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ユーディキウムサーガ 父親に捨てられた少年は好きになった少女のために最強の剣士を目指す  作者: ムラタカ


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13話   レイラの正体と目的

クソ長くなってしまった、


「フフフ、二人して何処に行くのかな?僕も混ぜてくれないかな?」


「ラミュアさん…通してください」


「酷いなぁ、僕は仲間ハズレかい?コレでも君とは友達になりたいと思ってるのに?」


「貴方の話してくれた内容が真実だったとしても、私はレイラを信じたい、彼女を疑いたくない、だから彼女に直接聞くんです、その邪魔をしないでください!」


「なんとも泣かせる話だね、自分自身を長きに渡って騙し続けてきた者を信じたいなんて、まぁ解らなくもないさ、僕だってレニが裏でもし謀反を企んでいたらきっと辛いだろう、多分泣いて悔やんでそれでも悩んで沢山考えた末に殺してしまうんだろうな…」




そうした話をうっとりと話すラミュアに辟易とした気持ちになるフィーファだが今はそのラミュア当人からなんとかして逃げなければならない


ラミュアの話しは真実で事実ではあるのだろうしそれは変わらないだろう


しかしラミュアと会ってまもない会話から感じる彼女の性格、人となり、人柄がコイツは信用してはならないとフィーファの勘に全力で警鐘を鳴らしている


何より長年共にいたレイラがこれまで自分を苦しめてきたスパイの正体なのだとハッキリするまで彼女を疑う事に踏ん切れなかったフィーファにとってレイラとの話し合いには大きな意味と価値があった、

それを邪魔されたくはないフィーファにとってはラミュアの行為は有難迷惑以外の何物でもなかった。




「フム、しかしだね?君は大きな間違いをしているよ?」


「間違い?」


「確かに君の価値は王国と言う大きな組織を束ねる長の孫娘、お姫様という肩書程度の物でしかないのかもしれないね?」


「ッ、」


「だが君がお姫様であるのもまた事実だ、君一人の安否次第で王は国を動かすかもしれないよ?

君の一挙手一投足に責任がかかってる、子供のようにダダを捏ねてばかりではいられないのさ」


「私はただレイラと話し合いをしたいだけで…」


「それが難しいのは君が一番理解しているのではないかな?」


「フィーファ様、逃げるのは無理です、差し出がましいのを承知で言います、彼女を倒しましょう、それしか道はない、」


「でも!」


「このままではどの道ジリ貧です、」


「………どうしたらいいの?私、」


宛のない思考は現実逃避を選択し、フィーファの頭の中は過去えと埋没していく。


あの日私室を結界で覆われ火をつけられ逃げ場を防がれ死を覚悟した瞬間都合良く私を助けてくれたのはレイラだった。


あのときは特に疑いはしなかったが今にして思えばあまりに出来すぎていて、あぁ、そういう手筈だったのか、そうだろうなと得心する。


同じ列国五大国家の一国であるマグラーナより派遣されてきたレイラ、彼女との出会いは私が13の頃だから今から2年前、堅物で無口で何を考えてるのか良くわからない娘だなと言うのが当時の第一印象だった。


それでも良かった

年の近いものは城の中にはいなくて臣下の大人達は私を皆腫れ物扱い、ガノッサだけは私の話し相手になってくれたけどそれでも満足なんて出来るはずもなく私はただ話し相手に飢えていた


同い年の少女が他国から派遣されて来てわたしのお付きになってくらたのはそんな不満が破裂しそうな時だった


彼女は無口だったけど私は必死に話しかけた、話しかけ続けた


そうすると彼女もじょじょに自分の事を話すようになっていってこの任務(私の護衛)に彼女が周りから大きな期待をされていて内心とても心細かった事、

男の子みたいな見た目の自分がカワイイ服なんて似合うわけないと不貞腐れていてそんな彼女の事をカワイイと素直に思った事、

カワイイ服なんて私には似合わないと言う彼女にカワイイ服を着せて彼女が顔を真っ赤にしていてそれがたまらずカワイイかった事とか、

密かに身長が高くスタイルの良い彼女に憧れていた事など彼女との記憶は楽しいものですぐに溢れ返った。


私の周囲でおかしな事が起こり始めたのはそれからしばらく立ってから、


城の中に族が侵入し、拉致されそうになったことがあった。


彼女は私を必死に守ってくれて私はそれから彼女にずっと頼るようになった。


周囲の大人は後片付けや事後処理やらに奔走していて私の事など放置も同然で私が年の近い彼女に依存していくのは仕方のない事だった


部屋に閉じ込められ炎に囲まれた時もレイラが助けてくれると確信していたから疑わなかった、

何のことはない

全ては私を騙すため、私に信用される事で物事をスムーズに進めるための準備

全ては私を国の外に出すための些事なのだ。


わかっていた、それに気がつかないように今まで過ごしてきた


なんとも滑稽な話だ




「それでも、わたしはレイラを嫌いになれない、レイラを信じたいんです!」


「なら信じてやればいいじゃん」


「え?」


フィーファの決意表明に割り込んだのは今までここにいなかった、いやいるはずのない少年だった。


ボサボサ頭で年相応にあどけない顔立ちの少年、頬には十字の傷があり、大空のように澄んだ青い瞳からは強い意思をフィーファに感じさせた。


「シェイン、貴方どうしてここに?」


「はぁ?フィーファが言ったんじゃん、助けてほしいって?」 「そのためにここまで?」


「おう、ま、色々あったから追いつけたの奇跡だけどな、」


「私を助けてくれるのですか?」


「約束したからな、」



母から託された剣を掲げフィーファとレイラに害意を向ける褐色肌の美女と退治するシェイン。


「まったく、今日はよくお客人が参られる日だな、でも君達を招いた記憶はないんだけどね?」


「こんなでっかい屋敷あったら誰だって入りたくなるだろ?」


「……へぇ~っ興味深いことを言うね君?」



屋敷の周囲にはラミュアが仕掛けた結界が貼られており魔力に耐性のないものは侵入するどころか屋敷を発見する事すらままならない、


シェインはその結界を無視してここまで来たと暗に言っているに等しい、

それがラミュアに取っては非常に興味深く見えた。



「そのやたらと綺羅びやかな剣の恩恵かあるいは?とにかく僕は君に興味津々だよ」


「それゃ光栄だな、」


「あの剣…もしかして、でも…どうしてシェインが…」


「それじゃ始めようか、悪いけど僕は子供相手でも容赦しないよ?」


そういってラミュアは両腕を左右いっぱいに伸ばし手のひらに魔力を貯め


「サンダースピア」


呪文詠唱と共に解き放った 。


空中にスパークが発生し、それらは容赦なくフィーファやシェイン達に襲いかかる、


3人分を同時に放たれた放電は青白い光を伴って放たれるもフィーファが咄嗟に魔法障壁を発生させ事なきを得る、

だがラミュアの放つ雷属性の魔法は単純に威力が高くフィーファの魔法障壁を容易く消滅させるであろう事をフィーファ本人が誰よりも理解していた



「くぅ、」



苦悶の声を発するフィーファにさらなる絶望が追い打ちをかける


「メーロイ・ダンプティー、心象に巣食う獣達の檻よ、主の呼び掛けに応じ、その楔を解き放て…デモンズゲート!」


ラミュアの呪文に答えるように彼女の頭上高くに巨大な輪が出現する


輪全体が巨大な魔力の塊でフィーファ達に多大な負荷をかける、

だがさらにその輪の中に蠢く何かが存在しておりそれ等はまるで競い合うように輪を通りコチラの世界へと殺到しようとしている様だとフィーファには感じられた、


「来い、ペールペー!」


そう彼女が声を出すと巨大な輪から一匹の鳥、

鳥のような何かが解き放たれた。


それは人の数倍はありそうな巨体を持ちながら悠々と空を飛び主たるラミュアの前に顕現する。


「なるほど、貴方は心象召喚術使いなのですね、」


「あぁ、いったろ?手加減はしないとね」


シェインとレイラはラミュアが呼び出した鳥の化け物を前に絶句していた、

フィーファとの出会った時に戦ったクマ型のモンスターなど雑魚に等しかったと改めて痛感するもシェインに焦りはない、


既にアレよりもヤバいのと戦闘経験がシェインには合ったからだ


「仮面に比べたらまだマシだな、」


「そろそろ、持たない…」


「え?」


なお、現在もラミュアはシェイン達に向け放電を出し続けており、

フィーファはそれを一人で受け続けている


障壁は既に限界であり、いつ消滅してもおかしくはなかった


「ヤバいな、おい、赤髪、レイラとかいったか?俺はあのデカいのの相手をする!

お前はあのヤバい女に仕掛けろ!」


「何故私が貴様の指示に、」


「なら代わるか?俺はどっちでもいいぞ?」


「フィーファ様の足枷にはなりたくない、不服だが従ってやる、」


「二人共、もう…もた…ない…」


「いくぞ!!」


シェインの号令と共に障壁が破れ着弾と同時に爆発がおきる、

だがその爆煙からシェインとレイラの二人が飛び出しシェインは召喚モンスターへ、レイラはラミュアへと真っ直ぐ向かっていく。


「妥当な判断だね、でもね、僕もあの子も君達にどうにか出来る程弱くはないんだよ?」


「はあぁぁぁぁぁ!」


雄叫びを上げレイラは自身の武器である槍をラミュアに向け投擲する、

しかしそれはラミュアの周囲に張り巡らされた魔力障壁に敢え無く弾かれるも驚異的な瞬発力でその槍を手にしたレイラは臆せずラミュアに槍を突き刺す

無論、槍は障壁の守りに阻まれるもそれに構わずレイラはラミュアへの攻撃を辞めず繰り返す


「無駄な事を…」


障壁の中からラミュアはレイラに向け手をかざすと 魔力が電撃へと変換されそれはレイラへと容赦なく降り注がれる。



「あああぁァァァあぁァァァ」


「ふふふ、愚かしぃね、」


「赤髪!くそ!」

 

シェインは鳥型の大型召喚モンスターの相手をしているがシェインの想定以上の苦戦を強いられている


モンスターの放つ火球は高い威力を誇り直撃どころかかすめただけでも死が免れない威力を誇っている


シェインが使うアンティウス流剣術は魔力の流れを感じその核を斬る事で魔力塊を破壊する事が出来る、

だがここまで核の強度が頑強だとそれは不可能

避ける以外の対策が立てられないのだ、


せめてもの救いはそれを放つのに若干のタメが必要な事だか宿主から大量の魔力を供給されているのかほとんど休む間もなく放ってくる


鳥型なので当たり前なのだが相手は常に空を滑空しておりシェインは攻撃する事すらままならない、

以前ほとんど苦戦せずに倒したクマのモンスターとの戦いなど児戯に感じられる程の差をまざまざと見さつけられている 


「外にでて間もないのにこんな化け物に出くわすとか外の世界は退屈しないな…、」


空中を意のままに飛び回る鳥のモンスターは狙いを定めるとくちばしから火球を放つ、


その動作を驚異的な集中力で観察していたシェインは改めて予測していた着弾地点から飛び跳ね火球を回避、

タメに入ったモンスターに目掛けて


「だりゃあ!!」


剣閃を放つ

仮面の騎士の技の見様見真似で異略は比べるべきもないモノだが剣閃は狙い通りモンスターの目に直撃し怯んだモンスターに隙が生まれる


その隙が生まれる確認もせずにシェインは今なおラミュアの電撃に苦しめられるレイラのもとへと駆けつけ電撃を掻っ切るように剣を一閃する、


シェインの鋭い剣閃にて一時的に魔力の流れが遮断され雷撃から開放され地に倒れ伏したレイラは苦悶の声を上げる


「かはっ!はあはぁ…」


「大丈夫かよ?」


「はあはぁ…問題無い…、」


しかしそんな二人を涼しい顔で俯瞰して眺めるラミュアは愉悦たっぷりに二人に問いかける


「他人の心配をしている余裕は君にもないの理解しているかな?

状況は何も解決してないよ?」


いまだ鳥型のモンスターは健在、それどころかラミュアからの大量の魔力のを送られてるためかシェインがつけたダメージも回復しているようだ、


しかしシェインを敵と見なしたのか先程よりも殺意が増しているように見える、

そんなモンスターの主たるラミュアにはいまだ傷一つついてはいない、

満身創痍のレイラに怪我こそしていないもののほとんどの攻撃手段が通用しないシェインと状況は詰んでいるに等しかった

しかしシェインにもそしてレイラにも絶望は無い、

なぜなら


「できました、ありがとう、二人共!」



そう声を発したフィーファの体が眩い光を伴ったかと思うとその光は形をなし一つの生命体を生み出した


「今私が行使できる最強の心象召喚霊です!」


まるで氷で形作られたかのような怜悧な立ち姿の少女からは荘厳さと美しさが混在している、

その冷めた眼差しは実際に周囲の体感温度を物理的に下げレイラやシェイン、そしてラミュアを威嚇する

炎の玊を吐き出すラミュアの心象召喚獣に対抗するために出きる最大の切り札、

それが氷の属性を持つ精霊ペクシスクティノス



「すげぇ…想像以上にすげぇ」


「フィーファ様、ここまでの力を…」




その圧倒的は力の顕現に素直な感嘆の言葉をのべるシェインとレイラ、そして、


「見事な物だ、その若さでこれ程の物を生み出せるとはね、正直見直したよ、フィーファ君」


「私なんて貴方に比べればなにもたいした事はありません、ただ見逃してほしい、それだけです」

 

「それは出来ない相談だ、どうしても意思を通したいなら意地を僕に見せてごらん」


「はい、そうさせてもらいます!」


フィーファが手を前にかざすとそれに従いペクシスクティノスは雄々しくも可憐に鳥型のモンスタ、ペールペーへと襲いかかる、

ペクシスクティノスの放った冷気はペールペーの翼を凍り付せ、浮力を生み出せなくなり地面に墜落、

氷の杭を発生させそれをペールペーへと投射する、

とっさにくちばしから火炎弾を発射しコレを相殺するもペールペーは火炎弾を連射出来ないのは判明している。


既にペクシスクティノスは次の杭を連成してをりいつでも攻撃可能な状態である。



「まだ続けますか!?」


「ふむ、なるほど、これは予想以上だ、」



フィーファの力、あるいはその才能の底知れなさに歓心したラミュアはそう独り言をこぼす、そこに




「そちらも決着がついた様子だな?」


アルフィダがやって来た。


「アルフィダ?いたのか?」


「おいおい、侵害だな、こっちは厄介なダークエルフを一人で相手してたんだぞ?」


「そりゃごくろーさんだな、」


「全くお前は…」


「え?シェイン、アルフィダ様とお知り合いなのですか?」


「あぁ、まぁ、幼馴染みたいなものかな?」


「そうだったのですか、レイラは知ってましたか?」


「アルフィダ卿がアンティウス流の使い手なのは噂で存じておりました、ならグライン卿より直接アンティウス流を伝授された者なら何処かで接点はあるだろうなとは推察しておりました。」


「そ、そうだったんですか、そこには思い至りませんでした、しかし何故二人がここに?」


「今は俺達の事よりあちらさんの事を先決にしたほうが得策だとおもいますよ、お姫様?」


「あ、」


ラミュアとレニはとっくに合流をはたしシェインやフィーファ達の意識が自分たちに向くのを退屈そうに待っていた、


「酷いなぁ、あんなに激しくぶつかりあった仲だってのにもう僕の事をわすれちゃったのかい?」


「い、いえ、そんなつもりは…」


「まぁいいさ、それで?続きを始めるかい?」


「え?いえ、出来れば遠慮願いたいです……」


「フム、仕方ないね、今日はこのくらいにしておくよ」


「え?見逃してくださるんですか?」


「なんだい?続きがしたいのかい?」


「いぃイエ!滅相もありません!!」


「なら早くそこのマグラーナの使者との話をつけるんだね、ただし、僕も話には混じらせてもらうよ?異論はないね?」


「は、はい、」


「君も…ないね?」


「……はい…」


レイラに向けて確認をとるラミュアの目には明確な意思が込められていた、逃げても無駄だと言う意味が、


先の戦いでレイラはラミュアに対して三対一の勝負を挑む事が出来た

フィーファの才能に掛ける形にはなったがシェインの立ち回りから並の騎士以上の実力を保有している事は把握していた事もあり

三対一でならば押し切れると画策するも結果は惨敗、

むしろラミュアはコチラを試していた感じすらあり、

彼女の底知れなさに観念するしかなかった。



「ならそろそろハッキリとしょうか?君の目的、正体、全てフィーファ君に洗いざらい話すんだね、」


「わかりました」


顔を下に下げ何らかの葛藤との折り合いをつけたのかレイラはゆっくりと顔を上げた後に語りだした



「たしかに私は所謂スパイに属する者なのでしょう、母国であるマグラーナからの指示で私はフィーファ様の国レスティーナに13歳の頃に派遣されました。」



そんな…っと悲鳴じみた声を出すフィーファだがそれに構うことなくレイラの供述は続いていく。



「私がレスティーナに派遣された頃、既にマグラーナは衰退の一途を辿っていました

列国5大国家群の一つなどと言われていてもそれは過去の栄光、現在のマグラーナにそれだけの威光も権威も、

なにやり財力も残ってはいませんでした、

あるのは列国五大国家の一つに数えられるという体裁とプライド、国運営など二の次で私利私欲を肥やす豚の溜まり場と成り果てていました。


私はそんな国の貧民街で生まれ育ちました、幼い頃に両親に捨てられ日々生きる事に必死で明日の事を考える余裕などない世界でただ生きてきました。


そんな私を拾ってくださる方がいました、その方は私の様な孤児を集め孤児院を営む傍らマグラーナを守護する職に就く騎士長でした。」


「私にとってその人はお父さんでした、その人は私にとって初めてのぬくもりを与えてくれる人でした、

実の父よりも私にとっては本当のお父さんでした、」


「お父さんは愛国心溢れる人で先代の王が築いたかつてのマグラーナを愛していました。

いつかあの頃のマグラーナに戻るその日まで私は諦めないとよく父は夢見がちな事を言っていました。

未来溢れる子供達を蔑ろにして国の未来などあろうはずがないと、騎士長として得た資金のほとんどを孤児院の運営に回している程で、私はそんな父の役に立ちたかった

父の部下になって共に騎士となって戦う、それが私の夢でした、しかし、貧民街出身で女のわたしでは騎士になることも叶わず父も私に戦に出る事を許してはくれなかった、だから私は傭兵となり、父の助けになりたかった。」


「親父さん、そんな事してほしいなんて思ってなかったんじゃねーのか?つっ走り過ぎだろお前、」


「そうかもしれないな、でも理屈じゃないんだよ、父に恩を返したい、その為なら私は傭兵だろうがなんだろうがやって父に認めてもらいたかったんだ、」


「………、」


「それから私が傭兵となってしばらくして、国から直接依頼がきた、それがレスティーナへの派遣任務だったんだ、

はじめて城門を潜り緊張するわたしに重鎮達はこう言った、どれだけかかっても構わないからレスティーナの姫の信頼を得る事

機が熟したらマグラーナへ合法的に拉致する事

抵抗された場合殺さなければどのような状態でも構わないから必ず拉致する事、


それが重鎮達が私に出した指示でした

最初私はこの依頼を断わりました、人拐いなどしたくなかったというのもありますが下民である私に王族をかどわかすなどと恐れ多い事とても出きるとは思えなかったんです、」


「でも君はこの任務に着いている、2年もの歳月をかけて、それは何故だい?国への愛国心?拾ってくれた父のため?それとも他になにかあるのかい?」


「……、わかりません…」


「わからないわけないだろ?他でもない、君自身の事なんだぞ?」


「わからないんです!ホントに!嫌なのに、嫌で仕方ないのに、私がやらないとって…、そう考えて…しまって……」


「……、意味が分からないないな、まるでチグハグだ、自分が矛盾だらけなの、君は自覚してるのかい?」


「……、」


黙りこくってしまったレイラに対してラミュアはヤレヤレといったジェスチャーをとっている、

そこにアルフィダが突然会話に割り込む



「イノセントの女王はマグラーナに勇者がいるという話をご存知か?」


「勇者?知らないな、」


「それってレイラが昔よく私に話してくれていた?」


「レイラが勇者の事を話してたのなら話が早いな。」


「え?はい、勇者様の事なら何度か、」



フィーファの確認に対しレイラは肯定の意を返す




「勇者様が私に使命をつかわしてくださったのです、」




レイラはそう言った。

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