代として城を守ってくれていた叔父上(敏宗)に会いに行く。評定の間にいると言う事なのでそこに向かうと白髪が目立つようになってはいるが健康そうな敏宗がいた。敏宗は勝幡城付近を写した地図を真剣な表情で見ていたが俺が来たのに気づいて慌てて此方に体を向けて頭を下げる。


「信秀様、ご到着されていたとは気づかず失礼しました」


「いや、いい。この状況だ。早速で悪いが兵の集まりはどうなっている?」


俺は地図を挟むようにして敏宗の目の前に座った。本来なら上座に座るべきだが今はそれすら惜しい。


「徴兵を出してからそこまでたってはいませんが集まりは悪くなくかと言って良くもなく、と言ったところです。現在までで集まった兵は五百。守備兵を合わせても八百と言ったところです」


「俺の兵も入れて千三百…。全然足りないな。最低でも二千は欲しい」


「ですがあまり強制してもこちらが不利になったとたんに逃げかねません」


そう。そこが問題だ。今の徴兵ですら危機に陥れば逃げかねかねないのにこれ以上強制してもいい働きを期待は出来ない。


「…伊勢連合軍は現在どのあたりだ?」


「報告では未だ長島城で止まっているようです。どうやら戦後の利益でもめているようです」


「それは…舐められたもんだな」


戦う前から戦後の事で揉めるとはこちらをなめているとしか思えないが現状此方もまともに戦える状態ではないためそういう態度を取られてもしょうがないが、


「これは好機だな」


「はい。兵があれば逆に進行も考えましたが…」


「…こちらの戦力が整うのが先か相手が攻めてくるのが先か」


「厳しい戦いとなりそうですな」


「全くだ」


まさか信友との戦いが美濃、尾張、三河、伊勢を巻き込んだ大合戦となろうとは。これをしのげば俺の権威は上がるが失敗すればすべてを失う。ハイリスクハイリターンだな。ノーリスクノーリターンを俺はめざしたい。


「恐らくここ(西部)が一番の激戦となるだろう。叔父上、覚悟はよろしいか?」


「当たり前であろう?ここまで来たのだ。ならば上がれるところまで上がるのみだ」


俺は叔父上の言葉を聞いて笑みを浮かべるのであった。






















「全く、尾張の守護代は周りを巻き込むのが好きなようだな」


駿河國の今川館では当主今川義元が呆れたように溜息をついていた。自分を守るために全てを失いかねない策を打ち出してくるとは思っていなかったためである。


「美濃、三河、伊勢…侵攻してきた総数一万四千を相手にする弾正忠家は苦境に立たされましたな」


義元の隣に控える太原雪斎は面白そうに笑いながら言う。彼はこの後弾正忠家がどのように切り抜けるのかを楽しみにしていた。


「”出る杭は打たれる”。それが小競り合いをする豪族でもそれらを束ねる大名でも変わりはせん」


義元は自身に経験があるため苦々しく吐き捨てる。


「これを凌げば弾正忠家は周辺で頭一つどころかそれらを束ねる大大名になりましょう」


「そうなれば我ら今川家が取り込むだけだ。そんな事より北条家への反撃の用意は出来たのか?」


「寄親・寄子の制度は領内全域に発布して問題なく機能しています。後はお館様の下知でいつでも」


「…分かったなら「お話し中失礼します!」」


雪斎の言葉に義元が下知をしようとしたとき部屋に小姓が慌てた様子で入って来た。それを見た義元は不快な表情を小姓に向けたが小姓の次の一言でそれも吹き飛んだ。


「北条家当主北条氏綱死去しました!」


「何!?それはまことか!?」


「はっ!小田原城に忍ばせた者が報告をしてきました!」


「お館様!」


「有無、直ぐに兵を集めよ!領土を取り戻すぞ!」


小姓の言葉に雪斎は義元に声をかけ義元は頷きそう高らかに言うのであった。


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