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1話 鈍器
さーてと。学校も終わったし、宿題も終わったし、遊びに行くか。
トランプや人狼などをバッグにつめて持っていった。
公園に行くと、ヒロトや光などが遊んでいた。
「おっ、人狼じゃん。でもやっぱババ抜きがやりたい。」
今回ババ抜きをやる人数は五人。
「まずは俺から。」
カードを引いた。
うわっ、いきなりジョーカーじゃん。だめだめ。こういうのって、だいたい気持ちがすぐ顔に出る人が負けるから。
「どうぞ。」
沼田三重子、通称三重は悩んだ末、見事、ジョーカーを引いてくれた。ひひひ。
その後もヒロトが優勢になったり、三重が優勢になったり、押したり押されたりを繰り返しながら、結局勝ったのがこの俺(笑)。
「それじゃ、また遊ぼうぜ。」
気がつけば、空はもう赤く染まっていた。血みたいで、何だか不気味だ。
俺は少し駆け足で家へと向かった。
ゴンッ!
後頭部で鈍い音が響いた。同時に、頭に激しい痛みが走る。
意識がうすれていった。