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<ガイア>列伝  作者: 樹実源峰
防衛準備編
40/69

私のことは姫華と呼びなさい

テレレ〜テーレーレーレーレ、テレレ〜


どうも作者です。作者名名乗るのめんどくさくなりました。…誰だよあの作者名考えたの。俺だけど。


ところで、来週から少し題名を変えようかなと思っています。予定は「<ガイア>列伝」。列伝って言っても主人公はやっぱり海斗君ですけれども。おそらく来週の月曜から変わるのでと思いまして。それだけです。


それではまた来週もお願いします!

弥生姫華の凍らせたゴブリンの脇を駆け抜けて廊下に出る。するとそこには…


「…マジかよ」


廊下に見渡す限りゴブリンがいた。大小様々いたのだが、ギ・ガーのようなオーガはどうもいないようだった。


どれも高くて2mほど。


よくよく報告される大きさなので恐らく全てがゴブリン。


少数なら、叩き斬りながら進めたのに…。


だが、嘆いたって仕方が無い。こうしてる合間にも下の部屋の会議室で王族たちが危険に晒されているかもしれない。幾ら仕事に不満を持っていたとしても目の前の救える命を捨てるほど俺は非人間ではないつもりだ。


命からがらでもいい。下に辿り着く。そう思って、改めて刀を構える。すると…またしても…


「ここは、私が食い止めておくわ。貴方は先に行って援軍に行きなさい」


目の前のゴブリンの大多数が凍っていた。さっきと同じく凍らせたのだろう。相変わらず馬鹿げた魔法行使能力だよ…。


「早く行きなさい。私は大丈夫よ。この程度なら、五桁来ても一人で対処できるわ」


その言葉に頷き、先に進む。


そして、目の前のゴブリンを切ろうとしたところで……


また凍っていた。


「この階の廊下にいるゴブリンは全て完封するから、無視して行きなさい。そちらを先に優先して凍らせるから」


「じゃあ、あとは任せた!弥生さん!」


「私のことは、姫華と呼びなさい」


それを聞いた海斗は剣を振ることなく走る。走ると近くにいたゴブリンが剣を振り下ろしてきたりするがそれは片っ端から凍っていく。


そうして、海斗が階段を下りたところを見送った弥生姫華は目の前を見た。幾つもの氷像が立っている目の前を。殺気立ってるゴブリンたちを。


なぜ殺気立ってるかといえば、もちろん先の彼女が言ったことが原因だ。


どのゴブリンだって死にたくはない。だが、それ以上にコケにされることが彼らの闘争心に火をつけた。


もうどうなってもいい。とりあえず、奴に一撃を。


その一心で一斉に襲いかかろうとした彼らだが、その剣を振る前に足が動かなかった。


見れば既に膝あたりまで凍っていて更にピキピキと上がってくる。


「ギィィィィ!!」


ならば、投擲。とばかりに投げようとした剣もまた手に凍りついていて…。


「全く、邪魔なのだから大人しく凍っていなさい」


その声を最後に彼らは最期を迎えた。



四階に降り立った海斗が見たのは、王族会議が行われてる会議室の前に多数のゴブリンが居て、中に入ろうとしていたことだった。


誰が前に居ようと、それに構うことなく自分が先に入ることを優先的にしていたため、扉は右から左までぎゅうぎゅうに詰めてあって逆に入るのが遅くなっている。


だけども、まぁややゆっくりめに中に入って行ってはいる。


だけども、悠長に眺めていられるほど事態はゆっくりとしていない。こうしてる間にも王族の一人か二人が怪我をしたかもしれない。最悪、死んだことも。


「薔薇の剣、八の型、林滅(りんめつ)!」


林滅は、一度の振りで多数を攻撃するための技だ。林を一瞬で消すように、たくさんの敵を一度に斬る。


それを今回は更に風魔法による加速もつけて、そして剣の軌跡を延長するようにかまいたちも飛んでいく。


ドサドサドサという音が聞こえ、ゴブリンが何体か倒れた。


見れば、腕だけを切られた者や浅い傷が有る者がいた。


…まだまだの腕ということか。


再度、刀を構える。全部は落とせずとも、何体かを落とせるなら十分。


「薔薇の剣、八の型、林滅!」


風舞(ふうまい)!」


全く同時にかまいたちが二つ起こる。一つは海斗のもう一つは部屋の中から。たしか、今部屋の中で護衛していたのは…師走 春仁と…


「…チッ、お前の助けなんざ要らねえよ」


ゴブリンで一杯だったドアから出てきたのは破凪でした。


「いきなりそれは酷くないか…?」


流石に俺も悲しくなったのでそう言って中を見ると、驚いた。


王族の皆さんは真剣な顔で議論を交わしている。まるで、ゴブリンなんて侵入していないかのように。


その皆さんとゴブリンの間に一人、師走春仁が立っていて数体のゴブリンを相手にしていた。


腹や眉間に拳で一撃を与え、そして攻撃を受けたゴブリンは冗談のようなスピードで飛んで行き壁にべチャリと張り付いたり。あるいは天井にぶつかってから落ちたり。


色々な方向へ飛ばしているが唯一飛んで行ってない場所がある。王族が座っている方向だ。血が一滴たりとも飛んで行ってない。


「…流石に師走さんには勝てない。まだな。だから外を掃除しようと思ってたが…お前がやっちまったようだな」


ハアとわざとらしく大きいため息をついて敵意に溢れた視線でこちらを見てきた。…ったく。


少しは感謝してもらってもいいようなものだと思うんだけどなあ。


その時、ピチャピチャピチャと血の海を歩いてくる音が聞こえたので、思わず刀を構えそちらを見た。


「…二人して私に武器を向けないでちょうだい」


そこには姫華さんがいた。二人して?と思って破凪の方向を見るとこいつも剣を向けていて、こっちを睨んできた。


刀を納めると姫華さんが言ってきた。


「じゃあ、状況を整理しましょうか」

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