罪状.2〈虐殺者〉
俺は立ち上がった。これ以上ここに隠れていても何も手に入らない。
「殺す」
殺す。殺して、奪う。そして生きる。
それが俺が生きて帰るための道。
俺が帰るのは土じゃなくて家だ。
岩場から出る
少し高い所へ上ると視界が開ける。
ごつごつとした岩の壁、
舗装された木材の道
そこを歩くゴブリンロード
このくそったりゃぁ、、、、、
「おいこのくそ緑ぃぃぃ―――!!」
叫ぶ。俺に気づかせる。
「こっち向きやがれぇ―――――――ッ!!」
ゴブリンロードが走ってくる。
1,2,3,,,数は,,,わからん、いっぱい。
そんなのどうでもいい。
生き延びれればそれで、
ゴブリンロードがこちらへ向かって走ってくる。
様々な方向から斧が振り下ろされる。
間一髪で避ける。
「くそがッ[雷鳴]」
雷が自分の意のままに、まるで手足のように動く。どんどん敵が倒れていく。
バタフライナイフという心元のない刃物で敵の急所を的確についていく。
さっきかすった斧。っていうかもろに結構食らった斧かもしれない。わからない。
原因はどうであれ、左手の感覚がどんどん薄れていく
多分大事なところが切れた。まずい早く直さなければ、
ぐちゃりと敵の脳天を貫く。
ぐちゃりと変な感触、生暖かい緑色の血液が噴き出す。
ぐちゃり、ぐちゃり、と何回もさす。絶対に起き上がれないように、
生々しい音が何回も響いたのち、奴の目から光が消えた
「まず一体,,,」
見渡すと奴らは固まっていた。
同法が殺されて怒っているのか、警戒しているのか、わからない。どうでもいい。
[LV:UP14→16]
[スキルを獲得:統率 手駒などの指示が楽になり、無理難題だろうとなんだろうと達成させる]
[スキルを獲得:暴走 知能のステータスを減らし攻撃と俊敏のステータスを追加する]
[再利用可能:ゴブリンロード Y/N]
レベルアップ。傷が癒える。妙な充実感が胸に広がった。
脳内物質という脳内物質がどんどん分泌される
「[雷鳴]」
再びスキルを発動。魔力の使用がないからポンポン使っても問題ない。
バタフライナイフと雷鳴スキルでどんどん殲滅していく。虐殺に次ぐ虐殺、気分は悪くならない。
レベルがどんどん上がる。
確かにある程度は減らせた。最初はだいたいざっと目分量で50くらいだった奴らも今では34だ。
だが、いくらレベルアップしても、いくら強くなっても数の暴力にはかなわない。
劣勢、その時思い出す。
一筋の希望。
唱えるその言葉
「[再利用]」
自分の背骨が開くような感覚。
背中から赤い何かが出てくる。
血ではない。何かの粘液どちゃどちゃと出てきていたが次第にどんどん勢いが増していく。
グシャ――――――――ッ!ととんでもない勢いで体中から何かが出てくる
床に飛び散り壁に飛び散りいたるところに付着する。
やがて赤いナニカが固まっていく。
どんどん何かが這いずって出てくるような動きをする。
頭、首、腕、胴体、とどんどん出てくる。
やがて俺が殺した奴ら、
レッサーフェンリル1匹とたくさんのゴブリンロード
出てきても何もしない。
「チッ何やってんだこの無能ども!!働け!!」
『主ヨ、指示ヲ,,,』
片言の日本語、だれがしゃべった?いやどうでもいい、指示?あぁ指示か、、、
「指示がねえと戦えねえのか無能ども、闘え――――ッ!!」
ザッと空気が変わる。
一気に動き出す。
やがて俺の奴隷どもは蹂躙を始めた。
雷が場の空気を乱し、ゴブリンロードが叫び、斧を振り回す。俺が休む時間を稼いでくれた。
俺はスキルを確認する。
=取得スキル一覧=
雷鳴
魔力限界突破
統率
暴走
=========
確かに数は減っていっている。だが、遅い。
この状況をひっくり返す方法を考えないと,,,
・・・
考察、考察、考えてばかり、脳が疲れる。
考え方を変えよう。
楽をしよう。
俺が闘うんじゃない,,,あいつらが闘うんだ。
「左、敵を挟め!右は迂回!中央は俺の指示を待て!全員俺に従え!!」
俺の声に従い、手駒たちが動く。
斧が振るわれ、牙が吠え、統率された暴力の塊となった戦場。
その中心に向かって俺は駆ける。
「左右、敵を挟んで中央は挟んだ敵を殺せ!!レッサーフェンリルは雷鳴で遠距離で援護!!殺せ!!!!!!!!!!」
斧が振るわれる、振り回される。嫌、斧をふるっているんじゃない。斧にゴブリンロードが振るわれているのではというほどの勢いで振り回している
レッサーフェンリルは指示通り完璧なタイミングで完璧な位置に雷鳴を放つ。
左右に挟まれた敵は次々に斬られ、中央に押し込まれる。
雷鳴が轟き、斧が振り下ろされ、レッサーフェンリルが遠距離支援。
数の暴力は、統率によって制御された暴力へと変貌した。
俺はちょこちょここちらへきている奴らを殺しつつ[再利用]を唱え続ける。
俺の指示に従い、倒れたゴブリンロードたちは何事もなかったかのように立ち上がる。
死も恐怖も通用しない無慈悲な軍隊――敵にとっては地獄そのものだ。
『ザマァねえな、くそ緑ども』
この小説は不定期投稿です。




