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夏の海の小波  作者: かたぎり
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羽衣夕吉という男2

拙者は羽衣夕吉 先程 沙良目ザラメという男に敗れた哀れな忍者である


拙者は幼き頃から父に忍術を教わっていた

そして忍術を生かし暗殺などの依頼をこなし

世の影に生きてきた


人を殺めるという行為に罪悪感を覚えた日もあったが

自分の人生を大半を占めてきた忍術を捨てたくはないという思いがあった

そして今も昔も時代の影でしか忍は生きられぬと思っていた



沙良目ザラメは見事な男であった

沙良目ザラメには強者のもつ雰囲気を纏ってはいなかった

戦闘に長けた者では無かったのだろう


しかし拙者は負けた

格闘技の世界チャンピオンだろうが相手がモノノケだろうが殺す技術を磨いてきた拙者が

凡骨に負けたのだ


相手が強者であろうと幼馴染みを守る為 思考を咄嗟に限界まで巡らせ

立ち向かう勇気に敗れたのだ


奴ほどの勇気が拙者には無かったのだろう

時代の光に足を踏み入れる勇気が無かった拙者があのような勇者に叶うはずは無かったのだ


拙者も新しい世界へこれより飛び出そうと思う

楽な日陰の道へ逃げるのではなく思考錯誤をしながら

人を殺めずとも胸を張って忍として生きられる光の道へと飛び出そう



この決意を固めてくれた

沙良目ザラメに感謝をしよう



恩に着る!!!

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