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≪たった200の音のストーリー≫ 月

作者: ワイニスト







 車窓から見上げると、空のだいぶ高いところから月が僕をじっと見下ろしていた。

 けれど僕の視線を感じたからか、すーっと移動して姿を隠してしまう。


 何だか、見放されたみたいな気分だった。



 昨日も、その前も、今日と変わらず上手くいかなかった。もう『明日こそは』なんて思いも枯れ果ててしまった。

 上手くいかなかった。

 自分の何が原因だったのかも、そもそも自分が原因なのかも、もうわからない。




 また、月が僕を見下ろしていた。







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