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精霊楽士は笛の音と共に〜テルミナ大陸魔戦奇譚〜  作者: 鬼戸アキラ
第一章 力に目覚めし精霊の楽士
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ダンジョンでの講習。

お読み頂きありがとう御座います

リンドールさんに『サウスダンジョン』に連れて来られた私は、早速魔獣を相手にするのかと思っていたのだが、リンドールさんは魔獣の気配を探る事から教えてくれた。


「集中力を高めると五感が研ぎ澄まされて魔獣の気配を感じ取る事が出来る。まずはそれを体得するのが重要だ。其れがしっかり身に付くと感知や索敵といったスキルに繋がる事もある」


私は言われた通りに集中力を高めて気配を探る。最初は全然分からなかったが、その内に朧気ながら魔物の気配を感じ取れる様になって来た。


「ほう、流石に集中力は抜群だな。気配が掴めれば対処が早く出来る。フリューレの場合、遠距離攻撃になるので早く気配を感じる事は危険回避の絶対条件だ。逆に気付かずに側まで来られたら難無く君は殺される」


なるほど…私には接近戦などはとても出来ない。それならば遠距離攻撃をどれだけ早く出来るかに掛かっている。気付かずに側まで来られたら私の負けなのだ。


「まあ、君をソロで魔物退治をさせる事はまず無いだろうが、最低限自分を守る為に必要だからな。君が気配を先に感じれば前衛の為にもなる」


リンドールさんの話を聞きながらも気配を感じる様に集中する。すると魔獣の気配を感じた…二体…いや、三体か?


「アチラから三体来ます」


「うむ、中々センスが良いな。数も合ってるぞ。もう少し前に分かるとなお良い。攻撃しても良いよ」


私は笛を吹いて相手に攻撃を与えた。苦しそうな声が響くがやがて魔石が砕ける音がして魔獣の気配が消えた。そして前に進んで行くと前方に三体のゴブリンが倒れていた。


「なるほど…話には聞いていたがこれ程とはねぇ…」


リンドールさんはゴブリンを調べながらフムフムと納得している。


「しかし魔石を砕くから稼ぎは少なくなるなぁ。稼ぎが必要な時は魔獣の動きを止めたり、ハブを掛けたりした方が良いね」


「魔獣の動きを止める…」


「その様に意識しながら吹いてみてはどうだい?君は自身にハブを掛けて走ったそうじゃないか」


そうか…あの時は必死だったから良く分からずやってたが…意識しながらか。

するとまた気配がする。


「前から来ます。動きを止めてみます」


私はゴブリンが見える位置に来ると、意識しながら笛を吹いて見る。するとゴブリンは苦しそうな表情でその場から動けずにいる。


「フリューレ、そのままゴブリンを寝る様に意識して見てくれ」


眠る様に…私は集中力を高めて眠る様に意識する。するとゴブリンはそのままゆっくり倒れた…イビキをかいて寝ている。


「やるねぇ〜やはり君の笛の音は君の意識で魔獣達を精神的に操作が出来る様だ。幻術を見させたり、上手くやれば魔獣達を操る事も出来そうだな」


やはりこの笛は特別なのだね…これほど簡単に魔獣達を操れるのだから。


「さて、次はこのダンジョンの気配だな」


「ダンジョンの気配??」


「ダンジョン内には罠が仕掛けられているが、それを感知する事だね。その気配は魔力だね。微弱な魔力が床や壁から放出されていれば罠の可能性が高い。それを感知出来れば罠の攻撃を防げたり、魔獣の巣に飛ばされずに済む」


「魔獣の巣?ですか…」


「そうだ。いきなり転移させられ魔獣だらけの部屋に飛ばされる罠さ。これに引っ掛かると大体死ぬな」


そりゃあ魔獣だらけの部屋に飛ばされたら数の暴力で殺られてしまうだろうね…。


「だが、そうなっても冷静であれば対応も考えられる。パニックになるのが一番不味い状態だ。冷静なら瞬間的にどう動けば良いかを判断出来る。勿論限界はあるが…君の場合は笛さえ吹ければ何とかなるだろうがね。まあ、その様にならない事が重要だ。その為にもダンジョンの気配を感じ取れる様になって欲しい」


リンドールさんは右の隅を指差しながら言う。


「フリューレ、この魔力を感じ取れるかい?」


言われて探るが良く分からない…。私は首を振る。


「まあ、直ぐは難しいだろうな。魔力感知には魔力を使いこなせないと難しいからね。そうだな…君は音を感じ取る時はどうしてる?」


「勿論耳で聞きますが…」


「ならば名演奏家の音は耳だけで聞くのかい?」


「それは…音色が心に響きますね」


「魔力感知はそういう物に近い感覚だよ。魔力を心で感じ取る」


そうか…魔力を音色で置き換えてみるか…すると指を指している場所から異質な音が聞こえる気がする。


「どうだい?何となく掴めたかな?ならばその先にも有るから探してごらん」


私は周りの音色を感じる…すると右側の壁から変なノイズが聞こえる気がした。私は指を指して、


「ここからノイズが聞こえる気がします…」


「ほう、もう掴んだか…中々筋が良いな。その通り、この罠はこんな感じさ!」


とリンドールさんは壁を刀の鞘で突いてみる。すると壁から矢が飛び出てきた!

私が驚いていると笑いながらリンドールさんはこう言った。


「この罠は初心者殺しでね。必ず皆が最初に教えてもらう罠さ。ちなみに先程の罠はこの先の魔獣が待ってる場所に飛ばされるよ」


こうして、リンドールさんは魔獣の気配とダンジョンの気配の二つを魔獣を倒しながら念入りに教えてくれた。お陰でダンジョンを出る頃には気配を感じる事が楽に出来る様になっていた。レベルもいくつか上がり、筋力が増えたおかげなのか、瞬発力がかなり上がった。


「思ってた以上に覚えが早いから、次は下を目指すよ。ボス部屋に行こう」


こうして私は最初の講習を受けた。

今日は疲れた…装備を返して着替えたら、すぐに帰ろう…ゆっくり寝たい。



◆◆◆◆◆



「どうだった?中々の物だろう?」


リンドールはクラン長の部屋でアルメストに報告をする為にやって来た。


「センス抜群だね。いやぁ〜これ程とは思わなかった。もう魔獣の気配も分かるし、罠も感知出来る様になった。次はボス部屋に行こうと思う」


「ほう…君にそこまで言わせるとは…やはり期待して正解だったかな」


「多分あのダンジョンでは直ぐに卒業してしまうよ。その次もキチッと考えて置いてくれ」


「レベル次第だが…テイジンかカノンのどちらかにする予定ではあるが…どうだい?」


リンドールは少し考えてからこう言った。


「其処じゃあ直ぐに頭打ちだな。イルカノスが良いと思う」


「おいおい…正気か?中級者でも難しいダンジョンだぞ!」


「フフフッ、キツいって位じゃ無いと本人の為にならないからね。ぶっ倒れるくらいの方が丁度良いよ」


「鬼教官だな…」


「それだけの素質が有るって事さ。間違い無くアイツは化けるぞ…」


「是非ともそう願いたいものだな」


こうしてフリューレのダンジョン講習が始まったのである。


面白い、次も読みたいと思われましたら、ブクマや☆の方を入れて頂けると嬉しいです。


連載中の小説です。コチラもご覧頂ければ幸いです。


転生したら属性魔法を使えないので、金属使役魔法を極めて生き抜く予定です。

https://ncode.syosetu.com/n0176gh/


落ちこぼれテイマーの俺は、ユニークスキル魔獣武装ビーストアームスで無双する。

https://ncode.syosetu.com/n9186gs/


キラーマシンな俺は、いずれ赤い塗装を施して『機動力3倍』を目指す件【新作】

https://ncode.syosetu.com/n5197gt/


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