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夏の海の小波  作者: かたぎり
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さよなら浮九造先生

さて連れてきたぞ


夜…ある路地裏へ小波を夜呼び出した


[老人が宙に浮いているわ…]

珍しく小波が驚いた表情を見せる


[あの方は全世界を旅しておられる

宙煮 浮九造 先生だ

あの方のように宙に浮かれたら小波だって手も足も当たらないだろ?

小波のことを話したら先生は修業に精進し宙に浮けるようになったとき相手をすると言っておられたよ

小波も宙に浮く練習もしなくちゃな]


小波は目を輝かせて

[はい!とても先生にはまだかないませんわ!

私が宙を浮けるようになったら小波美魅見

空中戦を挑ませて頂きます!]


いつになく気合いの入った喋り方だ

自分がかなわない生き物との出逢いに喜んでいるのだろう


[では 先生

失礼致します]小波は微笑んだ

[ザラメくん 帰りましょう]




そして


数時間後、真夜中

僕はハシゴに登り

力作の老人と背景を元のコンクリート色に塗り潰しているわけだ…いま思えば鳥を指して[飛んでいる者には小波の手足は当たらないだろう?]と言ってやる方法もあったが、奴は老人老人と朝から喚いていたからなんとなく老人じゃないと納得しなかった気がする……


……あーもったいない、

ただ浮九造先生をこのまま残しておくと小波にばれてしまうからね



[さよなら、浮九造先生]

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