時をかける俺
「ひゃ嗚呼あああああぁぁぁぁぁっぁぁあっほおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
宏次は一人本を読み、現在自分のいる異世界の情報を確認していたが、帰ってきたノートを確認し魔法、エルフや獣人、そして一国の王子ということがわかり興奮していた。
この異世界は自分の希望していた異世界にかなり近いようだ。やはりなにより魔法が使えるかもしれない。そして、魔法がつかえるかもしれない。なにより、魔法が使えるかもしれないこの状況に興奮するなというほうが難しいだろう。。。。。。
「よし、魔法をぶっ放して俺は魔王になる!」
勇者ではなく魔王になる。宏次は勇者のように高尚な人物ではないと自分で理解していた。
なので魔王になり、ハーレムを作るという夢があったのだ。この異世界であればそれができるかもしれない。うきうきがやめられないとまらない。。。。
そうと決まればまずは魔法が使えるかどうかの確認をしなくてはならないだろう。
本を読む?そんなのあとあと。
宏次は日本にいたころから説明書など読んだことはない。まずは体に叩き込む派の人間なのだ。
「魚おおおおおぉおっ唸れ!俺の右手ぇぇぇぇ!!!!ファイアボーーーーーール!!!!!」
『ポっ。』
「でたああああああああああああああああ!!!!」
宏次の右手からライターの火くらい小さな火があがった。
しかし、かなりの倦怠感が襲ってきた。
「おおっこれが魔法を使うとやってくる過剰帰還ってやつか?しかしこの程度の火でこのけだるさってあんまり魔法の才能はないのかな??ステータスとか見ればMPとかわからないのかな??」
とりあえず異世界っぽいワードをいってみることにした。
「やっぱりステータスの確認は大事だよなぁ、、、ステータスオープン!
・・・・・・・でないか、、、ならば鑑定!
・・・・・・・でないぞ?あれ?ステータスとかって見れるパターンじゃないのか??そんなの俺が強くなっているかどうかなんて確認ができないじゃないか。。。。う~~~~~ん、仕方ない。ダイスの言うとおり本でも読むか。。」
宏次は本棚の上に無造作に置かれている箱を取り出し、言われたとおりにお勉強からすることにした。
「ほうほう。魔法は属性ごとに分かれているのか・・・・・」
宏次は本を手にとり、読み進めていく。
魔法に関して記載されているところを読み進めていくとある程度は魔法について知ることができた。
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まず、魔法は5つの属性があり、火、水、土、光、時の5つらしい。5000人に一人の確率で魔法を使え、魔法が使えるものはどの国でもかなり重宝されるらしい。
また、魔法がつかえるものでも大抵1つの種類しか使えず、魔法使いは一つの魔法を極めることになる。まれに二つ、ないしは三つつかえる人物もいるのだが、大抵一つの魔法を極めるのに30年かかるといわれており、二つ以上極めたものは賢者として国のお抱えになることが多いとのこと。
魔法を使うと体力が消費されるが、体を鍛えるのと同じように魔法を使い続けると色々なことができるようだ。体力と同じように休憩することにより再び使えるようになるが過剰帰還が着ているにも関わらずに無理して使うと魔法が発動しない上に気絶してしまう、運が悪いと死んでしまうとのこと。しかし、体力と違い、年をとっても衰えることがなく、使わない期間が長いと衰えるといったようなことが確認されている。
魔法を使えるようになる原因が遺伝か、外的要因かは未だ明かされていない。
ただ、子供のときに使えなかったのに老人になってから使えるようになったりすることもあるようで、いまだ魔法というものは不明な点が多いとのこと。
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「なるほどなぁ。ステータスやMPといった成分はわからないのかぁ。」
がっかり半分。期待半分。
すでに火の魔法がつかえることは確認ずみだが、水、土、光、時はまだ試していない。
ちなみに、光は回復魔法。時はそのまま時をつかさどる魔法とのこと。本を読んでる間に過剰帰還のけだるさは特になくなっているため、他の魔法をつかってみることにした。
「切り裂け!ウォータースラァァっシュ!」
・・・・・シーン
「我を守れドーム!!!」
・・・・・シーン
「聖なる光よ我を包め!」
・・・・・シーン
「くそッ火以外使えないのか?いや、まだある最後だ!
ザ・ワールド!!!!!」
・・・・・・ばたッ
宏次はそのまま気絶した。。。。。