表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ガイア>列伝  作者: 樹実源峰
防衛準備編
42/69

久々のクエスト

少し遅れました!

「ありがとうございます、如月さん!」


王族会議の次の次の日、つまり二日後に俺は優香と会っていた。


場所は、あの日ゴブリンが現れて戦ってギ・ガーとあったあの公園のある街、ガードルの、あの日俺たちが魔法について話していたところであるカフェ。名前は『三矢カフェ』。オーナーが三矢という方なのだとか。


そこで、俺は席について優香を待っていると、少し俺より遅めに来た優香からそう言われたのだった。


「ん?…俺なんかしたっけ?」


別に俺はあえて俺がしたことを言わせて恩を着せようというわけではなく、単純に分からなかったのだった。


「一昨日の、王族会議のことです。あの時、中に入って来た如月さんはとてもかっこよかったです」


…うん?俺は確かに扉の前のゴブリンどもを斬って入ったが、それは破凪も一緒だろうし、そもそも王族の前で一番強かったのは師走さんだろう。とは思ったものの人の礼を大人しく受け取らねばなんか汚れていると思ったので質問せずにおいた。


「うん、まぁ、サポートがあったから素早く一階上から行けたんだけどね」


だが、少しくらいは謙遜しておく。


「いえいえ!サポートがあってもあそこまで早く来るのは凄いですよ!」


「お、おう…」


ずいっ、と体を前のめりにさせて力説される彼女に俺は若干気圧されていた。


「と、ところで今日はどうしたの?」


前のめりになった時に揺れた胸元から目をそらしつつ俺は、そう言った。


すると、何故か優香はキラキラした顔を一転、ぷくぅと、ふくれてしまった。いや、一転とはいえ可愛いのは変わらないのだが。



「私たちはパートナーですよ?だからいつ会ってもいいじゃないですか」


そして、微妙に機嫌悪そうな声でそう言った。鬼は出てないからいいもんだ。だからと言って無下にあしらうわけじゃないのだけども。


「あぁ、いや、そうじゃなくて。てっきりなんか急を要する用事でもあったのかな、なんて思って…」


おっと、何やら選択間違えたか。先ほどよりぷくぅ度が約一割増加してる。


「まぁ、なんでもいいや、どうせ暇だったしうん、優香にも会えたからよかったなー!」


ぷくぅが鬼に変化するまでに取り敢えず手は打った。これで効果がないなら鬼の降臨あるのみだ。


「ふふふ…そうですか?」


おお、なんか成功したようだ。はにかむ優香も大変可愛い。そう、心臓に負荷をかけれるほどに。短期的に見ればプラスだが、長期的に見ればマイナス…いや、死期が遅くなっただけ、プラスなのか。


女の子の機嫌次第で生死が決まる男がいた。


それは俺だった。


しかも、どちらにせよ寿命には影響は出るのだった。


救いはなかった…。


「まぁ、今日は一緒にクエストに行きましょうって話なのですけれども…」


だが、世の男に言わせれば、美少女と一緒にいるだけで幸せに思えって話だろう。…うん、寿命なんて些細な問題に思えてきた。


実際些細な問題なんだろうな…。


しかもデートあるから事によっては明日命日じゃないのか?…仕事柄、洒落にならない。


そう言った諸々の思いを心の中に押し留め、優香に話かける。


「そういえば、クエストに行くのはファイアドラゴン以来か…」


「そうですね…」


思えば、あのクエストが終わって退院した直後にゴブリンを殺しまくってそして二つ名までつき、かと思えば今度はオーガと決闘して、一連の事件についての報告を十二師族会議とかでやって、破凪と模擬戦をして、長引いてしまった王族会議の守護をしているとゴブリンが来て…。


なんだ、俺は厄年か?


ちなみに、この前の破凪との模擬戦はクエストに入れてない。一応。


「あ、今回のクエストはこれです」


クエスト名:滝の裏探索

クエスト受注制限:Bランク以上の勇者

クエスト内容:研究者の護衛

クエストランク:☆★


…いやいや、待ちなされ優香さんよ。これ、どこぞの洞窟より難易度高いじゃあありませんか。


…ん?星が二つだから楽勝だろって?違う違う。


実は☆=★★★★★なみの難易度なのだ。


つまり、書き換えると

クエストランク:★★★★★★


ちなみに、以前のレッドドラゴンは危険度★★★★である。一体ここにはどんなとんでもない生物がいると言うのだ…!?


といった胸の…違う旨の事を言ってみると、あぁ、それは、と言ってから話してくれた。


「この滝の近くにはドラゴンが結構生息していますので、たまに(つが)いで襲ってくる場合があるのですよ」


…え?番い??それ危なくない?


その俺の思いが伝わったのか、優香は微笑んで言ってきた。


「大丈夫ですよ、今回は少しランク高いので強い人を連れてきましたよ」


強い人、誰だろう?と思ってると優香の後ろに座っていた男が近づいて来た。


赤い髪に…サングラスの……まて、赤い髪だと!?…まさか


「あ、如月さんもよく知ってる人物ですよ。紹介します、柊龍牙さんです」


「やぁ、カイト。あお…姫川さん。今回は手伝わせてもらうよ」


と言って、龍牙はニヤニヤしながら俺を見てきた。…デートはなかったのか…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ