まちちゃんの話3
木曜日、私は意を決してまちちゃんの正面の席へと座った。
まちちゃんはいつも授業が始まるスレスレにしか来ないから、まちちゃんのスペースだけ空けてその前に座った。
周りはえっ?て顔をしていた。
そう、まちちゃんの隣の席の子も含めてこのフランス語は基本私と同じクラス…工学部の友達ばかりで構成されていたから。
友達の1人になんでそこに座るの?って言われた、私はまちちゃんと話したいからって言った。
周りはヒューって顔をして、それから私のことをレズとか言ってきた。
それから授業が始まる寸前、まちちゃんが入ってきた。
まちちゃんは私を見てビックリしてた。
そりゃそうだよね、だって私今までまちちゃんからすごく離れた席に座ってたもん。
でもまちちゃんは嫌な顔1つしないで、どうしたん?あ、てか最近よう会うね、なんて笑いながら言ってた。
まちちゃんは明るい、それによく笑う。
そして授業が始まって数分後、Bくんが入ってきた。
Bくんは私がまちちゃんの正面に座ってるのを見て目をまん丸にしてた。
あからさまな位に驚いた顔。少し示唆するみたいに入口前で突っ立ってたのに、動いたと思ったら私の隣の席に座ってきた。
つまり、まちちゃんの斜め前の席。
まちちゃんはBくんが座るのを見てまた驚いてた。
ただ流れとしては不自然では無いんだ、私とBくん実は凄く仲が良いから。
周りで私とBくんで付き合えばいいとか言う人が何人もいた。でも、それじゃダメだってのはお互い分かってた。
ただ単にノリと気質と波長が合ってただけなんだ。まさか気になる子まで被るとは思ってなかったけど。
その後は私とまちちゃん2人で色々と話した、まちちゃんはニコニコとよく笑っていた。
私が授業中にふと振り返ると、まちちゃんはノートから目を上げてニコって笑ってくれてたんだ。
可愛かった、自覚するまでも無かった。
この短期間でまちちゃんにとってもハマってしまった。