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不思議な伝説ポロポロの木  作者: 森禮(モレ)
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はじまりの森

森の夜はとても暗いのです


月明かりも木々に遮られます


ミミズクの声と感覚だけが頼りになります


遠くでは獣達の遠吠えが


ウサギのラッタは泥だらけで走ります


木々揺れる影や

暗闇が弱い弱いウサギの子供を脅かします



ラッタはそれでも毎晩の探索をやめることはしませんでした



ラッタ

おかあちゃん おかあちゃん、、、


ラッタはそう声にならない声で

弱くてダメになりそうな自分を

ふるいたたせ 走り続けました


ラッタがお家につくと最初に聞こえた声は

怒鳴り声でした



チップ

君はママが病気だと言うのに

なにやってるんだ!


お兄さんウサギのチップです



ラッタは泥だらけの服でなにも言えず

うつむいてます



チップは干からびた人参を

ベットで寝てるお母さんウサギに わたします


チップ

ママごめんよ こんなものしかなくて


お母さんウサギマーサは優しく笑いながら

チップのあたまを撫でました



チップ

ラッタ 君の食事は抜きだ

遊び歩いてるやつにごはんはない



お父さんウサギが死んで

貧乏なウサギ達


働きすぎて病気になったお母さんウサギ


獣に追われながら なんとか食べ物を拾ってくるお兄さんウサギチップ



チップは看病もしないで毎日出歩いてる

弟ウサギラッタが許せなかったのです




部屋の端で膝を抱えてラッタは座ってます




お母さんウサギマーサ

ラッタよ来なさい



お母さんウサギマーサは

自分の人参を半分に折り

多い方をラッタに渡しました



ラッタ

ありがとう



チップはその人参をとりあげ

お母さんウサギに返し

自分の人参をラッタにわたします



ラッタ

ごめんなさい



お母さんウサギは微笑みます



月明かりが窓から差し

ウサギの家族達を優しく照らしていました

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