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不思議な伝説ポロポロの木  作者: 森禮(モレ)
17/33

生きるということは

旅には絶対必要な三つのものがあります



食べ物


目的地


意思



どれをかけてもたどり着けません



三つあってもたどり着けない事も当り前です



うさぎの一団はポロポロの木を目指しています


意思とはなんでしょう


頑張る事でしょうか?

我慢する事でしょうか、、、?



その日の食事にチップはいっさい口をつけていませんでした



ムジナ

食えよ なかなかの味だぜ


ラッタとオルーガは何も言わず黙々と食べています


チップはその日とは言わず

食事をしない日が多々ありました



ラッタ

にいちゃん 顔色悪いよ 食べなよ


ラッタの手渡した野菜をチップは払いのけます


チップ

君はよくそんな物食べられるな

ムジナが盗んだ物や騙して獲った物を


ラッタは何も答えず

ひたすらにまた食べ続けます




オルーガ

ラッタの純粋な意思だな

目的を果たすまで死なないという

綺麗事じゃないぜ



チップ

じゃあ 目的を果たすなら 何してもいいのかい?



オルーガ

じゃあ目的を果たさず死ぬのかい?


オルーガは嫌味っぽく チップの口真似で答えました



チップは1人木の陰にもたれます


願いと思い それと倫理観とが葛藤して

吐き気に混じった嗚咽と涙を流します



マーサはチップの払いのけた野菜を

拾います



マーサ

パパもね 昔食べ物に困った時

狼達から食べ物盗んで

追っ掛けられてたわよ


マーサは笑いながら言います

そして 野菜をひとかじりして

チップに渡しました


マーサ

さぁ食べなさい 旅は長いのよ



チップはしばらく野菜を見つめた後

泣きながら 野菜をかぶりつきました



ごめんなさい ごめんなさい

何度もそう言いながら

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