下で待ってるから
部屋ひとり落ち着く
ペンが滑る心地よい音が部屋に響く ただ絵を描きながら好きな音楽を聴く楽しい時間
カタン とどこかで音がした 瞬間、廊下の先に気配を感じる。
壁に、後ろに、窓に、スマホに、全方位から気配を感じて息が詰まる
小さくなって目をつむるか迷い泳ぐ目が目眩で泳ぐ 頭痛がして、吐き気がして
そのまま数秒耐えたあと布団に潜り込んで目を閉じる 大抵どうでもいいことでこうなってしまう自分に
社不は消えろと心が言っていると 私がずいっと現れて胸をつつきながら
お前が死ねば世界はもっと良くなる
なんて言う
やれと言われたこと以外では
仕事も趣味も何も出来ないのだからなにもするなと言う声が
顔が呪いがこびりついて
こうしてたまに現れて
こうした方が早いぞ
と
胸を刺す真似をして囁いてくる
落ち着かないと
思考が飛び散って考えがおかしくなりだしているのを感じる
怖い、人の目が意志が声が
ゆっくりと私が歩いてきて
ここ
と言って左腕をつつく
そこは黙目だ、わたしが余計に使えなくなる
いいじゃない あとは死ぬだけでしょう?
私はずっと甘い言葉を言うのだ
死なないために出てきているくせに
嬉しそうな私が棚の横で首を傾げて待っている
これで最後にしてあんたは必要ないって事に
するのはどう?
私がそう言って棚を開ける
棚からポーチを出して左腕の袖を捲る
新しいカミソリを取って腕に思い切り押し当てる
こぼれのない刃はそのまま肉に食い込んで
それを引いてさらに深く裂ける 白い肉が一瞬で血に埋まるのを確認して
生きている気がする
すっと強く早く引くと一瞬いつもの皮膚が保たれ
かぱっと開いて痛み出す
割と深かったらしいそれは血が止まらずに流れていた でも、まだ足りないから 繰り返し切って切って切って切って切って切って
切って切って
乾いた血で腕と傷の見分けがつかないころ
もう満足したの?
と私が問う
まだ、もう、切れるところがない
逃げられないの?
わたしが望んだことでしょう
あきらめてるなら
早く行く準備をしなよ
ごめんなさい
すぐにいくから
私がベッドの上に座って微かに笑んで
私を見ている
椅子の上に立って
ネクタイを鴨居に通して結ぶ
首を輪に掛けて
とんだ




