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<ガイア>列伝  作者: 樹実源峰
防衛準備編
26/69

二つ名

すいません!少し遅れました!

…ボーッと海外ドラマ見てたら、時間過ぎてました。


さて、前回まで更新した分を見直したところ、どうにもスペースが入ってないことがわかりました。


テキストエディットから丸コピペしたのが仇となったのでしょうかね?


なので、あまりにも読みにくいので今回からスペースを入れたり、エンター入れたりするときは、二回エンター入れて少し見やすくしてみました。


では、今回もご愛読ありがとうございます!

「ところでだ、カイト。君にも新しく二つ名ができたのは知ってるかい?」

「俺に二つ名?聞いてねーぞ」


二つ名というのは、評判の勇者を一々名前を呼ばずに表すために付けるあだな…のようなものである。


主にこれはベテランのAクラスやBクラスの勇者に付けられ下位のしかも新人にあまりつけられるものでない。


そして、その付け方も様々で得意魔法やバトルスタイル、性格や噂などにちなんだものだ。身近なところでいうと、姫川優香の美少女勇者がそれにあたる。…本人曰く、恥ずかしいらしく嫌なのだがあくまで非公式なものなのでどうしようもない。


「…初耳だな。どんなのがついたんだ?」


純粋に好奇心と興味で聞いてみた。


「ま、君はあまり人目に触れてないから容姿や性格に基づいたものでなくて、あの惨状から付けられたものだけどね」


少しもったいつけやがった。このヤロウ。

というか、惨状って…と俺は思って頭に思い浮かべたのは、まだ記憶も新しい、あの緑色の液体と物体で一杯となったあの広場だった。


「たしか、『真紅の殺戮者』だったかな」

「すごく物騒じゃねーかよ!というか、真紅ってどっからきたんだ!?」


あの広場は特別赤いとかそんな特徴はなかったし、俺の髪は赤じゃない。目の前の奴の髪は赤いが。


「ほら、ゴブリンの血を全身に浴びた写真があったでしょ。白黒だし、遠目に写ってたから色は分からないけど、血は赤って印象が強いから。まぁ、そういうとこかな」


…要するに下手すると深緑の殺戮者とか呼ばれたりしそうだったのか。真紅の方がマシだな。


「んで、お前の二つ名は?なんかあるんだろ?」


そう聞くとあいつはニヤリとして答えた。


「『紅水の貴公子』だって。よく分からないけど、髪と僕の得意魔法から付けられたみたいだね。じゃあ、二人の二つ名も名乗りあったし、尋常に勝負願おうカイト!」


タンッ、と足音がした瞬間奴は真正面から消え失せた。奴の得意戦術の一つだ。一年前まで俺はついに奴のスピードにはついていけなかった。だが、今なら…


気配を感じた後ろから頭にめがけて振り下ろしてきた木刀を、こちらも木刀で防御する。俺は木刀の両端を持ち、頭頂部のやや後ろ当たりを守る。果たして、奴はそこを打ち込んだ。しかも強く……殺す気かよ…。


だが、こっちはスピードには負けてるが小手先なしのパワーでは勝ってる。幼い時から家業とも言えた農業(貴族特権がなかったため代わりにしていたのだ)で鍛えた腕力は伊達じゃない。しっかりと固定し、奴の攻撃を受け止める。


そして、刀を少し傾け奴のバランスを崩そうとする。ギ・ガーにもやったあれだ。だが、奴も何度も使われるこの技に慣れたのかす

ぐに剣を離し一旦離れる。


「…前は今の不意打ちで一撃だったのにね。まったく、反射神経でも鍛えたのかい?」

「癪だけど鍛えてねーわ。多分、ギ・ガーの奴と戦ったからだな。限界以上のものを引き出して戦わねえと勝てなかったからな」


そういって、俺は奴のことを思い出す。…本当に強過ぎたぜ。

だが、そんなことを思い出している場合ではない。目の前には油断すれば、物理的にも精神的にも痛い目を見る相手がいるのだ。


タッと足音が消えてまた奴は消えた。…毎度思うが、魔法を使ってないくせに動きが早い。


…だがしかし、広範囲を一気に叩ける技ならある。


「薔薇の剣、八の型 円斬り!」


技を唱え、木刀を振る。…反応はない、少しタイミングが早かったか。


円斬りは、自分の周囲に剣戟を放つ技。魔法と併用すれば効果範囲はかなり上がるが、今は魔法を使えない。


そして、俺の魔法なしでの効果範囲は、俺を集中とした半径2メートルくらいだ。しかも、場が悪いことにここは相当に掃除されてる道場のようだ。

普通なら砂煙とかが立ち、相手の動きが風を伝わって分かったりするのだが…。


いや、無い物ねだりをしている場合ではない。今は真剣に意識を切り替えてどの方位から攻撃が来るのか考えなければ。


耳を澄ませる…後方約3メートルくらいで小さい足音が聞こえた。

後ろを振り向きつつ、剣技を放つ。


「「薔薇の剣 ニの型 虎狩り!」」


上手い具合に木刀が当たった。偶然か、それとも気が合うせいか、二人とも選んだ技は一緒だった。


だが、真正面からの押し合いなら明らかにこちらに利がある。


「…ぐっ」


心なしか奴の顔も苦しそうだ。

ここでやつがギブアップすれば、試合終了だが、簡単に諦めるような奴じゃない。すくなくとも一太刀浴びせれば良い。


と思って思いっきり力を込めたのが間違いだった。重要な局面で視野が狭くなるのは俺の致命的な弱点だ。と、思ったのは試合のあとだったが。


直後、奴はいつも俺がやるような刀による力の受け流しをやり、俺はまんまと引っかかってバランスを崩したところに頭に一発食らった。


パシン、とすごい音がして、俺はどこか既視感を覚えつつ、意識は闇に吸い込まれた。

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